灯火

松石 愛弓

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 数日後。

 ロナルドさんが庭のガゼボに誘ってくれた。
 
 こんなことは二度とないかもしれないので ララさんに頼んで 初めてお化粧をしてもらった。
 服は いただいた物の中で一番のお気に入りのものを着て なんとかもっと可愛くならないかなと悩んでいたら
 ララさんが髪を編んでくれて ネイルも塗ってくれた。

「ララさん、ありがとう」
「フィーリアさん、とっても素敵ですよ」
「お世辞でも嬉しい。一生の思い出にしてきます」
「素敵な思い出を作ってきてください」

 ララさんの優しい笑顔に見送られて ガゼボへ向かう。

 時間はまだ少し早いはず。
 だけど 少しでも早く着いて ロナルドさんを待っていたい。

 どきどき胸を高鳴らせてガゼボに到着すると すでにロナルドさんが待っていた。
 サラサラ銀髪の王子様のような素敵な人。
 
「ロナルドさんっ・・お待たせしました・・」
 
 ロナルドさんは少し驚いた表情で私を見つめると いつものように優しく笑ってくれた。

「お化粧 似合ってますよ。別人かと思ってしまいました」
「初めてしてもらったんです。お化粧、濃かったですか・・?」
「いいえ。いつもは素顔で幼い感じがするのに、大人っぽく見えて驚いただけです」
「そうですか・・。ララさんの腕が良いので助かります」

 微笑み合ってから ふたりで庭園を歩いた。
 至る所に 火魔法の炎が入った耐熱容器を置いているので 庭園まで暖かくなっていた。
 小春日和くらいの暖かさにはなっていると思う。
 そのせいか 一足早く 春の花が咲き始め 小鳥がさえずり エルドル伯爵邸には春の気配がたちこめていた。

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