下宿屋 東風荘 8

南での三日間

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だったら早速と言うので、「今日はカレーだから！明日の朝にしようよ。後は生野菜はやっぱり無いの？」と聞く。


前にも思ったが、冷蔵庫があるのに野菜がない。
旅の時も生の野菜は出なかったから、暑い国だからかなとは思っていたが、案の定開けてみるとトマトときゅうりくらいしか入っていなかった。


「あ、あるわよ？レタスと言うのに似た葉が。生でも食べられるけど、こちらは暑いでしょう？だからあんまり生で食べることはないのよねぇ」


用意してもらった葉は、レタス菜に似ていたので、きゅうりとトマトを飾りにして、ポテトサラダを作り飾り付けする。

少しコンソメを入れて煮たので、味の濃いこちらの人には合うだろう。

そんなことを考えながら、家の中を食事の時間までバアバが案内してくれ、書庫で本を見せてもらう。


「凄い、こんなにあるの？」

「好きな本を読んだらいいわ。ここの本なら重次も全部読んだものだし。これなんてどう？南の地域の事が書いてある本。後はなんだったかしら？戻る前に京弥に聞いていたんだけど……」

「それなら、地図と、簡単な海の本がいいな」


どこだったかしら？と言いながらも出してくれ、部屋に持っていきなさいと言われたので、用意された部屋に行き、前回逃げた時にあったレースはとってあることを確認してから、箪笥を見せられる。