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しおりを挟むその人は桜が舞うその雑踏の中で最も美しかった
新しい学び舎となる大学に入学した敦
校舎を出て、まだ浮き足立つ生徒達で溢れた校門へのアプローチを新しい友人4人と歩く
地元の私立大学は倍率が高く、敦が入学出来たのも、指定校推薦があったからだ
強くも弱くもない高校のバスケ部から、強くも弱くもない私立大学のサークルに近いバスケ部へ
その為、それに全力を尽くさねばと言う責任感も使命感も、学校側からの圧力だってもちろんない
楽しい大学生活をただただ満喫すれば良いのだ
心躍らずにいられるハズがない
校内では男子も女子も新しい出会いに色めき立っている
敦には1つ歳下の彼女がいるのだが、周りの女子生徒をさりげなくチェックしている自分を否定出来なかった
それに、彼女がいるのは自分ともう1人だけで、他の3人の友人の好みの女子がいたなら、一緒に食事でも…なんて付き合いだってあるだろう
それはまだ予定も無い今から、友人として協力してやるのが…って言う準備までしている
とりま彼女はJKって言うと周りは羨ましがる
おそらくそれは制服を着てる子と…ってを羨んいるんであって、実際ヤる時は裸で、脱がすのは私服だ
それに制服に縛られて3年間
それに貴重さを感じていない者からすれば
今、色とりどりの私服にうっすら化粧をして髪の色を明るくしている彼女達の方が遥かに新鮮で、色気があるように思う
お洒落をして異性の気をひこうという意図にすら感じるのだ
そんな感じで、友人と会話しながら歩いてますってポーズでも、好みの女子がいないかなってチェックは怠ってはいなかった
校門に差し掛かった時
不意に春1番のような風が巻き上がり、大勢の言葉と動作と聴覚を奪って、辺りが静かになった
風で舞い上がった大量の花びらが、青空の下ゆっくりヒラヒラヒラと降り落ちるその中で
校門の先に、風で乱れたアッシュブラウンの髪を掻き上げ整えている女性が、敦の視線を唯一止める
敦だけでなく一緒にいる友人達とそれ以外の男子
もしくは女子生徒だって、そうだったのかもしれない
それはスローモーションで、髪とスプリングコートの裾とその間から見える薄地の白いプリーツスカートの乱れを直すと、その姿を見られた事になのか、控えめで上品な照れ笑いを敦の視線に返したのだった
無音の中敦かそれ以外の者なのか、それとも全員なのか
『ゴクリ』と喉が鳴る音を聞いた後、全ての音とスピードが戻った
学生で溢れているその中で彼女はきっと年上だろう
誰かの保護者かもしれない
でもそれにしては若すぎるし
入学式を先日終えた今日は不自然だ
マスクのせいかもしれないが
敦の母親と比べても10歳いやそれ以上違って見える
それでも敦の母親だって周りに比べて若い方でまだまだ50に届かない方のアラフィフだ
高校を卒業して、社会に出てから大学生になったのか
それとも教授とか…?
その場に似合わない年齢である事も手伝ってなのか、彼女の存在は圧倒的で、衝撃的に美しかった
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