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第七章
柚希の結婚式
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12月16日、いよいよ今日は柚希の結婚式だ。
薄い水色の空が広がり、それはまるでサムシングブルーとして亮と柚希を祝福しているように見える。
コンコン…
「柚希、入ってもいい?」
ブライズルームをノックして声を掛けると、すぐに返事が返ってきた。
「どうぞー」
ドアを開けると、オフホワイトの上品なドレスを身に纏った柚希が座っている。
「キレイ…」
「ありがとう、お姉ちゃん」
柚希は、幸せそうに笑った。
あまりにも弾けるような笑顔を見せる柚希に、
「お嫁さんって皆、感動して泣いちゃうもんだけどね」
そう言って私もつられて笑う。
「えぇ?泣かないよぉ。今日一日笑顔で居るんだから!」
明るい性格の柚希。
幼い頃から、泣いてるところも滅多に見たことがなかったからか、妙にその言葉に〝そっか〟と納得してしまった。
挙式中、愛を誓い合う二人に思わず自分のことを重ね涙が溢れる。
こんなふうに晃平と結婚式を挙げることをずっと夢見てた。
しばらく晃平のことは考えないでおこうと決めていたが、心は嘘つけない。
リンゴーン…リンゴーン…
挙式後の祝福の鐘、鮮やかに舞うフラワーシャワー、〝おめでとう〟と飛び交う声、その中で柚希はずっと笑顔を絶やすことはなく、宣言した通り、挙式中でさえも柚希は涙を見せず笑顔だった。
感動するシーンのはずなのにハート強いな…なんて苦笑する。
披露宴が始まり、私は列席にも関わらず、プランナーとしての役割も同時にこなしていた。
ヘルプで入ってくれてる莉奈に時々見つかっては、
「親族なんだから、座ってご飯食べてなって!」
と席へ帰される。
まぁ…そっか、莉奈も居るし…
と、ソワソワ落ち着かない気持ちを抑えた。
そして披露宴も終盤に近付き、感謝の手紙と両親への花束を持って、二人が再び入場する。
両親への手紙を読み終えた柚希。
花束贈呈に移ると思いきや、マイクを持ったまま言葉を続けた。
「もう一人、感謝の言葉を贈りたい人が居ます。
この結婚式を、最初から最後まで一緒に作り上げてくれたお姉ちゃんに、〝ありがとう〟を言わせて下さい」
え…何?私…?
シーンと柚希の言葉に耳を傾けるゲスト。
「お姉ちゃん、小さい頃からいつも、私の一番の味方で居てくれてありがとう。お姉ちゃんが居たから、私は今まで笑って過ごせてきたんだと思う」
それは、柚希がこっそり莉奈と打ち合わせしていた、私へのサプライズだった。
思わぬサプライズメッセージに、一気に溢れ出した涙が私の頬を濡らしていく。
「だから、お姉ちゃんにもいつも心から笑っていてほしい。お姉ちゃんが辛い想いをしてるのはイヤなの。
絶対に幸せになってほしい」
そう言ってマイクを置くと、柚希が私の元へと歩みを進めた。
私の前まで来ると、持っていたブーケを差し出す柚希。
あれだけ泣かないと宣言していた柚希の目には、溢れんばかりの涙が溜まっている。
「お姉ちゃん、自分の気持ちに素直に向き合って。
次に幸せになるのは、お姉ちゃんだよ」
ブーケを私の手に渡すと、柚希はそのままぎゅっと抱きしめてきた。
「私はいつでもお姉ちゃんの味方だよ」
そう言って柚希はまるで子どものように泣く…
柚希の気持ちが流れ込んでくるかのように、私も柚希をぎゅっと抱きしめて泣いた。
泣かないと宣言し、感動のシーンでさえ笑顔だった柚希が、私のためを想ってのメッセージで泣いている。
柚希の想いが込められたブーケを、私はもう一度ぎゅっと強く握り直した。
薄い水色の空が広がり、それはまるでサムシングブルーとして亮と柚希を祝福しているように見える。
コンコン…
「柚希、入ってもいい?」
ブライズルームをノックして声を掛けると、すぐに返事が返ってきた。
「どうぞー」
ドアを開けると、オフホワイトの上品なドレスを身に纏った柚希が座っている。
「キレイ…」
「ありがとう、お姉ちゃん」
柚希は、幸せそうに笑った。
あまりにも弾けるような笑顔を見せる柚希に、
「お嫁さんって皆、感動して泣いちゃうもんだけどね」
そう言って私もつられて笑う。
「えぇ?泣かないよぉ。今日一日笑顔で居るんだから!」
明るい性格の柚希。
幼い頃から、泣いてるところも滅多に見たことがなかったからか、妙にその言葉に〝そっか〟と納得してしまった。
挙式中、愛を誓い合う二人に思わず自分のことを重ね涙が溢れる。
こんなふうに晃平と結婚式を挙げることをずっと夢見てた。
しばらく晃平のことは考えないでおこうと決めていたが、心は嘘つけない。
リンゴーン…リンゴーン…
挙式後の祝福の鐘、鮮やかに舞うフラワーシャワー、〝おめでとう〟と飛び交う声、その中で柚希はずっと笑顔を絶やすことはなく、宣言した通り、挙式中でさえも柚希は涙を見せず笑顔だった。
感動するシーンのはずなのにハート強いな…なんて苦笑する。
披露宴が始まり、私は列席にも関わらず、プランナーとしての役割も同時にこなしていた。
ヘルプで入ってくれてる莉奈に時々見つかっては、
「親族なんだから、座ってご飯食べてなって!」
と席へ帰される。
まぁ…そっか、莉奈も居るし…
と、ソワソワ落ち着かない気持ちを抑えた。
そして披露宴も終盤に近付き、感謝の手紙と両親への花束を持って、二人が再び入場する。
両親への手紙を読み終えた柚希。
花束贈呈に移ると思いきや、マイクを持ったまま言葉を続けた。
「もう一人、感謝の言葉を贈りたい人が居ます。
この結婚式を、最初から最後まで一緒に作り上げてくれたお姉ちゃんに、〝ありがとう〟を言わせて下さい」
え…何?私…?
シーンと柚希の言葉に耳を傾けるゲスト。
「お姉ちゃん、小さい頃からいつも、私の一番の味方で居てくれてありがとう。お姉ちゃんが居たから、私は今まで笑って過ごせてきたんだと思う」
それは、柚希がこっそり莉奈と打ち合わせしていた、私へのサプライズだった。
思わぬサプライズメッセージに、一気に溢れ出した涙が私の頬を濡らしていく。
「だから、お姉ちゃんにもいつも心から笑っていてほしい。お姉ちゃんが辛い想いをしてるのはイヤなの。
絶対に幸せになってほしい」
そう言ってマイクを置くと、柚希が私の元へと歩みを進めた。
私の前まで来ると、持っていたブーケを差し出す柚希。
あれだけ泣かないと宣言していた柚希の目には、溢れんばかりの涙が溜まっている。
「お姉ちゃん、自分の気持ちに素直に向き合って。
次に幸せになるのは、お姉ちゃんだよ」
ブーケを私の手に渡すと、柚希はそのままぎゅっと抱きしめてきた。
「私はいつでもお姉ちゃんの味方だよ」
そう言って柚希はまるで子どものように泣く…
柚希の気持ちが流れ込んでくるかのように、私も柚希をぎゅっと抱きしめて泣いた。
泣かないと宣言し、感動のシーンでさえ笑顔だった柚希が、私のためを想ってのメッセージで泣いている。
柚希の想いが込められたブーケを、私はもう一度ぎゅっと強く握り直した。
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