黄泉津役所

祭り

.

「大丈夫みたい。桃ちゃんは少し癒す力があるみたいで闇之助についててくれるって。目が覚めたら連絡してくれるようになってる」

「そうか……」

車を出してもらい、途中でコンビニに寄ってもらって色々と買いこみ、家に着いてまた説明をし。

「とりあえず、無事。俺は多分連絡あるまで待機かな？」

「桃ちゃんが心配ねぇ」

「八上さんも大宜都さんもいるから大丈夫だよ」

どよーんとした空気が漂い、「部屋に行ってるね」と部屋に籠ってスマホを充電しておく。

「あっ！」

充電しながら聞いた名前を検索すると、同一となっていたり別の神と書かれていたり。

その辺は神様しか分からないのだろうが、神社が同じということは、いないから怒ったのかな？

色々考えては悶々とし、昼を簡単に済ませてはウロウロ。

「丈史、買い物に行くわよ」

「今？婆ちゃん俺そんな気分じゃ……」

「だからよ。ほら、準備しなさい」

母の運転でショッピングモールに行き、桃ちゃんの甚平と、自分の甚平、闇之助のは背も高いからと浴衣を買い、ついでにと食品売り場で買い物をして荷物持ち。

「母さん、本屋寄って」

本屋に寄ってもらって簡単そうな神様の本を買う。

家に帰ってからは一度洗うからと甚平は祖母に預け、本を読みながら色んな図があるので見ていく。

「あった！」

見つけたページを読み進めていくと、やはり水の神様ということくらいしか分からないが、他にも一対と言われている神様が沢山。
それが男性同士だったり男女だったり様々なのだが……

「読んだら貸してくれ」

「うん、もうちょっと」

祖父も気になるのか、落ち着いてるのは母と祖母のみ。

夕方前に読み終わって祖父に渡し、風太の散歩に行ってくると家を出る。