63 / 234
第6部 人が創りし者と造られし者
第55話 思いがけぬ幸運
しおりを挟む
ヴァロウズNo2、ディスラドの力の本懐『暗転』によって多勢に無勢であった筈の形勢が一挙逆転しつつある。
たった1人の剣士相手にNo6が巨大化した白狼。的が小さ過ぎる上に、下手打つと味方を巻き込むと思うと動けずにいる。
No7風使いのフィルニアは暗転の秘密に心奪われ、No8の水使いディーネは敵とは言い難い相手の殺害に戦意を喪失していた。
そして自らの無能ぶりに憤りを感じるリディーナ。此方も次の一手を見い出せない。
そんな最中、アル・ガ・デラロサの駆るグレイアードから尋常でない光弾が撃ち出される。
「──クッ! やってくれたな」
ディスラドの黒い片刃、それに映りしはただの光、光、光の限り。グレイアードが放ったのは紛れもなく閃光弾。
それもありったけを一斉にぶっ放すのでなく、立て続けに撃つことで少しでも此方の時間を伸ばそうとした。
相手の力の正体? そんなもの考える暇が在ったら勝利のみに専念する。流石争い慣れしたデラロサの判断といえよう。
加えてこの身体が勝手に働いたこのやり方を味方に知らせるヘマなぞしない。敵に察知されては徒労に終わる。
──お前等、一度は俺の大事な兵隊共を蹴散らした凄腕だろ? ならば声掛け何て無粋ッ!
デラロサは今の味方の勇猛さを少年の様な無邪気さで信じるより他はないのだ。
「──『閃光』!」
デラロサの期待通りに先陣を切ったのは、意外にも作戦参謀を気取っていたリディーナである。巨大で蒼く光る盾を前面に押し立てディスラドへ突貫を試みる。
知っての通りレヴァーラとリディーナの2人が着装している戦闘服の在り方について、根本的な着眼点は同じである。要は装備する人間の力を最大限に引き出すのが目的。
加えてレヴァーラが閃光を扱えた様に、リディーナも同じく使える。この2人の決定的な違いはただの一点。それは戦闘服と同調するのに不可欠なとある物体の濃度の違いだ。
こればかりはどうしようもない。レヴァーラとリディーナでは根本的な出来が異なる。これ以上の理屈をこの場で語るのは止めておく。
──クゥッ! か、躰が悲鳴を挙げているっ! こんなの1分と持つ訳ないじゃないっ!
剥き出しの顔を歪めるリディーナである。それでも決して突出を止めない。自分のぶちかましだけに全集中だ。
ほんの僅かでもあのディスラドを揺らすことが敵うなら、後はうちのナンバーズが引き継いでくれると信じて疑わない。この場に於ける自分は無策──だがNo0の意地は通す!
──勝機!
この一瞬を見逃す程、No7は甘くない。旋風を巻き起こしながら、リディーナに追い縋る。
──動くんだ僕! 今は何も考えるなッ!
泣き崩れていた筈のNo8。歯を喰い縛って立ち上がる動作と共に、自分の背中の空気に混じる水蒸気を凍結させ、そいつを思い切り蹴って飛び出す。
──もぅ、考えても仕方がねぇッ! 味方を巻き込む? そんな気回し僕には無用ッ!
チェーン・マニシングが全身のミサイルを撃ち尽くす。自分は元々誰も頼らぬ存在で在ったことを思い出した。
──グレイアードは残弾ゼロッ! ならばこうするより他は在り得んッ!
デラロサは迷わずコクピットを開き、後方へ自分を引き出す。彼自らパイロットスーツ兼強化服で光線銃を握って飛び掛かる。
つい今しがた迄、まるで勝ち筋が見えなく路頭に迷うかに思えたリディーナ陣営。一気呵成に畳み掛ける。この機を逃す訳にはゆかない。あくまでこの戦いの主目的はNo2を抑え込むこと。
なれどもそんな悠長言ってられない。──殺るッ! 出し惜しみナシッ!
「グッ!?」
先ずはリディーナの特攻が成功する。盾による全速力のぶちかましは功を奏した。
立て続けにチェーンの放ったミサイルがディスラドの足元を例外なく噴き飛ばした。これでは体勢の立て直しのしようがない。
残るはNo7とNo8。そして後ろに飛び出した分、僅かに遅れたデラロサの3人掛かりだ。閃光弾の輝きは失せつつある。しかし誰を相手取るか? それに思考を割くゆとりは無いかに思われた。
「──甘いな、詰めが甘いぞ軍の犬」
敢えて言おう。デラロサの突出だけは余計であった。
彼の姿を黒い刃に映しその位置と入れ替わったディスラド。これでデラロサの背中に回り、グレイアードという足場すら得た。
デラロサが飛びださなければ成し得なかった幸運。それぞれ別方向から迫るフィルニアの剣か、ディーネの手に寄って戦死は免れなかった。
背中に絶望が走るデラロサ。
自ら編み出した機会を自分で不意にするとはなんたる不覚。自分だけ──愚かしい己だけで済むならまだ良い。
自分が虚しい屍を晒した後、此処にいる皆が墜とされるは必然。侍なら腹斬って詫びたい気分だ。
ズギューーーンッ!!
「なッ!? この砲撃は何処から?」
誰もがまさに暗転を感じた刹那、在り得ない方角から撃ち出された巨大な光の粒子の帯が、ディスラドの右腕だけを撃ち抜いたのだ。これでは剣を握る処ではない。
リディーナ勢が一斉に、その砲撃の軌跡を辿る視線を送る。
『──ハァハァ…。や、殺らせないッ! アルだけは、決して殺らせはしないッ!』
無線で届く必死な息とその決意。相反する若い女の甲高い声。連合軍・元空挺特殊部隊の最新鋭機が見せる銃口。無表情な単眼面がやけに勇ましく思える。
マリアンダ・アルケスタと最大火力の荷電粒子砲による、会心の一撃であった。
──ば、馬鹿なッ!? あ、在り得ないわ! あんな火力をまともに受ければチェーン以外の全員が灰すら残さず蒸発するのにッ!?
この幸運を手放しで喜べないリディーナが色を失う。あの荷電粒子砲の威力なら、例え当たらなくても脇を掠めただけで誘爆するのだ。
──ま、まさか狙ってやったというの!? あの19歳の少女が!?
そんなやり方、自動に任せて出来る訳がない。10km以上は離れたこの場を、自分の目とメインカメラの映像頼りで人間1人だけ目掛けて撃ち抜いたのだ。
激しい流血と共に地面に落ちたディスラド、やがて気を失った。謀略何て全く意味を成さなかった勝利である。
『──ま、マリィィーッ!! 戦いは終わったァッ!! もう決して撃つんじゃないぞッ!!』
『──こ、了解』
慌ててグレイアードの無線を飛ばすアル。その命を受けたマリーは応答と共に意識を失う。たった一発の銃撃に己の持つ最大限を込めたマリーであった。
──デラロサを救う為、この場で力に目覚めたというの!? あのマリアンダ・アルケスタがッ!
これまで軍の歩く機密を操作出来る。それが唯一の売りであった筈の彼女。新たな力に目覚めたとしか言いようのない結果を呼び込んだ。
殺さずにNo2から勝利をもぎ取る。
この途轍もない難関突破を独りの少女の密かな想いが呼び込んだ。
たった1人の剣士相手にNo6が巨大化した白狼。的が小さ過ぎる上に、下手打つと味方を巻き込むと思うと動けずにいる。
No7風使いのフィルニアは暗転の秘密に心奪われ、No8の水使いディーネは敵とは言い難い相手の殺害に戦意を喪失していた。
そして自らの無能ぶりに憤りを感じるリディーナ。此方も次の一手を見い出せない。
そんな最中、アル・ガ・デラロサの駆るグレイアードから尋常でない光弾が撃ち出される。
「──クッ! やってくれたな」
ディスラドの黒い片刃、それに映りしはただの光、光、光の限り。グレイアードが放ったのは紛れもなく閃光弾。
それもありったけを一斉にぶっ放すのでなく、立て続けに撃つことで少しでも此方の時間を伸ばそうとした。
相手の力の正体? そんなもの考える暇が在ったら勝利のみに専念する。流石争い慣れしたデラロサの判断といえよう。
加えてこの身体が勝手に働いたこのやり方を味方に知らせるヘマなぞしない。敵に察知されては徒労に終わる。
──お前等、一度は俺の大事な兵隊共を蹴散らした凄腕だろ? ならば声掛け何て無粋ッ!
デラロサは今の味方の勇猛さを少年の様な無邪気さで信じるより他はないのだ。
「──『閃光』!」
デラロサの期待通りに先陣を切ったのは、意外にも作戦参謀を気取っていたリディーナである。巨大で蒼く光る盾を前面に押し立てディスラドへ突貫を試みる。
知っての通りレヴァーラとリディーナの2人が着装している戦闘服の在り方について、根本的な着眼点は同じである。要は装備する人間の力を最大限に引き出すのが目的。
加えてレヴァーラが閃光を扱えた様に、リディーナも同じく使える。この2人の決定的な違いはただの一点。それは戦闘服と同調するのに不可欠なとある物体の濃度の違いだ。
こればかりはどうしようもない。レヴァーラとリディーナでは根本的な出来が異なる。これ以上の理屈をこの場で語るのは止めておく。
──クゥッ! か、躰が悲鳴を挙げているっ! こんなの1分と持つ訳ないじゃないっ!
剥き出しの顔を歪めるリディーナである。それでも決して突出を止めない。自分のぶちかましだけに全集中だ。
ほんの僅かでもあのディスラドを揺らすことが敵うなら、後はうちのナンバーズが引き継いでくれると信じて疑わない。この場に於ける自分は無策──だがNo0の意地は通す!
──勝機!
この一瞬を見逃す程、No7は甘くない。旋風を巻き起こしながら、リディーナに追い縋る。
──動くんだ僕! 今は何も考えるなッ!
泣き崩れていた筈のNo8。歯を喰い縛って立ち上がる動作と共に、自分の背中の空気に混じる水蒸気を凍結させ、そいつを思い切り蹴って飛び出す。
──もぅ、考えても仕方がねぇッ! 味方を巻き込む? そんな気回し僕には無用ッ!
チェーン・マニシングが全身のミサイルを撃ち尽くす。自分は元々誰も頼らぬ存在で在ったことを思い出した。
──グレイアードは残弾ゼロッ! ならばこうするより他は在り得んッ!
デラロサは迷わずコクピットを開き、後方へ自分を引き出す。彼自らパイロットスーツ兼強化服で光線銃を握って飛び掛かる。
つい今しがた迄、まるで勝ち筋が見えなく路頭に迷うかに思えたリディーナ陣営。一気呵成に畳み掛ける。この機を逃す訳にはゆかない。あくまでこの戦いの主目的はNo2を抑え込むこと。
なれどもそんな悠長言ってられない。──殺るッ! 出し惜しみナシッ!
「グッ!?」
先ずはリディーナの特攻が成功する。盾による全速力のぶちかましは功を奏した。
立て続けにチェーンの放ったミサイルがディスラドの足元を例外なく噴き飛ばした。これでは体勢の立て直しのしようがない。
残るはNo7とNo8。そして後ろに飛び出した分、僅かに遅れたデラロサの3人掛かりだ。閃光弾の輝きは失せつつある。しかし誰を相手取るか? それに思考を割くゆとりは無いかに思われた。
「──甘いな、詰めが甘いぞ軍の犬」
敢えて言おう。デラロサの突出だけは余計であった。
彼の姿を黒い刃に映しその位置と入れ替わったディスラド。これでデラロサの背中に回り、グレイアードという足場すら得た。
デラロサが飛びださなければ成し得なかった幸運。それぞれ別方向から迫るフィルニアの剣か、ディーネの手に寄って戦死は免れなかった。
背中に絶望が走るデラロサ。
自ら編み出した機会を自分で不意にするとはなんたる不覚。自分だけ──愚かしい己だけで済むならまだ良い。
自分が虚しい屍を晒した後、此処にいる皆が墜とされるは必然。侍なら腹斬って詫びたい気分だ。
ズギューーーンッ!!
「なッ!? この砲撃は何処から?」
誰もがまさに暗転を感じた刹那、在り得ない方角から撃ち出された巨大な光の粒子の帯が、ディスラドの右腕だけを撃ち抜いたのだ。これでは剣を握る処ではない。
リディーナ勢が一斉に、その砲撃の軌跡を辿る視線を送る。
『──ハァハァ…。や、殺らせないッ! アルだけは、決して殺らせはしないッ!』
無線で届く必死な息とその決意。相反する若い女の甲高い声。連合軍・元空挺特殊部隊の最新鋭機が見せる銃口。無表情な単眼面がやけに勇ましく思える。
マリアンダ・アルケスタと最大火力の荷電粒子砲による、会心の一撃であった。
──ば、馬鹿なッ!? あ、在り得ないわ! あんな火力をまともに受ければチェーン以外の全員が灰すら残さず蒸発するのにッ!?
この幸運を手放しで喜べないリディーナが色を失う。あの荷電粒子砲の威力なら、例え当たらなくても脇を掠めただけで誘爆するのだ。
──ま、まさか狙ってやったというの!? あの19歳の少女が!?
そんなやり方、自動に任せて出来る訳がない。10km以上は離れたこの場を、自分の目とメインカメラの映像頼りで人間1人だけ目掛けて撃ち抜いたのだ。
激しい流血と共に地面に落ちたディスラド、やがて気を失った。謀略何て全く意味を成さなかった勝利である。
『──ま、マリィィーッ!! 戦いは終わったァッ!! もう決して撃つんじゃないぞッ!!』
『──こ、了解』
慌ててグレイアードの無線を飛ばすアル。その命を受けたマリーは応答と共に意識を失う。たった一発の銃撃に己の持つ最大限を込めたマリーであった。
──デラロサを救う為、この場で力に目覚めたというの!? あのマリアンダ・アルケスタがッ!
これまで軍の歩く機密を操作出来る。それが唯一の売りであった筈の彼女。新たな力に目覚めたとしか言いようのない結果を呼び込んだ。
殺さずにNo2から勝利をもぎ取る。
この途轍もない難関突破を独りの少女の密かな想いが呼び込んだ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
チート無しっ!?黒髪の少女の異世界冒険記
ノン・タロー
ファンタジー
ごく普通の女子高生である「武久 佳奈」は、通学途中に突然異世界へと飛ばされてしまう。
これは何の特殊な能力もチートなスキルも持たない、ただごく普通の女子高生が、自力で会得した魔法やスキルを駆使し、元の世界へと帰る方法を探すべく見ず知らずの異世界で様々な人々や、様々な仲間たちとの出会いと別れを繰り返し、成長していく記録である……。
設定
この世界は人間、エルフ、妖怪、獣人、ドワーフ、魔物等が共存する世界となっています。
その為か男性だけでなく、女性も性に対する抵抗がわりと低くなっております。
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】
山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。
失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。
そんな彼が交通事故にあった。
ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。
「どうしたものかな」
入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。
今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。
たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。
そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。
『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。
注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。
悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業
ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。
平凡なサラリーマンが異世界に行ったら魔術師になりました~科学者に投資したら異世界への扉が開発されたので、スローライフを満喫しようと思います~
金色のクレヨン@釣りするWeb作家
ファンタジー
夏井カナタはどこにでもいるような平凡なサラリーマン。
そんな彼が資金援助した研究者が異世界に通じる装置=扉の開発に成功して、援助の見返りとして異世界に行けることになった。
カナタは準備のために会社を辞めて、異世界の言語を学んだりして準備を進める。
やがて、扉を通過して異世界に着いたカナタは魔術学校に興味をもって入学する。
魔術の適性があったカナタはエルフに弟子入りして、魔術師として成長を遂げる。
これは文化も風習も違う異世界で戦ったり、旅をしたりする男の物語。
エルフやドワーフが出てきたり、国同士の争いやモンスターとの戦いがあったりします。
第二章からシリアスな展開、やや残酷な描写が増えていきます。
旅と冒険、バトル、成長などの要素がメインです。
ノベルピア、カクヨム、小説家になろうにも掲載
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる