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なんで知ってるの?
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お弁当を食べ終わった僕らは公園内を散歩していた。
広い公園の芝生は陽の光に淡く照らされ、遠くで子どもたちの笑い声が風に乗ってほどけていく。
広場の中央には大きなクリスマスツリーが設置されていて、夜に来たらライトアップされて綺麗だっただろうなと思った。
僕よりも背の高いリイドさんをチラチラと見上げながら隣を歩く。
横顔が綺麗で、なんだか少し切なくて、リイドさんとの距離は腕一つ分くらいしか離れていないのに、やけに遠く感じた。
「僕、よく同じ夢を見るんだ。顔の分からない謎の青年が登場する夢。」
話題を探していた僕は、ふと夢の話を思い出した。
今日もその夢を見た。夢の中の彼は、いつも何かしらネガティブな言葉を呟くけど、今日は何も言わずにただこちらを見ていた。
モヤがかかっているから表情が分からなくて、気になって近付いて触れようとしたところで夢から覚めた。
「そうなんだ。毎回同じ人が出てくるなんて不思議な夢だね。」
「うん、その人の顔は分からないんだけど、なんとなく雰囲気がリイドさんに似てる気がするんだよね。」
「はは、そっか。今度、俺の夢にルア君が出てきてくれたらいいなぁ。」
「え…?」
多分何気なく言ってくれた言葉なんだと思う。
でも、僕の胸はたったその一言にもざわめいてしまう。
落ち葉を踏む音が、2人分同じリズムで続く。
このまま時間が少しだけ、ゆっくりになればいいと思った。
「あ、ルア君。ピアノがあるよ。」
リイドさんが指差した先を見た。
「本当だ。ストリートピアノだね。」
そのピアノは、木漏れ日の下に燦然と佇んでいた。
「ルア君、ピアノ弾けたよね?」
リイドさんの一言に僕は驚く。
「なんで知ってるの?」
広い公園の芝生は陽の光に淡く照らされ、遠くで子どもたちの笑い声が風に乗ってほどけていく。
広場の中央には大きなクリスマスツリーが設置されていて、夜に来たらライトアップされて綺麗だっただろうなと思った。
僕よりも背の高いリイドさんをチラチラと見上げながら隣を歩く。
横顔が綺麗で、なんだか少し切なくて、リイドさんとの距離は腕一つ分くらいしか離れていないのに、やけに遠く感じた。
「僕、よく同じ夢を見るんだ。顔の分からない謎の青年が登場する夢。」
話題を探していた僕は、ふと夢の話を思い出した。
今日もその夢を見た。夢の中の彼は、いつも何かしらネガティブな言葉を呟くけど、今日は何も言わずにただこちらを見ていた。
モヤがかかっているから表情が分からなくて、気になって近付いて触れようとしたところで夢から覚めた。
「そうなんだ。毎回同じ人が出てくるなんて不思議な夢だね。」
「うん、その人の顔は分からないんだけど、なんとなく雰囲気がリイドさんに似てる気がするんだよね。」
「はは、そっか。今度、俺の夢にルア君が出てきてくれたらいいなぁ。」
「え…?」
多分何気なく言ってくれた言葉なんだと思う。
でも、僕の胸はたったその一言にもざわめいてしまう。
落ち葉を踏む音が、2人分同じリズムで続く。
このまま時間が少しだけ、ゆっくりになればいいと思った。
「あ、ルア君。ピアノがあるよ。」
リイドさんが指差した先を見た。
「本当だ。ストリートピアノだね。」
そのピアノは、木漏れ日の下に燦然と佇んでいた。
「ルア君、ピアノ弾けたよね?」
リイドさんの一言に僕は驚く。
「なんで知ってるの?」
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