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第6部『Reunion & Admonition(再会と”最戒”)』
第66話『Born to Find You Beyond the Door(君に出逢う為に生まれた)』 A Part
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白いタキシード姿のローダ・ファルムーン。
さらに譲れぬ意地を貫くルシア・ロットレン。
想い出色のショルダーカットドレス。慎ましやかなベール、これも薄い青で、嫁ぐ前の姿をフワリッと包む。
今宵の主役達──。
白いリムジンに揺られチャペルの前に活きた祝福が現れた。湧き起こる街の人々からの歓声を連れ往く二人。
Fortezaは、都会だが石油を溶かした舗装を知らぬ石畳を敷き詰めた道路。まるで古き良き歴史を回す水車そのもの。
嘗て森の女神とその従者達が街の人々こそ護り抜いた。然し街並みは完全に失われ復旧するにも世界各国が資源を持たぬジリ貧に転落。
それでも街をこよなく愛した人のあくなき思いは失せず、砕け散った様々な物を余す処なく使い切り、敷き詰めて道と成した。
『失われた? ならば活かせばいいじゃないか』
これぞ人類に備わる努力の結晶──だからこそ味わい深い、だから世界中がこぞって手本にしたのだ。
新郎ローダが先に颯爽と車を降り、新婦ルシアが乗る側のドアを開いて導く。扉を開く候補者の絵面。
このまま二人でチャペルの扉も開く共同作業に興じるかと思いきや、ローダの手を取るべく黒いタキシード姿の男性が待ち構えていた。
「何で貴方は此処に居る? まさか本当に顔を出すとは思わなかった」
黒い男に目を配らせた途端、ローダが無遠慮にも吐き捨てた。
「僕だって驚いてるさフフッ……。勿論断りを入れたよ。だけどドゥーウェンに『今夜だけは仲の良い兄を演じて欲しい』と言われてね」
ローダが苛立つのも無理からぬこと。
何とマーダことルイス・ファルムーンが実弟を赤絨毯に導く役目を仰せつかった。
扉の候補者双璧の微笑み。実兄──本来なら何の障害もなき人選。
だが世間的にマーダと言えばアドノス島を一度は圧倒的な戦力で平定した黒幕。
然もローダと扉の力を担う候補者として争っている谷間深い間柄。
弟ローダが鍵の女性と世間的にも結ばれる瞬間を態々見届けに見舞う。一見世界的には兄ルイスが敗北を自ら認めた形に映るやも知れない。
然も敵の首領と手を組むよもやな偽りの停戦条約。
『アドノスは一枚岩』
実に姑息な手段。アドノスを目の仇にしている連中に対する当て付け。
思いついたのは戦争を玩具にしたがるドゥーウェン。
結婚式をドゥーウェンに願い出たのは他ならぬローダである。されどこれはドゥーウェンの独断。
有無を言わさず弟の手を冷笑しながら取る兄の身勝手。
『別に珍しい話じゃありませんよ。人の歴史は約束と裏切りの連鎖ですから』
ローダの作戦にまんまと乗っかった金縁眼鏡の学者。
憤然たる気分で握り返し、愚かな弟に返ったふりをするローダ。つまる処、同じ穴の狢に落とされた次第。
では新郎を掠め取られた新婦ルシアを一体誰が赤絨毯に導くのか?
ルシアを造りしサイガン──。
実質父と等しき相手と絶縁状態なのは皆も知る処だ。
「本当に私で良いんですかルシア御姉様」
此方は新婦ルシアが決めた当人の人選、全身を余す処なく包んだ白銀のドレスを纏ったリイナがルシアの導き手として指名を受けた。
地元に残した彼氏との恋愛進捗が滞り、挙句ルシアとの恋愛競走に負け、剰え結婚手前の御姉様。
リイナ、今更そんな些細なること気に病んでなどいない。されど流石に出しゃばった真似事であるまいか。蒼き瞳が動揺に揺らいだ。
「勿論よ、私の方からお願い致します。最愛の妹は世界で貴女独り。──それにね」
静かにいがみ合う新郎ローダと兄ルイスにルシアが穏やかな視線を送りながら、リイナの白い手を取り笑顔を結ぶ。
御姉様に優しく手を握られた瞬間、ルシアの本音が彼女にも響いた。命の器に棲まうヒビキが囁いたに違いない。
▷▷──ローダ、落ち着いて。私はもう大丈夫。……皆が私に勇気を与えてくれた。最高に華やかな私達だけの結婚式にしてみせる!
ルシアのベールが揺れ動く風が運んだ精霊術『言の葉』に依る新婦の本音。
矮小な気分に振られた新郎の眠った熱き魂を大いに燃やす一言。
──赤絨毯? ルシアと二人でいっそ豪勢に燃やしてやる!
ローダ、兄ルイスやドゥーウェンのやり口を総て戯言──紙屑が如く丸めて捨て、チャペルの扉を真心だけで押し開いた。
チャペルの中、祝福のパイプオルガンの音が荘厳な音色を響き渡らせる。
今宵ばかりは漁村エドナを独りで頑なに護り抜いたガロウ・チュウマでさえ、慣れぬ紳士服に髭面を合わせて参列。
中には少し懐かしき顔触れ──。
海原の街、ラオで共に戦った赤い鯱プリドール・ラオ・ロッソと、青い鯱ランチア・ラオ・ポルテガ。ラオ守備隊の隊長と副長が揃い踏み。
フォーマルな服装さえも赤と青を脱がぬ頑固な魂が、戦友ローダとルシアを拍手で迎える。
「ちょ、待てあのやろ……痛ぇ!」
ローダを連れ行く黒い男をみつけ飛び掛からんとするランチアの膝を、槍の様に鋭き爪で抓り黙らせたプリドールの姉貴肌。
大人の磁場を即座に察した。これはただの結婚式ではない。
されど黒と白の兄弟が放つ如何にも政治の白黒な背後から清らかにも程ある若き女性二人がゆるりと従う。
血の滲んだ薔薇色を、白波の如く白銀を連れたリイナがルシアの蒼き聖上なる流れを以て、この場に要らぬ濁りを洗い流すのがみて取れた。
──参った、あんなの敵う訳ないさね。役者が違い過ぎるんよ。
29歳のプリドール、若くて純なる好い男を堕とそうと企てた当時の自分に向けた苦笑い。
ローダとルシアよりさらに年齢も恋の行方さえ若輩なフィエロとスオーラも新郎新婦を見守る。
18歳の女の子が憧れ抱く『いつかは私も……』
隣のフィエロが息飲む便乗を狙う。
チャペルの一番奥、新郎新婦が十字架の前、誓いを立てる場所。フィエロの母。戦之女神の司祭エリナが誓いの祝詞を交す役柄を受けたのだ。
遂に辿り着いた婚儀の場。
新郎ローダが幸福滲んだ手を新婦ルシアに差し伸べる。
静々とローダの手を取るルシアが再び硬さを背負う。
心臓が跳ね上がる動悸とベールで隠し切れぬ紅潮の波。
『漸く此処まで辿り着けた』
これは邪魔の入った赤絨毯の話だけではないのだ。
ルシア・ロットレン──。
漁村に於ける争いの最中、天から星の如く降り注いだ純粋で素朴な男に一目で堕ちた。
その後幾らでも縁結びの好機は在った。されど扉の候補者を見定めねばならぬ自分は、押しては退く波の様に揺らぎ続けた。
今夜も初めての夜と同じく、蒼き奇跡の薔薇を胸元と頭に着飾るルシア。言葉に言い表せない至福の刻愛希。
「──ルシア・ロットレン……貴女は夫ローダが、健やかなる時も病める時も、愛し抜く事を誓いますか?」
エリナ司祭の祝詞がルシアの胸内に込み上げるものを呼び込む。
「ち、誓います!」
ルシア、今にも泣き出しそうな気持を押さえるべく、殊更声を張るのだ。肩が震えた。
「では次にローダ・ファルムーン改めローダ・ロットレン。妻、ルシアを生涯愛し抜く事を此処に誓いますか?」
神聖なる式典の最中、見守る友人達のどよめき。
ローダが満ちる月の名を捨て、ロットレン家の養子に入る。ごく一部の者達しか知らぬ狙いが爆ぜた。
「はい、誓います」
ローダ、全く屈せず真顔で応じた。約束された台本。
「では誓いの口づけを……」
ルシアの肩を寄せベールを緩やかに穏やかに解くローダの仕草。
新婦ルシアは最早幸福の限界、枠組みを超えた。涙を垂れ流したまま両目を閉じ、その刻を待ち焦がれる。
バーンッ!
破裂した様な音がチャペルに木霊するのと同刻。ローダ誓いの接吻がルシアの唇を奪い去る。
「この婚儀! 意義有りッ!」
一足遅かったサイガン・ロットレンの申し立てであった。
さらに譲れぬ意地を貫くルシア・ロットレン。
想い出色のショルダーカットドレス。慎ましやかなベール、これも薄い青で、嫁ぐ前の姿をフワリッと包む。
今宵の主役達──。
白いリムジンに揺られチャペルの前に活きた祝福が現れた。湧き起こる街の人々からの歓声を連れ往く二人。
Fortezaは、都会だが石油を溶かした舗装を知らぬ石畳を敷き詰めた道路。まるで古き良き歴史を回す水車そのもの。
嘗て森の女神とその従者達が街の人々こそ護り抜いた。然し街並みは完全に失われ復旧するにも世界各国が資源を持たぬジリ貧に転落。
それでも街をこよなく愛した人のあくなき思いは失せず、砕け散った様々な物を余す処なく使い切り、敷き詰めて道と成した。
『失われた? ならば活かせばいいじゃないか』
これぞ人類に備わる努力の結晶──だからこそ味わい深い、だから世界中がこぞって手本にしたのだ。
新郎ローダが先に颯爽と車を降り、新婦ルシアが乗る側のドアを開いて導く。扉を開く候補者の絵面。
このまま二人でチャペルの扉も開く共同作業に興じるかと思いきや、ローダの手を取るべく黒いタキシード姿の男性が待ち構えていた。
「何で貴方は此処に居る? まさか本当に顔を出すとは思わなかった」
黒い男に目を配らせた途端、ローダが無遠慮にも吐き捨てた。
「僕だって驚いてるさフフッ……。勿論断りを入れたよ。だけどドゥーウェンに『今夜だけは仲の良い兄を演じて欲しい』と言われてね」
ローダが苛立つのも無理からぬこと。
何とマーダことルイス・ファルムーンが実弟を赤絨毯に導く役目を仰せつかった。
扉の候補者双璧の微笑み。実兄──本来なら何の障害もなき人選。
だが世間的にマーダと言えばアドノス島を一度は圧倒的な戦力で平定した黒幕。
然もローダと扉の力を担う候補者として争っている谷間深い間柄。
弟ローダが鍵の女性と世間的にも結ばれる瞬間を態々見届けに見舞う。一見世界的には兄ルイスが敗北を自ら認めた形に映るやも知れない。
然も敵の首領と手を組むよもやな偽りの停戦条約。
『アドノスは一枚岩』
実に姑息な手段。アドノスを目の仇にしている連中に対する当て付け。
思いついたのは戦争を玩具にしたがるドゥーウェン。
結婚式をドゥーウェンに願い出たのは他ならぬローダである。されどこれはドゥーウェンの独断。
有無を言わさず弟の手を冷笑しながら取る兄の身勝手。
『別に珍しい話じゃありませんよ。人の歴史は約束と裏切りの連鎖ですから』
ローダの作戦にまんまと乗っかった金縁眼鏡の学者。
憤然たる気分で握り返し、愚かな弟に返ったふりをするローダ。つまる処、同じ穴の狢に落とされた次第。
では新郎を掠め取られた新婦ルシアを一体誰が赤絨毯に導くのか?
ルシアを造りしサイガン──。
実質父と等しき相手と絶縁状態なのは皆も知る処だ。
「本当に私で良いんですかルシア御姉様」
此方は新婦ルシアが決めた当人の人選、全身を余す処なく包んだ白銀のドレスを纏ったリイナがルシアの導き手として指名を受けた。
地元に残した彼氏との恋愛進捗が滞り、挙句ルシアとの恋愛競走に負け、剰え結婚手前の御姉様。
リイナ、今更そんな些細なること気に病んでなどいない。されど流石に出しゃばった真似事であるまいか。蒼き瞳が動揺に揺らいだ。
「勿論よ、私の方からお願い致します。最愛の妹は世界で貴女独り。──それにね」
静かにいがみ合う新郎ローダと兄ルイスにルシアが穏やかな視線を送りながら、リイナの白い手を取り笑顔を結ぶ。
御姉様に優しく手を握られた瞬間、ルシアの本音が彼女にも響いた。命の器に棲まうヒビキが囁いたに違いない。
▷▷──ローダ、落ち着いて。私はもう大丈夫。……皆が私に勇気を与えてくれた。最高に華やかな私達だけの結婚式にしてみせる!
ルシアのベールが揺れ動く風が運んだ精霊術『言の葉』に依る新婦の本音。
矮小な気分に振られた新郎の眠った熱き魂を大いに燃やす一言。
──赤絨毯? ルシアと二人でいっそ豪勢に燃やしてやる!
ローダ、兄ルイスやドゥーウェンのやり口を総て戯言──紙屑が如く丸めて捨て、チャペルの扉を真心だけで押し開いた。
チャペルの中、祝福のパイプオルガンの音が荘厳な音色を響き渡らせる。
今宵ばかりは漁村エドナを独りで頑なに護り抜いたガロウ・チュウマでさえ、慣れぬ紳士服に髭面を合わせて参列。
中には少し懐かしき顔触れ──。
海原の街、ラオで共に戦った赤い鯱プリドール・ラオ・ロッソと、青い鯱ランチア・ラオ・ポルテガ。ラオ守備隊の隊長と副長が揃い踏み。
フォーマルな服装さえも赤と青を脱がぬ頑固な魂が、戦友ローダとルシアを拍手で迎える。
「ちょ、待てあのやろ……痛ぇ!」
ローダを連れ行く黒い男をみつけ飛び掛からんとするランチアの膝を、槍の様に鋭き爪で抓り黙らせたプリドールの姉貴肌。
大人の磁場を即座に察した。これはただの結婚式ではない。
されど黒と白の兄弟が放つ如何にも政治の白黒な背後から清らかにも程ある若き女性二人がゆるりと従う。
血の滲んだ薔薇色を、白波の如く白銀を連れたリイナがルシアの蒼き聖上なる流れを以て、この場に要らぬ濁りを洗い流すのがみて取れた。
──参った、あんなの敵う訳ないさね。役者が違い過ぎるんよ。
29歳のプリドール、若くて純なる好い男を堕とそうと企てた当時の自分に向けた苦笑い。
ローダとルシアよりさらに年齢も恋の行方さえ若輩なフィエロとスオーラも新郎新婦を見守る。
18歳の女の子が憧れ抱く『いつかは私も……』
隣のフィエロが息飲む便乗を狙う。
チャペルの一番奥、新郎新婦が十字架の前、誓いを立てる場所。フィエロの母。戦之女神の司祭エリナが誓いの祝詞を交す役柄を受けたのだ。
遂に辿り着いた婚儀の場。
新郎ローダが幸福滲んだ手を新婦ルシアに差し伸べる。
静々とローダの手を取るルシアが再び硬さを背負う。
心臓が跳ね上がる動悸とベールで隠し切れぬ紅潮の波。
『漸く此処まで辿り着けた』
これは邪魔の入った赤絨毯の話だけではないのだ。
ルシア・ロットレン──。
漁村に於ける争いの最中、天から星の如く降り注いだ純粋で素朴な男に一目で堕ちた。
その後幾らでも縁結びの好機は在った。されど扉の候補者を見定めねばならぬ自分は、押しては退く波の様に揺らぎ続けた。
今夜も初めての夜と同じく、蒼き奇跡の薔薇を胸元と頭に着飾るルシア。言葉に言い表せない至福の刻愛希。
「──ルシア・ロットレン……貴女は夫ローダが、健やかなる時も病める時も、愛し抜く事を誓いますか?」
エリナ司祭の祝詞がルシアの胸内に込み上げるものを呼び込む。
「ち、誓います!」
ルシア、今にも泣き出しそうな気持を押さえるべく、殊更声を張るのだ。肩が震えた。
「では次にローダ・ファルムーン改めローダ・ロットレン。妻、ルシアを生涯愛し抜く事を此処に誓いますか?」
神聖なる式典の最中、見守る友人達のどよめき。
ローダが満ちる月の名を捨て、ロットレン家の養子に入る。ごく一部の者達しか知らぬ狙いが爆ぜた。
「はい、誓います」
ローダ、全く屈せず真顔で応じた。約束された台本。
「では誓いの口づけを……」
ルシアの肩を寄せベールを緩やかに穏やかに解くローダの仕草。
新婦ルシアは最早幸福の限界、枠組みを超えた。涙を垂れ流したまま両目を閉じ、その刻を待ち焦がれる。
バーンッ!
破裂した様な音がチャペルに木霊するのと同刻。ローダ誓いの接吻がルシアの唇を奪い去る。
「この婚儀! 意義有りッ!」
一足遅かったサイガン・ロットレンの申し立てであった。
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