黄泉津役所

相棒

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夜、親父が帰宅して一言。

「父さん達が面倒見てくれよ」

終わった！

これ、絶対に平日は俺が世話することになる！

しかも、「なんの鳥だろうな？可愛い顔してる」と親父まで言うものだから、頭を抱えたのは俺一人。

「ねえ丈史、検索してもこの鳥がなにか分からないのよねぇ」

「俺も分からなかった。でも、飼い主が現れたら返すって爺ちゃんも言ってたし……」

「そうね、そうするしかないわよね」と残念そうな母。

鳥のくせに家族みんなを虜にしやがって！

夜寝る前まで祖父も祖母も取りに夢中で、ポテチを諦めてジュース片手に漫画を読みながらソファーでゴロゴロ。

「ちゅん、ちゅちゅん」

いきなり鳥かごで暴れだしたので、「おい、やめろって」と蓋を開けるとヒョコッと手の上に乗ってきたので、羽の怪我を見る。

「早く治ればいいんだけど、痒いのかな？」

つんつん。

「こそばい！」

つんつん。

「なんだよ！漫画読んでるから大人しくしてくれ」

つんつん、

「もー！ちゅん助！カゴに戻すぞ？」

今度は上手に床に降りてチョンチョンと少し動き蹲る。

「えーと、戻していいのかな？」

怪我をしてるから飛ぶのも大変だから逃げないとは思いつつ、「ほら、手の上に乗って」と手を出すと素直に乗って来るちゅん助。

「じゃあ、おうちに戻ろうか」

蓋を開けて中に入れようとすると、手から腕を伝って肩に。

俺にどうしろと言うんだ！