60 / 234
第5部 世界の片隅で起きる戦争に見向きもしない人々
第53話 圧倒的狂気の果て
しおりを挟む
天斬──本名『袴田 剣』
極ありふれた家庭で生を受けて、無論戦乱などとうに捨てたこの国で平和な日常と共に成長してゆく。精神を鍛えたいが為に剣道を始めたのも、とても在りがちな話であった。
剣道──早い話がルールに則った健全なるただのスポーツ。それはこの少年の渇きを満たすに至らなかった。勝っても負けても死ぬ処か、打ち所が悪い時に怪我負う位が関の山。
──こんなものを剣の道だなんて馬鹿げている。俺は真剣──触れただけで相手を傷物にする本物を望む。
彼に取っては竹刀剣術こそ寧ろ奇態に思えた。15歳にして親元を抜け出し、ナイフ、鉈、ダガー……手に入る刃物を全て手に入れ渡り歩いた。
こんな男だ。斬り試しの相手にしたのは野犬や野生動物だけで留まる道理がない。食う物に困れば強盗さえも平然とやった。
やがて世捨て人の如く少年院に送り込まれた際、身元引受人となったのが彼の剣術の師匠であった。平和を枕に惰眠を貪るこの国で、自分の狂気を受け入れる器があるとは思えなかった。
──が、迎えに来た者の目と肌の色を見て合点がいった。何と青い目した白人であったのだ。殺しを生業にする傭兵達を育てる施設の関係者だ。
こうして天斬と名乗る剣士が生まれ、戦地で血を求めるその様をレヴァーラに寄って見初められた。
◇◇
──剣とは狂気。此奴と俺のその差を埋める為に一体何が必要なのだ?
目にも止まらぬ打ち合いの最中、思考を巡らす天斬である。互いの右腕同士は手首の返しが使えぬ直刀。
腕の振りこそダイレクトに伝わるが、どうあっても動きが大きくならざる得ない。その分手にした剣なら僅かの所作で次に移れる。
これ程まで伯仲した争いとなれば、レヴァーラが左手に握る振り抜き易い小刀がものをいう。右腕同士が斬り結ぶ間、レヴァーラの左が好きに振舞い天斬の隙と手傷を増やしてゆくのだ。
「──なッ!?」
「フフッ……これで互角以上だ」
何と天斬、命散るその際でさらなる狂気を平然と晒す。右腕の次は使い道を失った左指先だけをレヴァーラの小刀相手に献上したのだ。
5本の指から生える長い爪の様な蒼き光の剣。手首処か指の動きだけで自由に出来る剣を増やした。
武士とは自身を死人と仮定し狂気の先へ征くと言うが、自分の死期が見えているこの男。死すことさえも己が得物とする事でこの境地の更なる上へ飛躍を果たす。
──グッ!? こ、これは面白くないッ!
早速レヴァーラの左手の指へ亀裂が入る。小刀を握る握力がこのままでは逸してしまう。閃光に自分の躰が耐えられるまでもう1分と無い。
『──残り1分? 貴女……間違ってるよ、その思考』
『──そうだな、残量を気にする狂気? それでは意味が通じない』
この在り得る筈のない突如なる意識の介入。
これがレヴァーラのさらなる覚醒を呼び覚ました。彼女の全身から漏れ出す緑の輝きが右腕だけに集約される。さらに惜しげもなく左の得物を自ら落とした。
「1分も要らぬわ俗物ッ! 貴様の小賢しい狂気とやら、このレヴァーラ圧倒するッ!!」
「グヌッ!? ば、馬鹿……な」
勝敗は一瞬で決した。
天斬の右腕も左手も関係ない理不尽たるその暴力。交わった蒼き輝きを一掃し、胸元を穿つ一閃。同時にレヴァーラの閃光とやらも消失した。
自分が動ける時間残り1分──そんな思考さえも捨て、己が右腕に残りを全振りしたのである。実に単純なる結実であった。
ただの亡骸と化した天斬がズルリッと地面に落ち往く。ブンッと右腕を一振りし付着した血糊を払うレヴァーラ。そのまま天へと突き上げた。
「──見たか愚民共! この力こそレヴァーラ・ガン・イルッゾの真なる力ッ! そして我が力を与えた恩を仇と為した者の末路であるッ!」
声高らかに勝ち名乗りを挙げたレヴァーラ。天も味方したが如く、曇天から陽光が漏れ、この女帝を祝福しているかのような絵柄と化した。
リディーナ達の戦闘が中継されているのと同じく、この様子も全世界へ発信されている。自分が蒔いた種を自らの手で蹴散らすという宣誓を見事達した。
これを観てなおもただの踊り子と揶揄する者は、愚者と罵られることだろう。ただ一つ口惜しきたるはこの方法を提案した当人が深い手傷を負ったことだ。
『──ジレリノ、茶番は終わりだ』
「へいへい、了解」
この場に於ける争いは全て終結した。後は溺愛するファウナがひたすら心配である。寄ってTV、配信、すべからず放送を切り、傷を治せぬ魔法少女の元へ駆け寄るただの女と化した。
「息災であるかファウナよっ!」
ファウナは無事であった。ラディアンヌに『糸を使って止血しろ』と伝令したのは勿論No10である。
オルティスタの師匠、焔聖にトドメの銃撃を加え、腹に深い傷を負ったファウナを救う指示を出した彼女。この舞台を裏で演出した立役者だ。
但しこの舞台装置を仕掛けたのはファウナであるのは言うまでもない。何より総監督と言って差し支えない。
「ファウナ様は気絶こそされておりますが、命に別状はございません」
ラディアンヌは心根で歯痒く感じつつもレヴァーラへ鄭重に返答した。
よりにもよって自身が敬愛するファウナが拵えた安全装置が在ったと言うのに、その当人だけが酷い扱いを受けたと思っているのだ。
「そうか、済まない。──が大義であったぞラディアンヌ。アノニモにも要らぬ苦労を掛けたな」
実に意外なるレヴァーラのしおらしさ。
ラディアンヌとアノニモは、声は出さずに頭だけ下げ返礼と為した。
──後は……。
渇きに乾き切った自分の父を地面に寝かせ、茫然自失といった顔で見つめるオルティスタへ視線を向けたが、こればかりは掛ける言葉を持ち得ないと感じた。
──しかしあの声は一体何処から飛んでどの様にして我の意識へ届いたのか?
これは散々ファウナと打ち合わせしていたレヴァーラにしてもアテが判別出来そうにない。恐らくそこで寝ているファウナとて同じであろう。
──観ていたかリディーナ、此方は台本通りやってのけたぞ。No2の方、精々巧く扱ってやれ。
地元で争っている戦友に想いを馳せる。ファウナという少女に逢うまで、自分を導いたのは他ならぬ彼女だ。だから心配などしていない。
第一このレヴァーラに取って初戦と言えるものが終わった直後だ。人の心配をしている余裕など毛程も残っていない。
寄ってこの戦いの裏側にて異なる第三者が暗躍しているのを察知出来なかった。これがやがて戦局を混沌に貶めるのだ。
─ 第5部『世界の片隅で起きる戦争に見向きもしない人々』 完 ─
極ありふれた家庭で生を受けて、無論戦乱などとうに捨てたこの国で平和な日常と共に成長してゆく。精神を鍛えたいが為に剣道を始めたのも、とても在りがちな話であった。
剣道──早い話がルールに則った健全なるただのスポーツ。それはこの少年の渇きを満たすに至らなかった。勝っても負けても死ぬ処か、打ち所が悪い時に怪我負う位が関の山。
──こんなものを剣の道だなんて馬鹿げている。俺は真剣──触れただけで相手を傷物にする本物を望む。
彼に取っては竹刀剣術こそ寧ろ奇態に思えた。15歳にして親元を抜け出し、ナイフ、鉈、ダガー……手に入る刃物を全て手に入れ渡り歩いた。
こんな男だ。斬り試しの相手にしたのは野犬や野生動物だけで留まる道理がない。食う物に困れば強盗さえも平然とやった。
やがて世捨て人の如く少年院に送り込まれた際、身元引受人となったのが彼の剣術の師匠であった。平和を枕に惰眠を貪るこの国で、自分の狂気を受け入れる器があるとは思えなかった。
──が、迎えに来た者の目と肌の色を見て合点がいった。何と青い目した白人であったのだ。殺しを生業にする傭兵達を育てる施設の関係者だ。
こうして天斬と名乗る剣士が生まれ、戦地で血を求めるその様をレヴァーラに寄って見初められた。
◇◇
──剣とは狂気。此奴と俺のその差を埋める為に一体何が必要なのだ?
目にも止まらぬ打ち合いの最中、思考を巡らす天斬である。互いの右腕同士は手首の返しが使えぬ直刀。
腕の振りこそダイレクトに伝わるが、どうあっても動きが大きくならざる得ない。その分手にした剣なら僅かの所作で次に移れる。
これ程まで伯仲した争いとなれば、レヴァーラが左手に握る振り抜き易い小刀がものをいう。右腕同士が斬り結ぶ間、レヴァーラの左が好きに振舞い天斬の隙と手傷を増やしてゆくのだ。
「──なッ!?」
「フフッ……これで互角以上だ」
何と天斬、命散るその際でさらなる狂気を平然と晒す。右腕の次は使い道を失った左指先だけをレヴァーラの小刀相手に献上したのだ。
5本の指から生える長い爪の様な蒼き光の剣。手首処か指の動きだけで自由に出来る剣を増やした。
武士とは自身を死人と仮定し狂気の先へ征くと言うが、自分の死期が見えているこの男。死すことさえも己が得物とする事でこの境地の更なる上へ飛躍を果たす。
──グッ!? こ、これは面白くないッ!
早速レヴァーラの左手の指へ亀裂が入る。小刀を握る握力がこのままでは逸してしまう。閃光に自分の躰が耐えられるまでもう1分と無い。
『──残り1分? 貴女……間違ってるよ、その思考』
『──そうだな、残量を気にする狂気? それでは意味が通じない』
この在り得る筈のない突如なる意識の介入。
これがレヴァーラのさらなる覚醒を呼び覚ました。彼女の全身から漏れ出す緑の輝きが右腕だけに集約される。さらに惜しげもなく左の得物を自ら落とした。
「1分も要らぬわ俗物ッ! 貴様の小賢しい狂気とやら、このレヴァーラ圧倒するッ!!」
「グヌッ!? ば、馬鹿……な」
勝敗は一瞬で決した。
天斬の右腕も左手も関係ない理不尽たるその暴力。交わった蒼き輝きを一掃し、胸元を穿つ一閃。同時にレヴァーラの閃光とやらも消失した。
自分が動ける時間残り1分──そんな思考さえも捨て、己が右腕に残りを全振りしたのである。実に単純なる結実であった。
ただの亡骸と化した天斬がズルリッと地面に落ち往く。ブンッと右腕を一振りし付着した血糊を払うレヴァーラ。そのまま天へと突き上げた。
「──見たか愚民共! この力こそレヴァーラ・ガン・イルッゾの真なる力ッ! そして我が力を与えた恩を仇と為した者の末路であるッ!」
声高らかに勝ち名乗りを挙げたレヴァーラ。天も味方したが如く、曇天から陽光が漏れ、この女帝を祝福しているかのような絵柄と化した。
リディーナ達の戦闘が中継されているのと同じく、この様子も全世界へ発信されている。自分が蒔いた種を自らの手で蹴散らすという宣誓を見事達した。
これを観てなおもただの踊り子と揶揄する者は、愚者と罵られることだろう。ただ一つ口惜しきたるはこの方法を提案した当人が深い手傷を負ったことだ。
『──ジレリノ、茶番は終わりだ』
「へいへい、了解」
この場に於ける争いは全て終結した。後は溺愛するファウナがひたすら心配である。寄ってTV、配信、すべからず放送を切り、傷を治せぬ魔法少女の元へ駆け寄るただの女と化した。
「息災であるかファウナよっ!」
ファウナは無事であった。ラディアンヌに『糸を使って止血しろ』と伝令したのは勿論No10である。
オルティスタの師匠、焔聖にトドメの銃撃を加え、腹に深い傷を負ったファウナを救う指示を出した彼女。この舞台を裏で演出した立役者だ。
但しこの舞台装置を仕掛けたのはファウナであるのは言うまでもない。何より総監督と言って差し支えない。
「ファウナ様は気絶こそされておりますが、命に別状はございません」
ラディアンヌは心根で歯痒く感じつつもレヴァーラへ鄭重に返答した。
よりにもよって自身が敬愛するファウナが拵えた安全装置が在ったと言うのに、その当人だけが酷い扱いを受けたと思っているのだ。
「そうか、済まない。──が大義であったぞラディアンヌ。アノニモにも要らぬ苦労を掛けたな」
実に意外なるレヴァーラのしおらしさ。
ラディアンヌとアノニモは、声は出さずに頭だけ下げ返礼と為した。
──後は……。
渇きに乾き切った自分の父を地面に寝かせ、茫然自失といった顔で見つめるオルティスタへ視線を向けたが、こればかりは掛ける言葉を持ち得ないと感じた。
──しかしあの声は一体何処から飛んでどの様にして我の意識へ届いたのか?
これは散々ファウナと打ち合わせしていたレヴァーラにしてもアテが判別出来そうにない。恐らくそこで寝ているファウナとて同じであろう。
──観ていたかリディーナ、此方は台本通りやってのけたぞ。No2の方、精々巧く扱ってやれ。
地元で争っている戦友に想いを馳せる。ファウナという少女に逢うまで、自分を導いたのは他ならぬ彼女だ。だから心配などしていない。
第一このレヴァーラに取って初戦と言えるものが終わった直後だ。人の心配をしている余裕など毛程も残っていない。
寄ってこの戦いの裏側にて異なる第三者が暗躍しているのを察知出来なかった。これがやがて戦局を混沌に貶めるのだ。
─ 第5部『世界の片隅で起きる戦争に見向きもしない人々』 完 ─
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
チート無しっ!?黒髪の少女の異世界冒険記
ノン・タロー
ファンタジー
ごく普通の女子高生である「武久 佳奈」は、通学途中に突然異世界へと飛ばされてしまう。
これは何の特殊な能力もチートなスキルも持たない、ただごく普通の女子高生が、自力で会得した魔法やスキルを駆使し、元の世界へと帰る方法を探すべく見ず知らずの異世界で様々な人々や、様々な仲間たちとの出会いと別れを繰り返し、成長していく記録である……。
設定
この世界は人間、エルフ、妖怪、獣人、ドワーフ、魔物等が共存する世界となっています。
その為か男性だけでなく、女性も性に対する抵抗がわりと低くなっております。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】
山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。
失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。
そんな彼が交通事故にあった。
ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。
「どうしたものかな」
入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。
今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。
たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。
そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。
『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。
注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる