カラーメモリー『Re・MAKECOLAR』

たぬきち

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救え! セーラン商店街編

99色 戦慄! 商店街に訪れた魔の手!2

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 彼が話してくれた内容は衝撃的なものだった。

 今朝、緑風くんはスミレのお店の開店準備を早めに行って手伝おうとアカリ達より先にセーラン商店街に赴いたが、商店街の裏路地に入る怪しい人達を目撃したらしい、商品の発送をしてくれる業者かとも考えたが、格好が違ったとのことです。 気になって追いかけいくと、発送場に置いてある商品に何かしている数名の人がいて、その何かをした後、その場を去っていき。 緑風くんはその何かを確認しにいくと、筒状のモノが置いてあったらしいです。 それをみた緑風くんはその正体は分からなかったけど、反射的に危険なモノだと感じ、それをその場から離さないといけないと思い、急いでそれを持って離れて何処か誰もいない安全な所に運ぼうとしたら先程それを仕込んだ人達に見つかってしまい、その筒状のモノの争奪戦がはじまり、その中でそれが緑風くんの手から地面に落ちてその瞬間、筒が弾けて強い風が発生して緑風くんを含め、その周り人達も飛ばされ、その衝撃で緑風くんは地面に頭を強く打ち付けてしまい。 それから朦朧とする意識の中でその場から離れて何とか路地裏の入り口まで辿り着き、運よくアカリ達と合流できてそれに安心してしまった彼はそのまま意識を手放したということらしいです。


「…………」

 私達は緑風くんの話してくれた内容に言葉を失う。

「その筒状のナニかってもしかして『爆弾』?」
「恐らく、魔力爆弾だな」

 静まり帰る中で抹消さんが恐る恐る聞くと、カレシーニさんが答える。

「話の内容からして風魔法を付与したもので間違いないな。 それのおかげでこの程度で済んだと思えば運がいい」
「そうだな、もし『本物の爆弾』だったなら間違いなく『命はなかった』だろうな」

 冷静に分析する社長さんの話にアカリと抹消さんの顔が青くなっていた。

「なんでわざわざ魔力爆弾なんていうものをおいていったの?」
「『人を傷つける気はなかった』のだと思います」
「え!? 意味わかんない! 傷ついてるよ!」
「現にそうなってしまいましたが、本来の目的は恐らく、『物資の破損』が目的ではないでしょうか」

 私の矛盾している言葉に何名かが首を傾げる。

「あくまで推測ですが、わざわざ風魔法の付与をしていたということは風で飛ばされたという自然な形を作りたかったのだと思います。 それに魔力爆弾を入れた筒は爆発と同時に遠い場所に飛ばされて見つかりにくくなるはずです」
「だが、思ったよりも魔力を込め過ぎたようだがな」
「それはそれで大きな収穫だがな」
「え? そうなの?」

 話を進めていく大人組にアカリ達はついていけてない様子です。

「はい、話と行動から考えられるのは『魔道具に詳しくない』、つまり、『普段魔道具を使わない人達』ですね」
「ああ、アオイまでとはいかなくても普段魔道具開発に関わってる奴ならそんな初歩的なミスはしない」
「ここまで絞れたので後は犯人グループの捜索ですね」
「そこの見当はついている。 恐らくだが、ワタシの経営するショッピングモールの中に店を構える商店街の策略が気にくわない連中だろうな」

 私の問に社長さんはあっさりと答えてしまい私達は唖然とする。

「そんなにはっきりと言い切れるんですか」
「ああ、とある店舗が怪しい動きをしているとお客に変装して視察していたワタシの優秀な社員が報告してくれていてな警戒していたんだ」
「警戒していた割に事が起こっているんだが」
「うぐっ……! すまなかったそれはワタシの警戒不足だった」

 鋭いツッコミを入れるカレシーニさんに社長さんはたじろぐが、すぐに言葉を続ける。

「だが、ここに来る前に我が優秀な社員から不審な動きがあったと報告がきたのだ」
「それって社員にさせることなんですか? ほぼ警察の仕事にも聞こえますが」
「問題ない」

 私の素朴な疑問に黒崎さんが答えてくれる。

「こいつの会社と俺の所属する魔導警察は互いに手を組んでいるんだ」
「ああ、、ワタシの多岐にわたるビジネスのひとつだが、魔道具の開発部などでな、それで魔導警察とワタシの会社を行き来するものも多くいる。 それが先程話にでた優秀な社員だ」
「へえーすごいね」
「……ねえ」

 お二人の説明に私達は関心していると、さっきまで静かにしていたシーニが口を開く。

「話をまとめると魔道具に詳しくない人が魔道具を使って嫌がらせをしようとしたってことだよね」
「ああ、そうなるな」
「……ふざけてるよね」

 シーニは顔を下に向けながらカラダを震わせる。

「気にくわないから魔道具を使って嫌がらせしよう? 魔力の量を見誤った? そしたら、ケガ人がでちゃった? ……ふざけるなよ」
「シーニ……」
「あっちゃん……」

 シーニはもう本人にも抑えきれない程に怒りを露わにしていた。 そして、何より哀しんでいた。 自分の『好きなモノ』と『大切なモノ』を傷つけられたことに…

「魔道具は人の生活を支えて幸せを作るモノなんだ。 使った人を笑顔にさせるモノなんだ、決して人をキズつけるものじゃない、だから、わたしは絶対に許せない!」

 シーニの怒りと哀しみの混ざった言葉にみんな静かに耳を傾ける。

 シーニの言葉は痛いほど分かった。 彼女が魔道具開発に命を懸けていること、家族や大切な人の為に頑張っていたこと、そして、何より魔道具で幸せを作った時の彼女の嬉しそうな顔が浮かんだからだ。それが分かったからこそ私も同じ気持ちになった。

「そうだな、なら分からせてやるか」
「え?」
「後は俺達にまかせてお前はその幸せを作ってるんだな」

 カレシーニさんはそう一言だけ残していくと病室を出て行った。

「まあ、そういうことだ。 デートの件は後日また話そう」

 社長さんもシーニに言い残して彼の後を付いていく。

「え? つまり、どういこと?」

 アカリは状況が読めずにキョロキョロとする。

「ごめんね、みんな、ちょっと冷静さを欠いてたよ」
「大丈夫? あっちゃん」
「うん、大丈夫」

 シーニは私達の方に振り返るといつもの優しい柔らかい笑顔でいう。 いつもの優しい雰囲気に戻ったシーニをみた二人は互いをみて嬉しそうな顔をする。

「じゃあ、みんな、行こうか」
「そうですね、この事件はお二人に任せて私達に出来ることをやりましょう」

 私の言葉にみんなチカラ強く頷いた。
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