ピーナッツバター

はる

文字の大きさ
246 / 601

授業どころじゃない⑫

しおりを挟む
次の授業の時間も保健室で寝させてもらった。

散々中を弄られて、挙げ句の果てにイかされて、なんかもうぐったりしてしまっていたけど、暫く休んだらだいぶ体力が回復した。

そろそろ授業に戻ろうかなと思って立ち上がろとした時、ベッドを遮るカーテンに人影が見えた。

「結城!具合大丈夫か?」

かなてぃの声だった。

「かなてぃ!?授業は?」

僕はカーテンを開けた。

「抜けてきた!結城が心配だったから…」

「えー、そんなに心配しなくて大丈夫なのに」

わざわざ授業抜けてきたなんて、申し訳無さすぎる。

「なぁ、結城、ひよし先生に何かされたんだろ?」

僕はドキッとした。

「…な、何かって…?」

「や、わかんねーけどさ、ワンチャン変な薬飲まされたりされたんじゃねーかなって思って…。なんかエロい声出してたし…」

かなてぃは僕とは目を合わせずに言った。

僕は誤魔化そうとしたけど、授業をわざわざ抜けてまで来てくれたかなてぃに悪いと思った。

それにかなてぃには嘘とかつきたくないとも思った。

「…ちょっと…、ひよしさんにね…」

僕は伏し目がちに言った。

それだけでかなてぃは何となく事情を理解したらしい。

「あの変態教師…!」

「それには激しく同意です」

僕はかなてぃに同調した。

「なぁ、結城、あんな変態よりさ…、俺じゃダメかな…?」

「…えっ」

なんか話が思わぬ方向に…。

屋上で告白された時のことを思い出して、僕は顔を赤らめた。

あれから、かなてぃとは今まで通り仲良いいけど、かなてぃって僕のこと好き…なんだよね。

実はいまだに信じられないんだけど、こうやって真剣な表情でそういうこと言われると、やっぱそうなのかなぁって思ってしまう。

「結城…、沈黙はやめろよ。ヘコむだろ」

かなてぃがコツンと僕の頭を軽く叩いた。

「だって…反応に困るょ…」

僕は、結局素直にそう言った。

「この正直者」

「ごめん」

「結城、これだけは言っとくけど、今度あんな可愛い顔して、エロい声必死で我慢してたりしたら…お、おしょうからな!」

シーンとしてしまった。

おしょう…??

あ!襲う??

噛んだ感じ??

かなてぃを見るとやっちまったって感じの顔をしてた。

「…ぷっ」

「あ、てめ、笑うなよ!」

「はは、ごめんごめん。おしょわれないように気をつけまーす」

ちょっとイジりたくなってそう言うとかなてぃは"このやろー"みたいな顔をしていた。

「教室もどろ、かなてぃ」

「そーだな!」

僕は教室に戻り、後半の授業を受ける事にした。
しおりを挟む
感想 37

あなたにおすすめの小説

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

スライムパンツとスライムスーツで、イチャイチャしよう!

ミクリ21
BL
とある変態の話。

熱のせい

yoyo
BL
体調不良で漏らしてしまう、サラリーマンカップルの話です。

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

少年探偵は恥部を徹底的に調べあげられる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

カテーテルの使い方

真城詩
BL
短編読みきりです。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

処理中です...