八百万の学校 其の弐

浅井 ことは

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神気と力

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「迦具土、なんか一人足りないと思わない?」

「ジジイは呼ばんでもいい!」

「でも見て……」とカウンターを指さすと、「ゲッ!」という迦具土。

「言えよ!居たなら教えろよ!」

「だってよく似た着物だなー位だったから。それに気づいたの今。『ふむ』って聞こえたから」

「完全に神気消してやがる」

ちょっと行ってくるという迦具土の行動は早く、何をどうしたのか祖父母の席に連れてきて、ため息をひとつ。

「俺達が来てるの知ってたのかな?」

「いや、誰も居なかったから電気のついてる子の店に来た所だそうだ。しかも、寿司じゃなくてお茶を飲んで『ふむ』って言ってたぞ?嫌な予感しかしねーから連れてきた」

お茶……

「あ、もしかして、粉だからかな?」

お茶の粉が入った缶を迦具土に見せると、「茶位家で飲め!」とかなり怒っているが、もしかしたり俺のことで来たのかもしれないと迦具土に言うと渋々座ってくれた。

席を移動して、大国さんの方に行こうとしたが、八意さんに無言で引き留められ、何故か注文係に。

「そうじゃのぅ。サバとブリに、大トロと玉子」

はいはいと注文をすると、「天ぷらうどんと松茸の茶碗蒸し、日本酒は冷で」

はいはい……

よく食べるな。などと思ったが、神様たち以外に大食い。

毎月もらっているお金で足りてるのだろうか?

「翔平よ。力のことは聞いたかの?」

「えーと、意味がわからなくて困ってます」

「ふむ」

「ふむじゃなくて、教えにきてくれたんじゃ……」

「行ったらおらなんだからの?まずは食事じゃな」

お茶を飲みながら、みんなが食べ終わるのを待ち家に帰るのに術を使うと思っていたら、歩いて帰る!と大国さんが言い張り、レジでは飴をもらって「パパー、ママー」などと言って遊んでいる。

これがしたかっただけなのか?

帰り道もおんぶだの抱っこだのとせがみ、家に着いた途端どっと疲れが出る。

勘弁してくれ……

お茶を入れて八意さんにも座ってもらって詳しく話してくれと言うと、珍しく『ふむ!』もなく、「推測じゃが……」と曖昧な言い方をする。

「翔平はもしかしたら源三郎の前、十五代目に似ておるのかもしれん」

「は?爺ちゃんの爺ちゃんだから、ひぃひぃ……」

「ひいひい言うでない。祖先でよかろう?その者も我らの神気にかなり触れておったのに、妖は見えない癖に力が強くて、更に神気をすこーし分け与えたら、今度は見えすぎてのぅ……」

「え?俺見えなくていいよ?怖いし」

「俺と八意、迦具土に石長。しょっちゅうあってるだけでも多少の気に当てられるもんなんだ。俺たちの出来ないことをしてもらうのに、多少の神気を渡すことで俺達が見え、話せ、気に当てられることも少なくなる筈なんだが、よく考えたら最初から見えてたよな俺の事」

「あ、爺ちゃんの部屋で……」

「その前だ。神社で会ってるだろ?」

「そう言えば……」

「あの時には全く気づかなかったんだが、その後に道真や猿田彦、咲耶などの神を初め、テチにうずめと気の大きいものといたのも原因の一つかもしれん。そこでだ!あとすこーし気を分けるか「要りませーん!」

何故だー!

と大国さんは言うが、忘れちゃいけない。
俺は受験生!

変なもの見えまくったら受かるものも受からなくなるだろう?

好きではないが勉強させてくれ!!!
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