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人間界1
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会場へ戻り、ムーを探すと、テーブルの下から、次のテーブルへと移動して近づいて行くところだった。
長いテーブルクロスのためあまり見えはしないが、行儀は悪い。犬だからとみんな許してくれるだろうが、何となくだが、なにか起きるような気がしてならないので、ノアと少しずつ近づいていく。
「奏太様はあまり近寄らない方がよろしいのでは?」
「そういう訳にも行かないから」
なるべく見えないように背後に回りながら、見つからないようにムーの所まで行く。
捕まえたあと、「はーなーしーてー!」とジタバタしているが、離すわけにも行かず、ノアのところまで連れて戻ると、近くにいた結月に離してやれと言われてしまう。
「だって、野放しにはできないじゃん」
「馬鹿か?イメージキャラが会場を歩いてても、客は喜ぶだけで、その間に何度か確認に行けばいいだけのことだ。ムー、行くのはいいが、ちゃんとなでられたらよろこんだふりくらいはできるな?」
「出来る!」
「よし、行ってこい!」
「行ってこいって、大丈夫かな?」
「ムーもみんなに否定されて確かめたいんだろう?あそこまで意地になるんだ。あいつにしかわからない何かがあるのかもしれない」
「犬って嗅覚いいもんね」
「ですが、珍しいですね。いつものわがままとは違うのは」
「ノア、ムーも男の意地があるんじゃないか」
「かもしれません。それよりも、兄が正月に帰ってくるのなら、姉は帰してもよろしいのでしょうか?」
「何だいきなり。構わんが、何かあったのか?」
「ルーカス様の毒牙にかかる前にと思いまして」
「あはははは!珍しく本気だったからな。だが、こちらの正月を見せてから帰してもいいだろう?前に着物を見て綺麗だとか言ってたから着せてやるといい」
「……分かりました。姫様も全力で阻止してくださるのなら」
「分かった分かった。だからエールラは行き遅れるんだ」とボソッと言うも、姫様もじゃないですか!と突っ込まれる。
※※※※※
コソコソっと近づいて足元から匂いを嗅いで見る。
やっぱり、人間独特の匂いに混じって違う匂いがする。何処かで嗅いだ記憶はあるのだがはっきりしないなと、遊んでるふりをしながらクンクンと匂いを嗅ぐ。
「おちびちゃん!」
ビクッ__
「何してるの?」
「わ、わん」
「そうよね、犬が話せたらみんな驚くでしょうね?あなたが、わんわん言ってる様に周りには聞こえるでしょうけど、私には聞こえてるわ」
「え?」
「悪いけど、あなたに構ってる暇はないのよ。私忙しいの」
「何処の人なの?」
「自分で考えなさいよ。何の為に鼻がついてるの?」
無造作に首元を持たれ、上に上げられる。
イキナリだったのと、かなり強い力で持たれたので、思わず「キャン!」と鳴いてしまった。
奏太君に怒られちゃうよぉ……
涙目になりながらも、離してとジタバタするが、話し声が大きくてさっきの鳴き声は聞こえていなかったようで誰も助けてくれない。
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会場へ戻り、ムーを探すと、テーブルの下から、次のテーブルへと移動して近づいて行くところだった。
長いテーブルクロスのためあまり見えはしないが、行儀は悪い。犬だからとみんな許してくれるだろうが、何となくだが、なにか起きるような気がしてならないので、ノアと少しずつ近づいていく。
「奏太様はあまり近寄らない方がよろしいのでは?」
「そういう訳にも行かないから」
なるべく見えないように背後に回りながら、見つからないようにムーの所まで行く。
捕まえたあと、「はーなーしーてー!」とジタバタしているが、離すわけにも行かず、ノアのところまで連れて戻ると、近くにいた結月に離してやれと言われてしまう。
「だって、野放しにはできないじゃん」
「馬鹿か?イメージキャラが会場を歩いてても、客は喜ぶだけで、その間に何度か確認に行けばいいだけのことだ。ムー、行くのはいいが、ちゃんとなでられたらよろこんだふりくらいはできるな?」
「出来る!」
「よし、行ってこい!」
「行ってこいって、大丈夫かな?」
「ムーもみんなに否定されて確かめたいんだろう?あそこまで意地になるんだ。あいつにしかわからない何かがあるのかもしれない」
「犬って嗅覚いいもんね」
「ですが、珍しいですね。いつものわがままとは違うのは」
「ノア、ムーも男の意地があるんじゃないか」
「かもしれません。それよりも、兄が正月に帰ってくるのなら、姉は帰してもよろしいのでしょうか?」
「何だいきなり。構わんが、何かあったのか?」
「ルーカス様の毒牙にかかる前にと思いまして」
「あはははは!珍しく本気だったからな。だが、こちらの正月を見せてから帰してもいいだろう?前に着物を見て綺麗だとか言ってたから着せてやるといい」
「……分かりました。姫様も全力で阻止してくださるのなら」
「分かった分かった。だからエールラは行き遅れるんだ」とボソッと言うも、姫様もじゃないですか!と突っ込まれる。
※※※※※
コソコソっと近づいて足元から匂いを嗅いで見る。
やっぱり、人間独特の匂いに混じって違う匂いがする。何処かで嗅いだ記憶はあるのだがはっきりしないなと、遊んでるふりをしながらクンクンと匂いを嗅ぐ。
「おちびちゃん!」
ビクッ__
「何してるの?」
「わ、わん」
「そうよね、犬が話せたらみんな驚くでしょうね?あなたが、わんわん言ってる様に周りには聞こえるでしょうけど、私には聞こえてるわ」
「え?」
「悪いけど、あなたに構ってる暇はないのよ。私忙しいの」
「何処の人なの?」
「自分で考えなさいよ。何の為に鼻がついてるの?」
無造作に首元を持たれ、上に上げられる。
イキナリだったのと、かなり強い力で持たれたので、思わず「キャン!」と鳴いてしまった。
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