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非日常
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冬弥たちが戻ってきて、玲を見ると着物がしっかりと似合っている。
「どうかしたか?」
「ん?着物似合うなぁって思って」
「そりゃ、元々こっちの生まれだからな。で、どこまで話が進んだんだ?」
「まだ何も聞いてないよ?二人が戻ってくるの待ってたんだもん」
「那智、話しておいてくださいよ。私が疲れるじゃないですか」
「詳しいのは現場にいたお前達だろう?」
「まぁ、そうですけど。あの本みたいなのは渡してくれたんですか?」
「渡した。俺は見てもさっぱりわからんが、雪翔に役に立つから盗んだんだろ?」
「盗んでませんよ?見つけたら本体でして、くれたんです」
「んな訳あるか!」
「あの、話の内容がさっぱり分からないんだけど」
「すいません。順を追って話します。周太郎、お茶をください。冷たいのでお願いします」
「皆さんの分もお持ちします」
周太郎がお茶を用意しに行き、戻ってきてみんなに配り終えて部屋を出て行ってから、冬弥からの話が始まった。
「まず、様子を見に行かせた桜狐が帰ってこなかったので様子を見に行ったんです。その時初めて全体に向けて力を使ったら綻びがありまして、それで家をでたんですが、いつも結界は何重にもしてあるので大丈夫と思って油断してた私のミスです。
家の裏手から桜狐の気配が消えていたので、結界を抜けて気を辿って行ったら私の社でして、そこで五人のあの男と、雑魚のあやかしの大軍に合いました。藍狐を飛ばしてみんなを呼んで、そのままこちらにも連絡がいくようにしたんですが、間に合って良かったです」
「藍ちゃんとどうやって連絡とってたの?」
「私の狐ですからねぇ、考えは伝えることが出来るんですよ。那智にはもらった本を雪翔に渡してほしいと頼んでみんなを逃がしてほしいと。玲と秋彪には掃除を手伝ってもらいました」
「掃除……」
「玲ももう隠さなくて良いでしょう?」
「そうだな……俺は今の社につく前、北の方の地に居たんだが、火事で社が焼け、暫く新しく社が建つのを待ってたんだが、帰還命令が出てな……こっちに戻ってきたんだ。社に行く前と、帰ってきてからは仙人様の影……この家で言う風の一族と同じような仕事をしていた。主に暗殺だが……」
「おいおい、それは俺も聞いてないぞ?天狐のところにはある程度リストが来るはずだ」
昴が言うと、冬弥もそこが不思議だったと思っていたという。
「個人的な依頼だったし、恩人だったから断れなくてな。それに、そのように訓練したのが仙人様だからしかたがないっちゃぁ仕方がない。うん!」
「うん!て、だから強いってみんなが言ってたの?」
「気配を消したりとかは得意だし、俺はそれに特化してるから攻撃も一瞬で終わる。だがな、あの男は一歩も動かないのに背後が取れなかったんだ。雪翔の白龍と黒龍みたいなのが居て、あいつを守ってた」
「残りは自分の分身の式でしょうが、動きにソツが無いと言いますか、妖の団体だけでも疲れるのに混じって攻撃してくるので、ウザかったです」
「那智さんの方にも?」
「きたきた。気持ち悪いくらいにな。煌輝だけではどうにもならんから、何匹か後ろを守らせたんだが、その男が来てから動きにくくてな……航平担いで巻いてきたって感じだ」
「どうかしたか?」
「ん?着物似合うなぁって思って」
「そりゃ、元々こっちの生まれだからな。で、どこまで話が進んだんだ?」
「まだ何も聞いてないよ?二人が戻ってくるの待ってたんだもん」
「那智、話しておいてくださいよ。私が疲れるじゃないですか」
「詳しいのは現場にいたお前達だろう?」
「まぁ、そうですけど。あの本みたいなのは渡してくれたんですか?」
「渡した。俺は見てもさっぱりわからんが、雪翔に役に立つから盗んだんだろ?」
「盗んでませんよ?見つけたら本体でして、くれたんです」
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「あの、話の内容がさっぱり分からないんだけど」
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家の裏手から桜狐の気配が消えていたので、結界を抜けて気を辿って行ったら私の社でして、そこで五人のあの男と、雑魚のあやかしの大軍に合いました。藍狐を飛ばしてみんなを呼んで、そのままこちらにも連絡がいくようにしたんですが、間に合って良かったです」
「藍ちゃんとどうやって連絡とってたの?」
「私の狐ですからねぇ、考えは伝えることが出来るんですよ。那智にはもらった本を雪翔に渡してほしいと頼んでみんなを逃がしてほしいと。玲と秋彪には掃除を手伝ってもらいました」
「掃除……」
「玲ももう隠さなくて良いでしょう?」
「そうだな……俺は今の社につく前、北の方の地に居たんだが、火事で社が焼け、暫く新しく社が建つのを待ってたんだが、帰還命令が出てな……こっちに戻ってきたんだ。社に行く前と、帰ってきてからは仙人様の影……この家で言う風の一族と同じような仕事をしていた。主に暗殺だが……」
「おいおい、それは俺も聞いてないぞ?天狐のところにはある程度リストが来るはずだ」
昴が言うと、冬弥もそこが不思議だったと思っていたという。
「個人的な依頼だったし、恩人だったから断れなくてな。それに、そのように訓練したのが仙人様だからしかたがないっちゃぁ仕方がない。うん!」
「うん!て、だから強いってみんなが言ってたの?」
「気配を消したりとかは得意だし、俺はそれに特化してるから攻撃も一瞬で終わる。だがな、あの男は一歩も動かないのに背後が取れなかったんだ。雪翔の白龍と黒龍みたいなのが居て、あいつを守ってた」
「残りは自分の分身の式でしょうが、動きにソツが無いと言いますか、妖の団体だけでも疲れるのに混じって攻撃してくるので、ウザかったです」
「那智さんの方にも?」
「きたきた。気持ち悪いくらいにな。煌輝だけではどうにもならんから、何匹か後ろを守らせたんだが、その男が来てから動きにくくてな……航平担いで巻いてきたって感じだ」
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