黄泉津役所

相棒

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「今日は動物たちを紹介するわ」

紹介されたところで、口車になんか乗らないぞ！

「まず、鳥は配達員て感じね。犬はほとんどが消防隊の方に行くの」

「え？消防署みたいなのあるんですか？」

「あるわよ。全てこの役所に連絡が来て、現地に行く感じなんだけど、その時に救助犬としても活躍してくれるし、体の小さい子たちは隙間から倒れてる人を見つけてくれたりするの」

「神様なんだから、出たり消えたりできるんじゃ……」

「出来ないこともあるのよ」と街の人が神社や小さな社で火災が起こったと通報した場合、神様消防隊が出ることはなく、人間たちが消火活動をしてくれる。
その後に中にいた神様が無事かを確認しに神様消防隊が確認をする。
その時に力のない神様がいたら犬が見つけてくれて救助したりする流れらしい。

「ここよ」

扉を開けると沢山のケージの中に色んな種類のワンコ！

「ぉぉおおお」

「好きな子いる？」

「俺、コーギーが好きなんですよ。あのでっぷりとした短足の。なのに走るの早くて、笑顔が可愛くて」とついつい語ると、「コーギーって何？」と言われ、犬種については詳しくないと言われる。

だから黒いのとかデカイのとかって表現だったのか……

「私に縁が深いのはうさぎなのよねぇ」

「因幡の白兎？」

「ええ。あの子のおかげで大国主様と出会えたのですもの」とほっぺたがほんのりピンク。

ネットで呼んだ限り、恨んだりとかはしてなかったみたいだが、やはり惚れてるんだなぁ……

なのに。

「私は一人で何とかできたけど、他の女神たちは……。別にお譲りしたとかじゃないわよ？」

「はい……」