八百万の学校 其の弐

浅井 ことは

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お盆祭り

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そう言いながらもちょっと寂しそうにしているのは妹のことがあるからかもしれないが、それよりも今は熱!

「神様って風邪とか引いたりするの?」

「勿論。引きにくいし、病になど滅多に侵されない。でも、力を使ったあとや、疲れている時などは体調がおかしくなることがあるから、今回もただ疲れてしまっただけだと思う」

「アイス食べたら横になってよね?未来の義姉さんなんだから」

「あ、姉などと……まだ私も心の準備が」

「だって、兄貴と良く出かけてたからてっきりそうなんだとばかり思ってたし、爺ちゃんも婆ちゃんも喜んでるよ?もちろん俺も」

「早く治して、神気も回復させないと」

「うん、そしたらお願いがあるんだけど」

「なんじゃ?」

だいぶ前に石長さんの神社に行った時の絶景ポイントのことを話し、そこに祖父母が若かったら行けたのにと写真を見ながら残念がっていたことなどを話、出来るのなら祖父母を連れて行ってあげられないかと言う相談だったのだが、それも快くひきうけてくれ、「ただ、本当に何も無いのに?景色だけでいいの?」と不思議がっていた。

お昼は簡単に素麺だったが、石長さんには卵がゆ。

ゆっくりとだが全部食べてくれたと祖母が言っていたので、あとは熱が引くのを待つだけだと少し安心して部屋に戻って勉強をする。

夕方まで頑張るものの、さすがに扇風機だけでは暑いとエアコンをつけ、ご飯の時間まで見直しながら何度も繰り返して暗記しながら問題を解く。

祖父母はエアコンがあまり好きではないと、扇風機で過ごしているが、一階にもエアコンは付いている。

つける時はお客さんが来た時くらいなのだが、流石に真夏は熱中症も怖いので付けてもらいたい。

「翔平、ご飯よー」

祖母が階下から呼んだので返事をして降りていくと、さすがに部屋が涼しかったのでムワッとする。

「爺ちゃん達暑くないの?俺、エアコンつけちゃったよ」

「お前は受験生なんだから、気にせずに使いなさい。私達はもう慣れてしまってるから、返って冷えすぎてしまうんだよ」

「石長さんの部屋は?」

「付けようかと聞いたんだが、扇風機でいいと言うのでな。石長さんの屋敷にはエアコンはないらしい」

「暑くないのかなぁ?」

「山だから涼しいと言っていたぞ?」

爺ちゃんいつの間に聞いたんだろう?

夕食も、昼がかなり暑かったのもあったので、冷やしうどんだったが、わかめご飯のおにぎりも作ってくれていたので、うどんを食べたあとに、夜食にすると言って三つもらって上に行く。

「ちょっといいか?」

「迦具土……今日どこ行ってたの?」

「石長の社にな。使用人に言って、少し気を貰ってきた」

「あ、そっか」

「あった方のが回復は早いからな。それと、上にも行ってきた……」

「なんで?」

「ほら、祭りの事で、八坂神社行くだろ?」

「うん」

「うずめも行くって聞かなくて、そしたらテチも行くと言い出して止めるのが大変だったんだが……」

「あ、負けたんだ」

「負けるも何も、ジジイが一緒に行けって決めちまったから。これが日程表」

紙に書かれている日付と待ち合わせ場所を見て、ちょっと首をかしげてしまう。

待ち合わせ場所は安井金比羅宮。

確か縁切りで有名なところだった筈。

縁切りと縁結びとノートに書いてあって印象が強かったから、ネットで調べてみたが、かなり物々しい感じがした。

うずめさん、なんでそんな所にしたんだろう?
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