16 / 33
第16話 温度差
しおりを挟む
「どうぞ、こちらです」
一通りのボディチェックを受けたあと、遥はスーツの乱れを直し、公安の男性に案内されてスイートルームに入った。
落ち着いた色調でまとめられたゆとりのある空間が、目の前に広がる。華美な装飾はなく思ったよりもずっとシンプルだが、それでも床や調度品など至るところに上質さは感じられた。
正面のリビングルームに足を進めると、金髪碧眼の男がソファで脚を組んでいるのが見えた。彼は新聞を広げていたが、遥が声を掛けるより先にこちらに気付き、きれいな顔をパッとかがやかせて立ち上がる。
「久しぶりだな」
「元気そうだね」
「ああ、おまえも」
その男——武蔵はこの三年半ぶりの再会を心から喜んでいるようだ。無邪気なまでに気持ちを隠そうとしていない。座れよ、とブランクを感じさせない気安い口調で、向かいのソファを示す。
しかし、遥はそれほど無邪気ではいられなかった。懐かしさよりも、緊張、嫌悪、不安などの暗い感情が胸に渦巻いている。それでも平然とした表情と態度を崩さず、促されるまま腰を下ろした。
今日は七月二日である。
交渉の結果、武蔵を橘の屋敷に迎え入れる日取りは、要望どおり七月三日の午後に決まった。ただ、七月一日に来日する予定は動かせなかったため、三日間だけホテルに滞在してもらっているのだ。
遥は事前に会っておこうと考えて面会を申し入れた。特に話したいことがあるわけではないが、心の準備をしておきたかったのだ。七海の前でみっともない姿をさらすことのないように——。
「ちょっと大人びてきたな」
武蔵はやわらかなソファにゆったりと身を預けると、遥を観察して目を細めた。まるで久々に会った息子の成長を喜ぶ父親のように。遥は内心でムッとしながらも眉ひとつ動かさず、ぶっきらぼうに言い返す。
「もう大人だけど」
「いくつになった?」
「二十二」
そう答えると、まだまだ若いなと苦笑された。
武蔵はもう三十代後半になっているはずだ。七海が幻滅するくらいくだびれていればよかったのに、いまも初めて会ったときと変わらない。まだ二十代といっても十分に通用するだろう。
変わったのは髪と瞳くらいだろうか。当時は日本で逃亡生活を送っていたため、目立たないように髪も瞳も黒くしていたのだ。いまは華やかにきらめく金髪にサファイヤのような碧眼という、彼本来の姿をしている。
「みんなは元気にしてるか」
彼は背もたれから体を起こして声をはずませる。
だが、遥は素直に答える気にはなれなかった。
「みんなって誰のこと?」
「やけに突っかかるな」
「曖昧だから訊いただけ」
「いまごろ反抗期か?」
「かもね」
投げやりに答えたあと、その大人げなさを自覚して溜息をついた。
「じいさんは元気すぎるくらい元気でバリバリ仕事してる。澪は誠一と別れる気配もなく第一子妊娠中。メルは中学三年生で友達もできて成績優秀。七海は高校一年生で僕の出身校に進学してる」
「そうか……澪が……」
武蔵は何とも言えない複雑な面持ちでそうつぶやくと、口もとを押さえながらうつむいていく。澪のこと以外はまるで頭に入らなかったようだ。彼にとってはそれだけ衝撃だったのだろう。
「まだ澪のことが好きなんだ?」
「感傷にひたるくらい許せよ」
以前の遥ならあきれていたと思うが、いまは彼の気持ちがわかるので何も言えない。たとえあきらめたとしても、そう簡単に想いを消すことはできない。自分ではどうしようもないのだ。
故郷にいるあいだに結婚はしなかったのだろうか。恋人はいなかったのだろうか。気になったものの、藪蛇になりそうで尋ねることは躊躇われた。すこし思案をめぐらせてから口を開く。
「交渉が終わったら故郷に帰るの?」
「いや、できればこっちで暮らしたいと思ってる。姉にメルローズのことを頼まれてるしな。それにいまさらだけど七海との約束も守りたい。いつでも会えるし、相談にも乗る、遊びにも行こうって……あのとき言ったんだ」
あのときというのは、三年半前、武蔵が故郷に帰ると決まる直前のことだろう。結果的に嘘をついたことになってしまい、七海にも号泣されて、いたたまれない思いをしたことはわかっている。だが——。
「七海はもう小さな子供じゃない」
わずかに目を伏せて告げる。その声は自分でも驚くほど冷ややかだった。
しかし、告げられた武蔵のほうがもっと驚いただろう。遥を見つめたまま暫しきょとんとしていたが、やがて困惑ぎみに顔を曇らせ、納得がいかないとばかりに口をとがらせる。
「俺はもう必要ないって?」
「それは七海に訊いて」
現在の彼女が何を望むのかは遥にもわからない。ただ、幼かったあのころと同じでないのは確かだ。きっとそこまで考えが及んでいないのだろうが、わざわざここで教えてやることでもない。
武蔵は眉をひそめるが、やがて気を取り直したように唇に笑みをのせる。
「そうだな、あした七海に会えるんだしな」
「…………」
あしたなんか永遠に来なければいいのに——遥は素知らぬ顔を装ったままそんな乱暴なことを思う。もちろん実現不可能なことくらいわかっている。それでも何かに縋らなければ平静を保っていられなかった。
「まだテスト残ってるんだけど」
家に戻り、七海の部屋に入れてもらおうとしたところ、怪訝な顔でそう言われてしまった。試験前は二人で過ごさないと決めたのは遥だ。だが、今日はそれを曲げてでも彼女と過ごしたかった。
「ちょっとだけだから」
「……わかった」
彼女は渋々ながらも了承してくれた。
遥は部屋の中に足を進める。学習机には教科書とノートが広げられていた。真面目にテスト勉強をしていたのだろう。すこし申し訳ない気持ちになりながらも、ベッドに腰を下ろす。
「何か話があるの?」
七海は隣に座ると、答えを求めるようにじっと見つめてきた。その無防備な表情と仕草は自分にだけ向けられるものだ。他の誰にも許したくない——遥は横目で見つめ返したままふっと微笑む。
「七海、あした結婚しようか」
「……は?」
「十六歳になるだろう」
「無理に決まってんじゃん!」
「どうして?」
「だって……んっ……?!」
混乱したようにあたふたとする彼女の後頭部に手を添えて、口づける。自分で理由を問いながら聞きたくないと思ってしまった。吐息ごと奪いながらベッドに押し倒し、長袖Tシャツの裾から手を差し入れて、なめらかな肌に這わせる。
「んんっ……ちょ、あしたテストあるんだって!」
七海は身をよじりながら訴えた。
彼女を困らせてしまうことは十分すぎるほどわかっているし、保護者の責任を放棄した行動であることも自覚しているが、どうしても彼女を全身で感じたかった。どうしても彼女に受け入れてほしかった。
「ごめん……やめられない……」
口をついたのは、思いのほか情けない声だった。
顔を見られたくなくて隠すように白い首もとにうずめ、愛撫を続ける。そのときにはもう彼女の抵抗はやんでいた。あきらめたのか、流されたのか、同情したのか——頭の片隅にちらりと疑問がよぎるが、すぐに熱い吐息まじりの声をもらし始めた彼女に夢中になり、それ以外のことは何も考えられなくなった。
一通りのボディチェックを受けたあと、遥はスーツの乱れを直し、公安の男性に案内されてスイートルームに入った。
落ち着いた色調でまとめられたゆとりのある空間が、目の前に広がる。華美な装飾はなく思ったよりもずっとシンプルだが、それでも床や調度品など至るところに上質さは感じられた。
正面のリビングルームに足を進めると、金髪碧眼の男がソファで脚を組んでいるのが見えた。彼は新聞を広げていたが、遥が声を掛けるより先にこちらに気付き、きれいな顔をパッとかがやかせて立ち上がる。
「久しぶりだな」
「元気そうだね」
「ああ、おまえも」
その男——武蔵はこの三年半ぶりの再会を心から喜んでいるようだ。無邪気なまでに気持ちを隠そうとしていない。座れよ、とブランクを感じさせない気安い口調で、向かいのソファを示す。
しかし、遥はそれほど無邪気ではいられなかった。懐かしさよりも、緊張、嫌悪、不安などの暗い感情が胸に渦巻いている。それでも平然とした表情と態度を崩さず、促されるまま腰を下ろした。
今日は七月二日である。
交渉の結果、武蔵を橘の屋敷に迎え入れる日取りは、要望どおり七月三日の午後に決まった。ただ、七月一日に来日する予定は動かせなかったため、三日間だけホテルに滞在してもらっているのだ。
遥は事前に会っておこうと考えて面会を申し入れた。特に話したいことがあるわけではないが、心の準備をしておきたかったのだ。七海の前でみっともない姿をさらすことのないように——。
「ちょっと大人びてきたな」
武蔵はやわらかなソファにゆったりと身を預けると、遥を観察して目を細めた。まるで久々に会った息子の成長を喜ぶ父親のように。遥は内心でムッとしながらも眉ひとつ動かさず、ぶっきらぼうに言い返す。
「もう大人だけど」
「いくつになった?」
「二十二」
そう答えると、まだまだ若いなと苦笑された。
武蔵はもう三十代後半になっているはずだ。七海が幻滅するくらいくだびれていればよかったのに、いまも初めて会ったときと変わらない。まだ二十代といっても十分に通用するだろう。
変わったのは髪と瞳くらいだろうか。当時は日本で逃亡生活を送っていたため、目立たないように髪も瞳も黒くしていたのだ。いまは華やかにきらめく金髪にサファイヤのような碧眼という、彼本来の姿をしている。
「みんなは元気にしてるか」
彼は背もたれから体を起こして声をはずませる。
だが、遥は素直に答える気にはなれなかった。
「みんなって誰のこと?」
「やけに突っかかるな」
「曖昧だから訊いただけ」
「いまごろ反抗期か?」
「かもね」
投げやりに答えたあと、その大人げなさを自覚して溜息をついた。
「じいさんは元気すぎるくらい元気でバリバリ仕事してる。澪は誠一と別れる気配もなく第一子妊娠中。メルは中学三年生で友達もできて成績優秀。七海は高校一年生で僕の出身校に進学してる」
「そうか……澪が……」
武蔵は何とも言えない複雑な面持ちでそうつぶやくと、口もとを押さえながらうつむいていく。澪のこと以外はまるで頭に入らなかったようだ。彼にとってはそれだけ衝撃だったのだろう。
「まだ澪のことが好きなんだ?」
「感傷にひたるくらい許せよ」
以前の遥ならあきれていたと思うが、いまは彼の気持ちがわかるので何も言えない。たとえあきらめたとしても、そう簡単に想いを消すことはできない。自分ではどうしようもないのだ。
故郷にいるあいだに結婚はしなかったのだろうか。恋人はいなかったのだろうか。気になったものの、藪蛇になりそうで尋ねることは躊躇われた。すこし思案をめぐらせてから口を開く。
「交渉が終わったら故郷に帰るの?」
「いや、できればこっちで暮らしたいと思ってる。姉にメルローズのことを頼まれてるしな。それにいまさらだけど七海との約束も守りたい。いつでも会えるし、相談にも乗る、遊びにも行こうって……あのとき言ったんだ」
あのときというのは、三年半前、武蔵が故郷に帰ると決まる直前のことだろう。結果的に嘘をついたことになってしまい、七海にも号泣されて、いたたまれない思いをしたことはわかっている。だが——。
「七海はもう小さな子供じゃない」
わずかに目を伏せて告げる。その声は自分でも驚くほど冷ややかだった。
しかし、告げられた武蔵のほうがもっと驚いただろう。遥を見つめたまま暫しきょとんとしていたが、やがて困惑ぎみに顔を曇らせ、納得がいかないとばかりに口をとがらせる。
「俺はもう必要ないって?」
「それは七海に訊いて」
現在の彼女が何を望むのかは遥にもわからない。ただ、幼かったあのころと同じでないのは確かだ。きっとそこまで考えが及んでいないのだろうが、わざわざここで教えてやることでもない。
武蔵は眉をひそめるが、やがて気を取り直したように唇に笑みをのせる。
「そうだな、あした七海に会えるんだしな」
「…………」
あしたなんか永遠に来なければいいのに——遥は素知らぬ顔を装ったままそんな乱暴なことを思う。もちろん実現不可能なことくらいわかっている。それでも何かに縋らなければ平静を保っていられなかった。
「まだテスト残ってるんだけど」
家に戻り、七海の部屋に入れてもらおうとしたところ、怪訝な顔でそう言われてしまった。試験前は二人で過ごさないと決めたのは遥だ。だが、今日はそれを曲げてでも彼女と過ごしたかった。
「ちょっとだけだから」
「……わかった」
彼女は渋々ながらも了承してくれた。
遥は部屋の中に足を進める。学習机には教科書とノートが広げられていた。真面目にテスト勉強をしていたのだろう。すこし申し訳ない気持ちになりながらも、ベッドに腰を下ろす。
「何か話があるの?」
七海は隣に座ると、答えを求めるようにじっと見つめてきた。その無防備な表情と仕草は自分にだけ向けられるものだ。他の誰にも許したくない——遥は横目で見つめ返したままふっと微笑む。
「七海、あした結婚しようか」
「……は?」
「十六歳になるだろう」
「無理に決まってんじゃん!」
「どうして?」
「だって……んっ……?!」
混乱したようにあたふたとする彼女の後頭部に手を添えて、口づける。自分で理由を問いながら聞きたくないと思ってしまった。吐息ごと奪いながらベッドに押し倒し、長袖Tシャツの裾から手を差し入れて、なめらかな肌に這わせる。
「んんっ……ちょ、あしたテストあるんだって!」
七海は身をよじりながら訴えた。
彼女を困らせてしまうことは十分すぎるほどわかっているし、保護者の責任を放棄した行動であることも自覚しているが、どうしても彼女を全身で感じたかった。どうしても彼女に受け入れてほしかった。
「ごめん……やめられない……」
口をついたのは、思いのほか情けない声だった。
顔を見られたくなくて隠すように白い首もとにうずめ、愛撫を続ける。そのときにはもう彼女の抵抗はやんでいた。あきらめたのか、流されたのか、同情したのか——頭の片隅にちらりと疑問がよぎるが、すぐに熱い吐息まじりの声をもらし始めた彼女に夢中になり、それ以外のことは何も考えられなくなった。
0
あなたにおすすめの小説
年下男子に追いかけられて極甘求婚されています
あさの紅茶
恋愛
◆結婚破棄され憂さ晴らしのために京都一人旅へ出かけた大野なぎさ(25)
「どいつもこいつもイチャイチャしやがって!ムカつくわー!お前ら全員幸せになりやがれ!」
◆年下幼なじみで今は京都の大学にいる富田潤(20)
「京都案内しようか?今どこ?」
再会した幼なじみである潤は実は子どもの頃からなぎさのことが好きで、このチャンスを逃すまいと猛アプローチをかける。
「俺はもう子供じゃない。俺についてきて、なぎ」
「そんなこと言って、後悔しても知らないよ?」
課長のケーキは甘い包囲網
花里 美佐
恋愛
田崎すみれ 二十二歳 料亭の娘だが、自分は料理が全くできない負い目がある。
えくぼの見える笑顔が可愛い、ケーキが大好きな女子。
×
沢島 誠司 三十三歳 洋菓子メーカー人事総務課長。笑わない鬼課長だった。
実は四年前まで商品開発担当パティシエだった。
大好きな洋菓子メーカーに就職したすみれ。
面接官だった彼が上司となった。
しかも、彼は面接に来る前からすみれを知っていた。
彼女のいつも買うケーキは、彼にとって重要な意味を持っていたからだ。
心に傷を持つヒーローとコンプレックス持ちのヒロインの恋(。・ω・。)ノ♡
あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
けいこ
恋愛
カフェも併設されたオシャレなパン屋で働く私は、大好きなパンに囲まれて幸せな日々を送っていた。
ただ…
トラウマを抱え、恋愛が上手く出来ない私。
誰かを好きになりたいのに傷つくのが怖いって言う恋愛こじらせ女子。
いや…もう女子と言える年齢ではない。
キラキラドキドキした恋愛はしたい…
結婚もしなきゃいけないと…思ってはいる25歳。
最近、パン屋に来てくれるようになったスーツ姿のイケメン過ぎる男性。
彼が百貨店などを幅広く経営する榊グループの社長で御曹司とわかり、店のみんなが騒ぎ出して…
そんな人が、
『「杏」のパンを、時々会社に配達してもらいたい』
だなんて、私を指名してくれて…
そして…
スーパーで買ったイチゴを落としてしまったバカな私を、必死に走って追いかけ、届けてくれた20歳の可愛い系イケメン君には、
『今度、一緒にテーマパーク行って下さい。この…メロンパンと塩パンとカフェオレのお礼したいから』
って、誘われた…
いったい私に何が起こっているの?
パン屋に出入りする同年齢の爽やかイケメン、パン屋の明るい美人店長、バイトの可愛い女の子…
たくさんの個性溢れる人々に関わる中で、私の平凡過ぎる毎日が変わっていくのがわかる。
誰かを思いっきり好きになって…
甘えてみても…いいですか?
※after story別作品で公開中(同じタイトル)
結婚直後にとある理由で離婚を申し出ましたが、 別れてくれないどころか次期社長の同期に執着されて愛されています
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「結婚したらこっちのもんだ。
絶対に離婚届に判なんて押さないからな」
既婚マウントにキレて勢いで同期の紘希と結婚した純華。
まあ、悪い人ではないし、などと脳天気にかまえていたが。
紘希が我が社の御曹司だと知って、事態は一転!
純華の誰にも言えない事情で、紘希は絶対に結婚してはいけない相手だった。
離婚を申し出るが、紘希は取り合ってくれない。
それどころか紘希に溺愛され、惹かれていく。
このままでは紘希の弱点になる。
わかっているけれど……。
瑞木純華
みずきすみか
28
イベントデザイン部係長
姉御肌で面倒見がいいのが、長所であり弱点
おかげで、いつも多数の仕事を抱えがち
後輩女子からは慕われるが、男性とは縁がない
恋に関しては夢見がち
×
矢崎紘希
やざきひろき
28
営業部課長
一般社員に擬態してるが、会長は母方の祖父で次期社長
サバサバした爽やかくん
実体は押しが強くて粘着質
秘密を抱えたまま、あなたを好きになっていいですか……?
冷酷総長は、彼女を手中に収めて溺愛の檻から逃さない
彩空百々花
恋愛
誰もが恐れ、羨み、その瞳に映ることだけを渇望するほどに高貴で気高い、今世紀最強の見目麗しき完璧な神様。
酔いしれるほどに麗しく美しい女たちの愛に溺れ続けていた神様は、ある日突然。
「今日からこの女がおれの最愛のひと、ね」
そんなことを、言い出した。
もつれた心、ほどいてあげる~カリスマ美容師御曹司の甘美な溺愛レッスン~
泉南佳那
恋愛
イケメンカリスマ美容師と内気で地味な書店員との、甘々溺愛ストーリーです!
どうぞお楽しみいただけますように。
〈あらすじ〉
加藤優紀は、現在、25歳の書店員。
東京の中心部ながら、昭和味たっぷりの裏町に位置する「高木書店」という名の本屋を、祖母とふたりで切り盛りしている。
彼女が高木書店で働きはじめたのは、3年ほど前から。
短大卒業後、不動産会社で営業事務をしていたが、同期の、親会社の重役令嬢からいじめに近い嫌がらせを受け、逃げるように会社を辞めた過去があった。
そのことは優紀の心に小さいながらも深い傷をつけた。
人付き合いを恐れるようになった優紀は、それ以来、つぶれかけの本屋で人の目につかない質素な生活に安んじていた。
一方、高木書店の目と鼻の先に、優紀の兄の幼なじみで、大企業の社長令息にしてカリスマ美容師の香坂玲伊が〈リインカネーション〉という総合ビューティーサロンを経営していた。
玲伊は優紀より4歳年上の29歳。
優紀も、兄とともに玲伊と一緒に遊んだ幼なじみであった。
店が近いこともあり、玲伊はしょっちゅう、優紀の本屋に顔を出していた。
子供のころから、かっこよくて優しかった玲伊は、優紀の初恋の人。
その気持ちは今もまったく変わっていなかったが、しがない書店員の自分が、カリスマ美容師にして御曹司の彼に釣り合うはずがないと、その恋心に蓋をしていた。
そんなある日、優紀は玲伊に「自分の店に来て」言われる。
優紀が〈リインカネーション〉を訪れると、人気のファッション誌『KALEN』の編集者が待っていた。
そして「シンデレラ・プロジェクト」のモデルをしてほしいと依頼される。
「シンデレラ・プロジェクト」とは、玲伊の店の1周年記念の企画で、〈リインカネーション〉のすべての施設を使い、2~3カ月でモデルの女性を美しく変身させ、それを雑誌の連載記事として掲載するというもの。
優紀は固辞したが、玲伊の熱心な誘いに負け、最終的に引き受けることとなる。
はじめての経験に戸惑いながらも、超一流の施術に心が満たされていく優紀。
そして、玲伊への恋心はいっそう募ってゆく。
玲伊はとても優しいが、それは親友の妹だから。
そんな切ない気持ちを抱えていた。
プロジェクトがはじまり、ひと月が過ぎた。
書店の仕事と〈リインカネーション〉の施術という二重生活に慣れてきた矢先、大問題が発生する。
突然、編集部に上層部から横やりが入り、優紀は「シンデレラ・プロジェクト」のモデルを下ろされることになった。
残念に思いながらも、やはり夢でしかなかったのだとあきらめる優紀だったが、そんなとき、玲伊から呼び出しを受けて……
【完結】俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜
椿かもめ
恋愛
「こはる、俺の妻になれ」その日、大女優を母に持つ2世女優の花宮こはるは自分の所属していた劇団の解散に絶望していた。そんなこはるに救いの手を差し伸べたのは年上の幼馴染で大企業の御曹司、月ノ島玲二だった。けれど代わりに妻になることを強要してきて──。花嫁となったこはるに対し、俺様な玲二は独占欲を露わにし始める。
【幼馴染の俺様御曹司×大物女優を母に持つ2世女優】
☆☆☆ベリーズカフェで日間4位いただきました☆☆☆
※ベリーズカフェでも掲載中
※推敲、校正前のものです。ご注意下さい
エモパレ ―感情が見えるぽっちゃりな私が、オジさま副局長を無自覚なまま搦め捕るまで―
久乃亜
恋愛
前世の記憶を持つぽっちゃり看板娘ハルネは、
人の「感情の色」が視える魔眼『エモパレ』と、持ち前の経営手腕で、実家の香房を切り盛りしていた。
そんなある日、とある事件から、
オジさま――第二調査局副局長、通称「鬼のヴァルグレイ」に命を救われ、
ハルネの理想のオジさま像に、一瞬で恋に落ちる。
けれど、彼がハルネに告げたのは、愛の言葉ではなく
――理不尽な『営業停止』の通告だった!?
納得いかないハルネは、自らの足と異能で犯人を追い詰めることを決意する。
冷徹で無表情な彼だが、なぜかハルネに同行し、過保護なまでに手伝ってくれて……?
「人生2週目」のポジティブぽっちゃり娘と、不器用な冷徹最強騎士が織りなす、
お仕事×捜査×じれじれの初恋溺愛ファンタジー!
※ 第1部(1~3章)完結済み。 毎日投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる