下宿屋 東風荘 6

浅井 ことは

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東の浮遊城

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「坊ちゃん、ちょっと……」

周太郎に呼ばれ部屋に戻ると、数本の長さの違う針のように先が鋭くなったものを見せられる。

「冬弥様から渡された針金を研いだんです。あまり短くてもと20cmと15cmの二種類研いでみたんですが、細さの限界がこの出来上がったものでして」

「凄い細い……それに軽い」

「この針金の元になる花壇の棒なんですが、芯に近くなればなるほど硬いもので出来ていまして、私が試しても折れませんでした。それで良かったら大量に作れますが」

「うん、これでいい。何か入れる袋があればいいんだけど」

「分かりました。この材料はこの浮遊城の倉庫になっているところに沢山ありまして、どれだけ使ってもいいと言われたので、出来る限り作ってきます」

「うん、お願い。あと、先が尖ってなくて良いんだけど、12cmのものも出来ないかな?」

「出来ますが」

「爆発の札とか色々と仕掛けられるみたいだから、木とかに刺せたらいいくらい」

「ではそのように作ります」

周太郎にお願いしたあと、四郎と裏にある滝まで行き、本をみながらではあるが、式神を使った攻撃や偵察の式を作り簡単ではあるが晩ご飯は何かを調べてきたり、みんなが何をしているのかを見てきたり、バレない様に出来るようにと練習したり、攻撃では石に札を巻き付けて投げたりして四郎には避けてもらい、守りの時には簡単な攻撃を仕掛けてもらったりしながら、白と黒だけではなく、金と銀も出して戦い、守りの練習をしていく。

「おお、やってるな!」

「秋彪さん、玲さん!」

「心配かけたな。もう大丈夫だから。俺達も入れてくれよ」

「でもまだまだ本見ながらだよ?」

「良いじゃん。とは言っても俺は読めないけどな」

明るく笑ってはいるが、少し痩せたように感じるので、今日はここまでにするからと言い、二人に遅れたけどとプレゼントを渡す。

「ありがとな。兄貴とお揃いかぁ」

「秋彪さんが赤で、玲さんが濃紺!いつもスマホどこにやった?って言うでしょ?だから携帯のストラップにしたんだ」

今度の誕生日に好きなものを買ってやると言われ、欲しいものを決めておくようにと言われて、みんなの集まる広間に行くと、大きなクマのぬいぐるみの足のうえに侑弥が乗っており、横で栞がのんびりと本を読んでいた。

「栞さん、みんな来たよ」

「あら、秋彪君本当にもういいの?」

「まあな、俺若いし!」

「またそんなこと言って……もうすぐ夕食だけど食べたいものある?」

「肉!魚ばっかりでさ、骨にいいからとか、消化にいいからとか」

「今、台所に冬弥様が行ってるから、雪翔君見てきてくれる?ついでにお肉たっぷりって言っておいて」

わかったと言って台所まで行くと、早速エプロンを付けた冬弥が、女中達に鍋の使い方を教えているところだった。

「ここにまで持ってきたの?鍋」

「もう慣れてしまいましたからねぇ。目分量で作るのに楽なのでここに置いておきたかったんです。竈でだと、時間もかかりますし便利ですよ?特にフライパンが」
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