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(日常小話)映画デート①
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Side 空
休日に、ひよしさんと映画を観に行くことになった。
っていうか無理矢理誘った。
ひよしさんは普段映画とか観ないんだけど、僕がどうしても「ピー○ーラ○ット」を観たくて。
「何でせっかくの休日にうさぎの映画なんか観ないといけないんだよ」
映画館に着いてもひよしさんはブーブー文句言ってた。
「まぁまぁ。観たら絶対楽しいから」
僕はなだめるように言った。
「空、なんでこの映画観たいんだ?」
「好きだもん。ピー○ーラ○ット」
「お前、可愛いキャラクター好きだよな。ス○ーピーも好きだろ?あと、ディズニーの好きなやつ何だっけ?」
「ダッ○ィーだね。チッ○とデー○も好きだよ」
「そうそれそれ。ちなみに俺は、ドナ○ドが好きだな」
「へー、なんで?」
「あのプリッとしたお尻がいいよな」
「…お尻好きだよね、ひよしさん」
「いや変な意味じゃねーから!」
そんな会話をしながら、チケット購入窓口に来た。
「大人1枚と、高校生1枚で」
女性のスタッフさんにひよしさんが言う。
「はい。席はどうされますか?」
「空、席どーする?」
「後ろの方がいいな。この辺」
僕は座席表を指差して言った。
ひよしさんは、スタッフさんに席を伝えた。
「はい、こちらの席で2枚お取りしました。本日はレディースデーです。女性の方は1000円になりますので、合計2800円です。」
ん?
レディースデー?
女性?
何のことがわからず、僕はひよしさんを見た。
ひよしさんも「ん?」みたいな顔をしながら僕を見たが、すぐに何かに気付いたような顔になって、スタッフさんに言った。
「すいません、こいつ男ですよ。」
「えっ、あ!大変失礼致しました!」
スタッフさんがハッとした表情をし、慌てて平謝りをした。
まさかとは思うけど…僕が女の子に見えたってこと?
「全然気にしないで下さい。よくあることなんで。ぷっ」
ひよしさんがスタッフさんにそう言った。
"ぷっ"て何!?
何でニヤけてるの!?
チケットを受け取ってから、ひよしさんはニヤニヤが止まらない感じで言ってきた。
「空、そんな怒るなよー。ぷっ、くく」
「何で笑うの!?」
僕はひよしさんを睨みながら言った。
確かに僕は女の子に間違えられる事がよくあって、普段からコンプレックスに感じていた。
ひよしさん、それを知ってるのに笑うなんてひどい!
「空は女の子に間違えられるとすぐ怒るからな」
「間違えられた事より、それをバカにするようにニヤニヤしてるひよしさんに怒ってるの!」
「しょーがねーだろ、面白いんだもん」
「…っ、面白いってなに!?僕はちっとも面白くないもん!バカ!」
「そんな膨れんなって。可愛いだけだぞ。お詫びにポップコーン買ってきてやるから機嫌直せよ。何味がいいんだ?」
「キャラメルっ!」
怒り口調で普通に答えてしまった。
ひよしさんは「おっけー」とか言いながら売店の方へ行ってしまった。
休日に、ひよしさんと映画を観に行くことになった。
っていうか無理矢理誘った。
ひよしさんは普段映画とか観ないんだけど、僕がどうしても「ピー○ーラ○ット」を観たくて。
「何でせっかくの休日にうさぎの映画なんか観ないといけないんだよ」
映画館に着いてもひよしさんはブーブー文句言ってた。
「まぁまぁ。観たら絶対楽しいから」
僕はなだめるように言った。
「空、なんでこの映画観たいんだ?」
「好きだもん。ピー○ーラ○ット」
「お前、可愛いキャラクター好きだよな。ス○ーピーも好きだろ?あと、ディズニーの好きなやつ何だっけ?」
「ダッ○ィーだね。チッ○とデー○も好きだよ」
「そうそれそれ。ちなみに俺は、ドナ○ドが好きだな」
「へー、なんで?」
「あのプリッとしたお尻がいいよな」
「…お尻好きだよね、ひよしさん」
「いや変な意味じゃねーから!」
そんな会話をしながら、チケット購入窓口に来た。
「大人1枚と、高校生1枚で」
女性のスタッフさんにひよしさんが言う。
「はい。席はどうされますか?」
「空、席どーする?」
「後ろの方がいいな。この辺」
僕は座席表を指差して言った。
ひよしさんは、スタッフさんに席を伝えた。
「はい、こちらの席で2枚お取りしました。本日はレディースデーです。女性の方は1000円になりますので、合計2800円です。」
ん?
レディースデー?
女性?
何のことがわからず、僕はひよしさんを見た。
ひよしさんも「ん?」みたいな顔をしながら僕を見たが、すぐに何かに気付いたような顔になって、スタッフさんに言った。
「すいません、こいつ男ですよ。」
「えっ、あ!大変失礼致しました!」
スタッフさんがハッとした表情をし、慌てて平謝りをした。
まさかとは思うけど…僕が女の子に見えたってこと?
「全然気にしないで下さい。よくあることなんで。ぷっ」
ひよしさんがスタッフさんにそう言った。
"ぷっ"て何!?
何でニヤけてるの!?
チケットを受け取ってから、ひよしさんはニヤニヤが止まらない感じで言ってきた。
「空、そんな怒るなよー。ぷっ、くく」
「何で笑うの!?」
僕はひよしさんを睨みながら言った。
確かに僕は女の子に間違えられる事がよくあって、普段からコンプレックスに感じていた。
ひよしさん、それを知ってるのに笑うなんてひどい!
「空は女の子に間違えられるとすぐ怒るからな」
「間違えられた事より、それをバカにするようにニヤニヤしてるひよしさんに怒ってるの!」
「しょーがねーだろ、面白いんだもん」
「…っ、面白いってなに!?僕はちっとも面白くないもん!バカ!」
「そんな膨れんなって。可愛いだけだぞ。お詫びにポップコーン買ってきてやるから機嫌直せよ。何味がいいんだ?」
「キャラメルっ!」
怒り口調で普通に答えてしまった。
ひよしさんは「おっけー」とか言いながら売店の方へ行ってしまった。
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