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第四章
100本の薔薇3
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周りからかけられる綺麗言葉が何ひとつアレストの心に響かない。
それでも相手の言葉一つ一つに反応し、笑い、驚く。そこへ、どこか戸惑いながらニワノエが近づいていく。
それを見てアレストのそばにいた1人がここぞとばかりに耳打ちをした。
「アレスト、気をつけたほうがいいぞ。あいつずっと前から少し変なんだよ」
「変?」
先越されたと他の人たちも声声にそろえ始める。
「そう!おかしなことを言うんだ」
「ここはどこだとか、記憶が合わないとか」
「確か城でのパーティー以来じゃなかったか?」
「へぇ、そうなんだ。それはおかしいな」
アレストは目を細めて近くまで来たニワノエを見つめた。
「あのさ、少し聞きたいことがあるけど、2人で話さないか?」
ニワノエの言葉に真っ先に反応したのはそばで最初にニワノエが変だと言った貴族子息である。
「お前、昔からアレストにちょっかいを出していただろ?2人にさせるわけがないだろ!」
「そうだ。それにお前最近おかしいし、危ないんだよ」
「何か病気なのか?」
「ち、違う!」
あきらかすぎるほど、アレストのご機嫌取りをし始める周りにニワノエが焦り出す。
「俺は何もしない!確認したいことがあるだけだ!」
「どうせおかしいことばかり言うんだろ?」
「おかしい……おかしいのか?俺だけなのか?どうなってしまったんだ!」
頭を抱えたニワノエに周りは少し遠ざかるように下がった。
「ほら、言っただろアレスト。こいつはおかしいんだよ。きっと何か病気かもしれない」
アレストとニワノエのあいだにわずかな因縁があるのを知っている周りは同意するようにうなずく。
貴族の世界は社交がほぼすべてと言っていい。悪い噂があるとたちところに伝わってしまう。今ニワノエは昔のように振る舞えなくなっていた。
頭を抱えたまま何かつぶやき始めたニワノエに、アレストは「わかった」と声をかけた。
弾かれたようにニワノエが顔を上げる。
「ほ、本当か?」
「ああ」
他周りの声をなだめながらアレストは、ついてくるように目線で訴え、ニワノエとともに人の少ない隅のほうへと向かった。
「それで、2人きりで話したいことは何かな」
「アレスト……お前のところにカナトっていう専属使用人いるよな?」
どこか最後の希望にすがるような目にアレストは笑い出しそうになる。
「いたとして、なんだ?」
「いるんだよな!俺だけあいつのこと覚えているなんておかしいことないだろ!だって確かに城のパーティーで毒を飲んだはずなのに、なぜかユシルが媚薬を盛られた話になっているし……」
「いつから?」
「え?ああ……聞いただろ。今年の城でのパーティーだ」
「……そのパーティーで何かあったのか?」
「カナトに肩をぶつけてられて、倒れた際に頭をぶつけたんだ。そこから少しずつとおかしいことに気づいて」
「ははは!」
これにはアレストも我慢できなかった。
「何笑ってんだ!」
「いやいや、そうか。そうやって回復することもあるんだな。びっくりだ。僕が初めてカナトのおかげで目が覚めたわけではないんだな。でもまあ、使えそうだな」
「どういう意味だ?なあ、やっぱり周りがおかしいよな!」
藁にもすがる思いでニワノエが一歩にじり寄った。その時、突然会場のドアが開けられた。
大きく響いた音にその場の人々が目線を向ける。
ドアの向こうに立っているのは悲惨な姿をしたユシルだった。
髪は乱れ、顔にアザができ、もともと柔和な顔立ちに切羽詰まった表情を浮かばせていた。
あまりの変わりっぷりに会場の中で誰も声を出せず、しかし、チラチラとした視線がアレストへ注がれた。
ユシルならぬキトウもアレストを見つめていた。血がこびりついた唇がわななき、鋭い一声を発した。
「兄さん!」
「ユシル、どうかしたのか?その姿……」
「どうしてこんなことをするんの!?」
ん?と不思議そうな表情でアレストが首を傾げた。
演技に関してはアレストのほうが一枚上手である。しかし、ユシルは日頃の人気と現在の悲惨な姿に疑いを持たれにくい。だからそれを利用してキトウが涙を流す。
「私を閉じ込めて、使用人のいじめにも見て見ぬふりをするし……必死の思いで逃げ出してもこんな姿になってしまうし……これは全部兄さんの命令じゃないよね!お願いだからそうだって言って!」
痛々しい叫びに会場内は声をひそめて様子をうかがった。
遠くにいるデオンがワインを揺らしながらニヤニヤとし、フレジアドは今ばかりその顔から笑みをわずかに消した。
目覚めたカナトは真っ先に部屋を駆け出した。
廊下で看守の使用人が倒れているのを見てますますやらかしたという危機感が湧き上がる。
今までなんでユシルは魔法が使えたのに逃げ出さなかったのか?
そもそも看守の使用人がいくら声をかけられてもドアを開けなかったからである。
しかし、理由を知らないカナトはそれなりに近い想像ができた。自分がいることで出てきたと思われ、看守の使用人がドアを開けたんじゃないか?
油断させられたのか?
ペラペラとフェンデルのことをしゃべってもらえるせいでカナトは確かに警戒がおろそかになっていたかもしれない。
というかなんで服を交換したんだ!?
起きたらご丁寧にも交換した服を着せられていた。もちろんボタンはいっさいかけられてない。
会場の部屋に向かいながら使用人たちが慌てて反対方向にすれ違っていく。
会場だと思われる部屋からは騒がしい声が聞こえた。
「どうなっているんだ?」
カナトがドアを開けるとその声がよりいっそうと聞こえるようになった。
「魔女だ!!まだ魔女が存在しているのか!」
「早く殺せっ!!」
「魔女に憑かれた者に死を与えろ!」
人々は真ん中を囲むようにして叫んだ。その光景にカナトは固まり、何が起きたのかわからなかった。
ま、魔女……?なんでその単語がこんなところで出てくるんだ?
アレスト?アレストは?
カナトは会場内にアレストの姿が見えなかったが、人々の囲む中心にアレストの頭が見えた。
心配したカナトは人垣をかき分けながらやっとの思いで中心に出てきた。
すると、そこで見たのは人々に体を床へ押し付けられたキトウとそれを見下ろす悲しげな表情のアレストである。なぜか床一面に薔薇が散らばっている。
「アレスト……」
「カナト?その姿……」
アレストはカナトに近づき、その両頬を包んだ。
「酷いことをされたのか?」
「い、いや……その、俺やらかした、のか?」
「いや?むしろきみのおかげで魔女の存在に気づけた」
「は……?ど、どういう」
「あそこで僕の弟の姿をした者は中身をすり替えられた偽物だったんだ」
アレストはまるで今初めて知ったようにカナトに説明した。
「証拠にあれは僕たちがもともと過ごした日々のことを知らない。今までの出来事はおおかた知っているようだが、細かいところは何ひとつ答えられない」
それはおそらく小説では書かれていないことだと思われる。
ユシルに移り火するんじゃないかと恐れたカナトはなんとか口を開こうとするが、アレストは胸に差した深紅の薔薇を取ってカナトに渡した。
「知っていたか?あれはわざと僕を怒らせようとしたんだ。きみの服を着ていることを見せ、きみの肌に触れたことを示した。僕がきみのことを大事にしていると知っていながらだ」
「ど、どういうことだよ」
「僕を怒らせて手を出させようとした。でも知っているか?魔女は深紅の薔薇、もとい黒薔薇が苦手なんだ。本来きみのために用意したはずの薔薇があれに使ってしまった」
言いながらアレストは上着を脱ぎ、カナトの肩に羽織った。
カナトは大きな上着をかき寄せてお腹や胸にある傷を隠す。
「まだ状況つかめないけど、こいつのことはどうするつもりなんだ?」
「とりあえず、しかるべき機関に引き渡す」
「でもさ!魔女と言ってもそんな覚えていないことがあるかもしれないし……」
「いや、ちゃんと被害者がいるんだ。ほら、あそこに」
アレストが指さした先には見たことのある赤髪の男がいた。ニワノエである。
被害者?あいつが?
それでも相手の言葉一つ一つに反応し、笑い、驚く。そこへ、どこか戸惑いながらニワノエが近づいていく。
それを見てアレストのそばにいた1人がここぞとばかりに耳打ちをした。
「アレスト、気をつけたほうがいいぞ。あいつずっと前から少し変なんだよ」
「変?」
先越されたと他の人たちも声声にそろえ始める。
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「確か城でのパーティー以来じゃなかったか?」
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「お前、昔からアレストにちょっかいを出していただろ?2人にさせるわけがないだろ!」
「そうだ。それにお前最近おかしいし、危ないんだよ」
「何か病気なのか?」
「ち、違う!」
あきらかすぎるほど、アレストのご機嫌取りをし始める周りにニワノエが焦り出す。
「俺は何もしない!確認したいことがあるだけだ!」
「どうせおかしいことばかり言うんだろ?」
「おかしい……おかしいのか?俺だけなのか?どうなってしまったんだ!」
頭を抱えたニワノエに周りは少し遠ざかるように下がった。
「ほら、言っただろアレスト。こいつはおかしいんだよ。きっと何か病気かもしれない」
アレストとニワノエのあいだにわずかな因縁があるのを知っている周りは同意するようにうなずく。
貴族の世界は社交がほぼすべてと言っていい。悪い噂があるとたちところに伝わってしまう。今ニワノエは昔のように振る舞えなくなっていた。
頭を抱えたまま何かつぶやき始めたニワノエに、アレストは「わかった」と声をかけた。
弾かれたようにニワノエが顔を上げる。
「ほ、本当か?」
「ああ」
他周りの声をなだめながらアレストは、ついてくるように目線で訴え、ニワノエとともに人の少ない隅のほうへと向かった。
「それで、2人きりで話したいことは何かな」
「アレスト……お前のところにカナトっていう専属使用人いるよな?」
どこか最後の希望にすがるような目にアレストは笑い出しそうになる。
「いたとして、なんだ?」
「いるんだよな!俺だけあいつのこと覚えているなんておかしいことないだろ!だって確かに城のパーティーで毒を飲んだはずなのに、なぜかユシルが媚薬を盛られた話になっているし……」
「いつから?」
「え?ああ……聞いただろ。今年の城でのパーティーだ」
「……そのパーティーで何かあったのか?」
「カナトに肩をぶつけてられて、倒れた際に頭をぶつけたんだ。そこから少しずつとおかしいことに気づいて」
「ははは!」
これにはアレストも我慢できなかった。
「何笑ってんだ!」
「いやいや、そうか。そうやって回復することもあるんだな。びっくりだ。僕が初めてカナトのおかげで目が覚めたわけではないんだな。でもまあ、使えそうだな」
「どういう意味だ?なあ、やっぱり周りがおかしいよな!」
藁にもすがる思いでニワノエが一歩にじり寄った。その時、突然会場のドアが開けられた。
大きく響いた音にその場の人々が目線を向ける。
ドアの向こうに立っているのは悲惨な姿をしたユシルだった。
髪は乱れ、顔にアザができ、もともと柔和な顔立ちに切羽詰まった表情を浮かばせていた。
あまりの変わりっぷりに会場の中で誰も声を出せず、しかし、チラチラとした視線がアレストへ注がれた。
ユシルならぬキトウもアレストを見つめていた。血がこびりついた唇がわななき、鋭い一声を発した。
「兄さん!」
「ユシル、どうかしたのか?その姿……」
「どうしてこんなことをするんの!?」
ん?と不思議そうな表情でアレストが首を傾げた。
演技に関してはアレストのほうが一枚上手である。しかし、ユシルは日頃の人気と現在の悲惨な姿に疑いを持たれにくい。だからそれを利用してキトウが涙を流す。
「私を閉じ込めて、使用人のいじめにも見て見ぬふりをするし……必死の思いで逃げ出してもこんな姿になってしまうし……これは全部兄さんの命令じゃないよね!お願いだからそうだって言って!」
痛々しい叫びに会場内は声をひそめて様子をうかがった。
遠くにいるデオンがワインを揺らしながらニヤニヤとし、フレジアドは今ばかりその顔から笑みをわずかに消した。
目覚めたカナトは真っ先に部屋を駆け出した。
廊下で看守の使用人が倒れているのを見てますますやらかしたという危機感が湧き上がる。
今までなんでユシルは魔法が使えたのに逃げ出さなかったのか?
そもそも看守の使用人がいくら声をかけられてもドアを開けなかったからである。
しかし、理由を知らないカナトはそれなりに近い想像ができた。自分がいることで出てきたと思われ、看守の使用人がドアを開けたんじゃないか?
油断させられたのか?
ペラペラとフェンデルのことをしゃべってもらえるせいでカナトは確かに警戒がおろそかになっていたかもしれない。
というかなんで服を交換したんだ!?
起きたらご丁寧にも交換した服を着せられていた。もちろんボタンはいっさいかけられてない。
会場の部屋に向かいながら使用人たちが慌てて反対方向にすれ違っていく。
会場だと思われる部屋からは騒がしい声が聞こえた。
「どうなっているんだ?」
カナトがドアを開けるとその声がよりいっそうと聞こえるようになった。
「魔女だ!!まだ魔女が存在しているのか!」
「早く殺せっ!!」
「魔女に憑かれた者に死を与えろ!」
人々は真ん中を囲むようにして叫んだ。その光景にカナトは固まり、何が起きたのかわからなかった。
ま、魔女……?なんでその単語がこんなところで出てくるんだ?
アレスト?アレストは?
カナトは会場内にアレストの姿が見えなかったが、人々の囲む中心にアレストの頭が見えた。
心配したカナトは人垣をかき分けながらやっとの思いで中心に出てきた。
すると、そこで見たのは人々に体を床へ押し付けられたキトウとそれを見下ろす悲しげな表情のアレストである。なぜか床一面に薔薇が散らばっている。
「アレスト……」
「カナト?その姿……」
アレストはカナトに近づき、その両頬を包んだ。
「酷いことをされたのか?」
「い、いや……その、俺やらかした、のか?」
「いや?むしろきみのおかげで魔女の存在に気づけた」
「は……?ど、どういう」
「あそこで僕の弟の姿をした者は中身をすり替えられた偽物だったんだ」
アレストはまるで今初めて知ったようにカナトに説明した。
「証拠にあれは僕たちがもともと過ごした日々のことを知らない。今までの出来事はおおかた知っているようだが、細かいところは何ひとつ答えられない」
それはおそらく小説では書かれていないことだと思われる。
ユシルに移り火するんじゃないかと恐れたカナトはなんとか口を開こうとするが、アレストは胸に差した深紅の薔薇を取ってカナトに渡した。
「知っていたか?あれはわざと僕を怒らせようとしたんだ。きみの服を着ていることを見せ、きみの肌に触れたことを示した。僕がきみのことを大事にしていると知っていながらだ」
「ど、どういうことだよ」
「僕を怒らせて手を出させようとした。でも知っているか?魔女は深紅の薔薇、もとい黒薔薇が苦手なんだ。本来きみのために用意したはずの薔薇があれに使ってしまった」
言いながらアレストは上着を脱ぎ、カナトの肩に羽織った。
カナトは大きな上着をかき寄せてお腹や胸にある傷を隠す。
「まだ状況つかめないけど、こいつのことはどうするつもりなんだ?」
「とりあえず、しかるべき機関に引き渡す」
「でもさ!魔女と言ってもそんな覚えていないことがあるかもしれないし……」
「いや、ちゃんと被害者がいるんだ。ほら、あそこに」
アレストが指さした先には見たことのある赤髪の男がいた。ニワノエである。
被害者?あいつが?
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