下宿屋 東風荘 8

浅井 ことは

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南での三日間

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「聞いてはおったが、結構雪翔もやんちゃなところがあるみたいで安心したよ」

「僕?」

「大人しいとずーっと思っておったし、冬弥からは勉強ばかりと聞いていたから。旅に出た時は心配もしたが、何か吹っ切れたのかな?」


そう言われ、こっそりと冬弥には話していたことを話す。


「あの事があってから、僕なりに考えたことも沢山あったんだ。僕の変な力のせいでみんなを巻き込んでおきながら、誰も守れなかったことが悔しかったし、守られるだけなのも辛くて。でも、何か出来ることがあるんじゃないかなって……だから、学校の勉強もしてるけど、自分の力の元って言うのかな?それについても調べたりしてるんだ」

「確かにそれはいい事だが、まだ足だって治りきっていないんだから無理はしない方がいい。それに、まだ子供だ。守られて当然だろう?」

「それじゃダメなんだよ。弟も産まれたし、栞さんはあまり力を使わせては行けないって聞いたのもあるから、できる限り僕もみんなを守れるようになりたいんだ」

「そうだな。だがまずはこちらに居る時くらいは楽しもう。なかなか来られないんだから。夏樹と重次がもうすぐ帰ってくるから、食べたら着替えてくるといい」

「どこで乗るの?庭は広いけど」

「最初はうちの庭で大丈夫。走るとなると少し山の方に行った方がいいんだが、乗れるようになるまで時間はかかるからね」

「やっぱり……でも、どっちに乗るの?」

「両方試してみるといい」


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