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盛夏
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土間へ行くと、呑気にお茶を飲んでいる紫狐がいたので夜心配したと伝えると、「罰です!」と言われてしまった。子供じみているが、ずっと一緒にいるので、怒っているのも良く分かっている。
「紫狐は何も聞いてなくて、何も知らないことにしました。那智様がそうしろと言ったからですよ?でも、校舎に入るなら金と銀と阻止します」
「分かった。那智さんはなんて?」
「必ず隆弘さんと居るように伝えなさいと言われました」
「そっか。あ、栞さんは?」
「何も知りません、今は畑にお野菜を取りに行ってます……紫狐が心配するのもわかってほしいですー。」
そう言って泣きながら影に戻ってしまう。
ごめんね、しーちゃん。と言って、米が炊けていたのでぬか漬けを出して切り、お皿に盛り付けていく。
「おはよう、もう切ってくれたのね。助かるわ」
「朝ごはん何?」
「いつもと同じよ。と言いたいところだけど、暑くなってきてみんな食欲落ちてるみたいだから、お握りにしようかなって思ってるの」
「それなら僕もできるよ」
出来たおにぎりは三種類。鮭フレークにごまを混ぜたもの、梅としそをまぜたもの、最後はおかか。
ラップで包んで握るので手も汚れないから早く出来る。
一人一個ずつかな?と数えていると、特大おにぎりが最後に出てきた。
「海都君専用?」
「そう、あの子だけは食欲落ちないのよねぇ。ああ、今日の夕方なんだけど、弁護士さんが来るって使いが来たわ」
「うん……僕、午前中に隆弘さんに街の本屋さんまで連れてってもらうから」
「そうなの?気をつけていくのよ?」
なんにも疑っていない栞に嘘をつくのは気が引けたが、言うと止められてしまう。
朝ごはんを食べて車椅子を乗せてから、行ってきますと出掛ける。町の中心街までは車で30分は掛かるので、早く出ても何も言われないだろう。
学校の近くの公園に車を止めて、車椅子で移動する時に、栞に嘘をついてしまったと隆弘に言う。
「仕方ないさ。街は無理だけど、同じ本屋があるからそこに寄って帰ればいい」
ゆっくりと校庭の見えるところまで移動すると、野球部が練習していて、違う場所でもクラブ活動が行われていた。
「もう少し行くと校門だが……大丈夫か?」
「うん。ここからも校舎は見えるけど、あまり実感がないかな。僕はクラブとかしてなかったのかな?」
「してなかったよ」
「あそこは何?」
と指を指したところは旧校舎の一部と言われ、嫌な感じはしたがそのことには触れずに校門まで移動する。
「大きいね……」
「大学もここから入れるから。車のやつは許可がいるけど、違う入口に駐車場もあるし、サークルの部室もある。この学校かなりでかいんだよ」
「大学ってどんな感じ?」
「どんなと言われてもなぁ。学部によって違うと思うぞ?サークル活動は盛んだな。俺はどこにも入ってないけど。で、どうだ?何か思い出せそうか?」
「さっきちらっと見えた旧校舎……あそこが何だか嫌な感じがした……」
「そこでお前はいつもやられてたらしい」
「中には入れないんだよね?」
「守衛室があるだろ?そこに学生証や入門証見せないといけないんだ。それに今日は見るだけの約束だろ?」
「そうだね……」
「車に戻るぞ?本屋に行く時に学校の周り一周するから見るといい」
「紫狐は何も聞いてなくて、何も知らないことにしました。那智様がそうしろと言ったからですよ?でも、校舎に入るなら金と銀と阻止します」
「分かった。那智さんはなんて?」
「必ず隆弘さんと居るように伝えなさいと言われました」
「そっか。あ、栞さんは?」
「何も知りません、今は畑にお野菜を取りに行ってます……紫狐が心配するのもわかってほしいですー。」
そう言って泣きながら影に戻ってしまう。
ごめんね、しーちゃん。と言って、米が炊けていたのでぬか漬けを出して切り、お皿に盛り付けていく。
「おはよう、もう切ってくれたのね。助かるわ」
「朝ごはん何?」
「いつもと同じよ。と言いたいところだけど、暑くなってきてみんな食欲落ちてるみたいだから、お握りにしようかなって思ってるの」
「それなら僕もできるよ」
出来たおにぎりは三種類。鮭フレークにごまを混ぜたもの、梅としそをまぜたもの、最後はおかか。
ラップで包んで握るので手も汚れないから早く出来る。
一人一個ずつかな?と数えていると、特大おにぎりが最後に出てきた。
「海都君専用?」
「そう、あの子だけは食欲落ちないのよねぇ。ああ、今日の夕方なんだけど、弁護士さんが来るって使いが来たわ」
「うん……僕、午前中に隆弘さんに街の本屋さんまで連れてってもらうから」
「そうなの?気をつけていくのよ?」
なんにも疑っていない栞に嘘をつくのは気が引けたが、言うと止められてしまう。
朝ごはんを食べて車椅子を乗せてから、行ってきますと出掛ける。町の中心街までは車で30分は掛かるので、早く出ても何も言われないだろう。
学校の近くの公園に車を止めて、車椅子で移動する時に、栞に嘘をついてしまったと隆弘に言う。
「仕方ないさ。街は無理だけど、同じ本屋があるからそこに寄って帰ればいい」
ゆっくりと校庭の見えるところまで移動すると、野球部が練習していて、違う場所でもクラブ活動が行われていた。
「もう少し行くと校門だが……大丈夫か?」
「うん。ここからも校舎は見えるけど、あまり実感がないかな。僕はクラブとかしてなかったのかな?」
「してなかったよ」
「あそこは何?」
と指を指したところは旧校舎の一部と言われ、嫌な感じはしたがそのことには触れずに校門まで移動する。
「大きいね……」
「大学もここから入れるから。車のやつは許可がいるけど、違う入口に駐車場もあるし、サークルの部室もある。この学校かなりでかいんだよ」
「大学ってどんな感じ?」
「どんなと言われてもなぁ。学部によって違うと思うぞ?サークル活動は盛んだな。俺はどこにも入ってないけど。で、どうだ?何か思い出せそうか?」
「さっきちらっと見えた旧校舎……あそこが何だか嫌な感じがした……」
「そこでお前はいつもやられてたらしい」
「中には入れないんだよね?」
「守衛室があるだろ?そこに学生証や入門証見せないといけないんだ。それに今日は見るだけの約束だろ?」
「そうだね……」
「車に戻るぞ?本屋に行く時に学校の周り一周するから見るといい」
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