下宿屋 東風荘 8

浅井 ことは

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南での三日間

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「これなんだけど、うちに二頭も馬が来た時は驚いたけど、雪翔は意外とやんちゃだから乗るだろうって夏樹と重次が用意したのよ」


見せられたのは本当に普通の白いシャツと紺色のズボン。

ズボンはウエストと裾にゴムが入っていて、膝周りに大きめの膝あてがついていた。


「これのことかぁ。でも僕、手網持ってもらわないと……」

「明日にはみんな揃うからその時にしたらどう?」

「桔花たちは見に行ってもいいの?」

「勿論。それより、背が伸びたかしら?用意した服が小さく感じるけど」

「ちょっとだけだよ?服とかは変わってないけど……それは着れないかなー?」

胸元にフリルのついたシャツを持って、目をキラキラさせるバアバにありがとうと言って、馬小屋まで逃げてもらう。

外からまだ声がするので、蔵の片付けはまだ済んでいないのだろう。



ブルルル───


「桔花、楓、久しぶり」


鼻を鳴らしてこちらを見る二頭に挨拶をすると、顔を寄せてきたので、覚えててくれたんだと、柵につかまって立ち、胴を撫でる。



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