217 / 234
最終部 ファウナ・デル・フォレスタ
第198話 仕込み済みな魔術の種
しおりを挟む
「あ、嗚呼……そ、そんな。あ、余りにも残酷過ぎるわ」
事の重大さをようやく受け容れ、肩揺らし涙浮かべるMeteonellaの操縦者、ゼファンナ・ルゼ・フォレスタ。
ゼファンナ・ルゼ・フォレスタは、妹がマーダに取り込まれた生き地獄に心奪われ、閃光はおろか、操縦に意識を使う余裕などない。
そして何より後部座席に居た森の女神、ファウナ・デル・フォレスタは、マーダの内に持って往かれこの世界軸から消失した。
Meteonella、完全に沈黙。操縦士が失われた以上、もはや二度と起動する機会が訪れる刻は巡って来ない。
涙が川の事始めである湧き水が如く、全く以って堰き止められぬゼファンナの哀しみ。
彼女の脇、ディスラドこそ喪失したがレヴァーラと実娘ファウナ。二人の女神を手にしたマーダ。数奇な人生の巡りにさぞや御満悦してると思いきや、様子が奇妙極まる。
「ア、アァ……ンッ。な、何だこれッ!?」
未だ少年染みたアンドロイド姿のマーダが頭を抱え、何とも不可思議な喘ぎ。異性間入り混じる声音で悶える。
金色の輝きを散らし、床で転げ回るマーダ。短髪が急激に伸び始め、身体全体も膨らみ帯び始める。男性型アンドロイドであった筈の全身が、明らかに違う性別へ転じる。
「──こ、これはまさかッ!」
服装こそ黒服男装なのだが、あからさまに丸みを帯びる様子。涙目で見つめるゼファンナは、確信に至る。
◇◇
意識薄れ往くレヴァーラにファウナ・デル・フォレスタが森の魔導を用い、性別を超越した繋がりを成し得た時の話。
レヴァーラが女性しか持ち得ぬ命の欠片をファウナに与え、結果Meteonellaの起動承認を達した件は既に触れた。
実の処ファウナもレヴァーラに同じ欠片を与えていた。
何しろファウナの方から接触を持ち掛け、意識の時間を引き延ばすべく精気を流し込んだのだから、寧ろ必然と言える。
二人は互いの欠片を交換し終えた次第。それはマーダがレヴァーラの意識を喰らい尽くした後も失せる事無く漂い続けた。
女性だけに赦される欠片とは一体何か──。
嘗てリディーナが『女性の方が染色体、Xが多い優れた存在。男は子供すら孕めない』とレヴァーラをそそのかした例のアレ。
何とも回りくどい言い回しなれど、男性の優れた分だけ許容する片割れ。何とも歯切れ悪き隠語めいた説明だが、最早子供でも判る答え。
レヴァーラが実娘に残した命の欠片。
逆にファウナが実母に与えし命の欠片。
ファウナの欠片は取り込んだレヴァーラを通じ、マーダの意識へ影響を及ぼした。この先んじた仕掛けがファウナお姉ちゃんの誘惑に弄ばれ、好きに操られる流れへ通じた。
さらにレヴァーラの欠片抱くファウナさえも余す処なく取り込み罠に堕ちる。Maleが二人のFemaleを体内で孕ませた文字面通りの結実。
マーダは確かにレヴァーラの身体と能力を奪い去った。然しレヴァーラ×ファウナが宿した新しき命の形。鬼子として生涯背負う羽目に陥る。
何とも恐るべきファウナ・デル・フォレスタの執念。
レヴァーラに救命好意を施した際から、魔術の種仕掛けは既に始まっていた。
◇◇
パルメラ・ジオ・スケイルが召喚した殺戮の女神カーリーとデラロサ隊の戦闘。
一見、デラロサ隊がカーリーの足止めに成功して押してる感じに見えなくもない。
然し実の処、カーリーはおろか術者パルメラにも大した攻撃が通ってない。
加えてオルティスタ機が全損。戦線復帰は恐らく不可能。他の連中もエネルギー回生する余裕がないのでBattery残量もジリ貧の一途。
まともに動けそうなのはエネルギー供給自体謎のチェーン・マニシングだけの現状。起死回生の攻撃を決めねば悲惨な敗北の未来しか見えない。
「──母様。人型に変化したの始めてなので時間が掛かりました。ようやくこの身体に慣れてきました」
「ジオッ!? 大丈夫なん? う、ウチが調子に乗り過ぎたんよ」
悍ましいカーリーからは想像つかない少年声が操縦者パルメラの耳に届く。
母パルメラ、いつになく猛省している。
大量の魔力を消費した上、可愛い息子にまたもや無茶を強いてる母失格の烙印。
「それより母様の方は大丈夫ですか?」
「そ、それが流石に魔力を使い過ぎたわ。多分大して残ってないんよ……」
パルメラ、物凄く申し訳ない状況をジオへ率直に話す。
「判りました。後は僕にお任せあれっ! 父様と母様から頂いた誇りを僕は決して無駄にしないっ!」
何とも頼もしいジオの声。母は涙腺が壊れそうになる直前。
ジオは嘗てパルメラから教えられた殺戮の女神の造形より深める事に専念した。
『──お、おぃアレ見ろよ』
『か、カーリーが変身してるね』
先ずNo10ジレリノが異変に気付き、無線で仲間に伝言する。
或る意味ただの巨神であったカーリーの姿形が変化してゆく。
東洋の白い着物風な衣装、血糊なのか或いはそうした模様なのか。
口からも血を垂らす、敵を喰い殺した伝承を彷彿させる。
腰帯や頭部の飾りも赤中心だが、神らしい威厳溢れる姿へと移り変わりを見せる。
『此処からが本番だ憐れな人間共』
生まれ変わった感じのカーリー。
デラロサ隊の絶望度合が増大の一途を辿る。
『ま、待て……あ、アレ浮いてる?』
No9暗殺者アノニモが珍しく震えを交えた声を無線で皆に届ける。オルティスタ機とディーネ機が死に物狂いで膝まで人工の沼地へ沈めた。
『巨人族を倒すには先ず足を奪うのが先決』
誰が言ったかは知らぬ。だが的を得ている。
人間ですら一番重い頭部を無意識の内、支えながら戦うものだ。
増してや巨人、腕の長さは無論出来るものなら斬り落とすべき。然し先ずは親指、足裏、膝といった具合に届く場所から撃ち滅ぼすべき。子供でも判る理屈
地味だが確実。
此方へ飛ぶように駆ける脚部を削いだ上で、致命を狙うが必然。
それにも拘わらず気球の上昇の様にゆっくりではあるが、折角仕掛けた足止めが台無しと化した。
腰から下の着飾りがやけに映える。これまで殺害してきた者達の血で染め上げた? 無駄な妄想を捗らせるのに充分過ぎる赤帯がヒラリ舞い踊る。
殺戮の女神。
女性由来とはいえ、美意識を強調された処で相対する者共達の怯えはかえって増すばかり。
『おぃ、あの鞭みてぇな剣。いつの間にか直刀に変わってやがんぞ』
『恐らくどちらでも変幻自在ね。それより血糊と言うより剣自体が吸った血ぃ吐いてる感じよ。やはりこれが本来の姿……』
暗殺特化なジレリノとアノニモが無駄口を叩き続ける程の不気味さ加減。上半身すら返り血の量が増した。
ズギューーーンッ!!
独り、たった1名。恐れ知らずな荷電粒子砲が返り血だらけのカーリーの胸を穿つ。紛れもなくチェーンの射撃。
されど余計に胸元の血が増量したのみに終わる絶望。己の血を見て増々戦意向上。戦場が全て死人と化すまで戦いを決して止めない狂戦士の様。
ガシャンガシャンッ!
「えっ?」
戦意──そんな言葉さえ知らない体の白狼が、真っ白なEL-Galestaを強引に自分の背で担ぎ上げた。
マーダ操る星の屑を見た途端、戦意喪失したラディアンヌ・マゼダリッサの省電力状態な機体を背に乗せたのである。
事の重大さをようやく受け容れ、肩揺らし涙浮かべるMeteonellaの操縦者、ゼファンナ・ルゼ・フォレスタ。
ゼファンナ・ルゼ・フォレスタは、妹がマーダに取り込まれた生き地獄に心奪われ、閃光はおろか、操縦に意識を使う余裕などない。
そして何より後部座席に居た森の女神、ファウナ・デル・フォレスタは、マーダの内に持って往かれこの世界軸から消失した。
Meteonella、完全に沈黙。操縦士が失われた以上、もはや二度と起動する機会が訪れる刻は巡って来ない。
涙が川の事始めである湧き水が如く、全く以って堰き止められぬゼファンナの哀しみ。
彼女の脇、ディスラドこそ喪失したがレヴァーラと実娘ファウナ。二人の女神を手にしたマーダ。数奇な人生の巡りにさぞや御満悦してると思いきや、様子が奇妙極まる。
「ア、アァ……ンッ。な、何だこれッ!?」
未だ少年染みたアンドロイド姿のマーダが頭を抱え、何とも不可思議な喘ぎ。異性間入り混じる声音で悶える。
金色の輝きを散らし、床で転げ回るマーダ。短髪が急激に伸び始め、身体全体も膨らみ帯び始める。男性型アンドロイドであった筈の全身が、明らかに違う性別へ転じる。
「──こ、これはまさかッ!」
服装こそ黒服男装なのだが、あからさまに丸みを帯びる様子。涙目で見つめるゼファンナは、確信に至る。
◇◇
意識薄れ往くレヴァーラにファウナ・デル・フォレスタが森の魔導を用い、性別を超越した繋がりを成し得た時の話。
レヴァーラが女性しか持ち得ぬ命の欠片をファウナに与え、結果Meteonellaの起動承認を達した件は既に触れた。
実の処ファウナもレヴァーラに同じ欠片を与えていた。
何しろファウナの方から接触を持ち掛け、意識の時間を引き延ばすべく精気を流し込んだのだから、寧ろ必然と言える。
二人は互いの欠片を交換し終えた次第。それはマーダがレヴァーラの意識を喰らい尽くした後も失せる事無く漂い続けた。
女性だけに赦される欠片とは一体何か──。
嘗てリディーナが『女性の方が染色体、Xが多い優れた存在。男は子供すら孕めない』とレヴァーラをそそのかした例のアレ。
何とも回りくどい言い回しなれど、男性の優れた分だけ許容する片割れ。何とも歯切れ悪き隠語めいた説明だが、最早子供でも判る答え。
レヴァーラが実娘に残した命の欠片。
逆にファウナが実母に与えし命の欠片。
ファウナの欠片は取り込んだレヴァーラを通じ、マーダの意識へ影響を及ぼした。この先んじた仕掛けがファウナお姉ちゃんの誘惑に弄ばれ、好きに操られる流れへ通じた。
さらにレヴァーラの欠片抱くファウナさえも余す処なく取り込み罠に堕ちる。Maleが二人のFemaleを体内で孕ませた文字面通りの結実。
マーダは確かにレヴァーラの身体と能力を奪い去った。然しレヴァーラ×ファウナが宿した新しき命の形。鬼子として生涯背負う羽目に陥る。
何とも恐るべきファウナ・デル・フォレスタの執念。
レヴァーラに救命好意を施した際から、魔術の種仕掛けは既に始まっていた。
◇◇
パルメラ・ジオ・スケイルが召喚した殺戮の女神カーリーとデラロサ隊の戦闘。
一見、デラロサ隊がカーリーの足止めに成功して押してる感じに見えなくもない。
然し実の処、カーリーはおろか術者パルメラにも大した攻撃が通ってない。
加えてオルティスタ機が全損。戦線復帰は恐らく不可能。他の連中もエネルギー回生する余裕がないのでBattery残量もジリ貧の一途。
まともに動けそうなのはエネルギー供給自体謎のチェーン・マニシングだけの現状。起死回生の攻撃を決めねば悲惨な敗北の未来しか見えない。
「──母様。人型に変化したの始めてなので時間が掛かりました。ようやくこの身体に慣れてきました」
「ジオッ!? 大丈夫なん? う、ウチが調子に乗り過ぎたんよ」
悍ましいカーリーからは想像つかない少年声が操縦者パルメラの耳に届く。
母パルメラ、いつになく猛省している。
大量の魔力を消費した上、可愛い息子にまたもや無茶を強いてる母失格の烙印。
「それより母様の方は大丈夫ですか?」
「そ、それが流石に魔力を使い過ぎたわ。多分大して残ってないんよ……」
パルメラ、物凄く申し訳ない状況をジオへ率直に話す。
「判りました。後は僕にお任せあれっ! 父様と母様から頂いた誇りを僕は決して無駄にしないっ!」
何とも頼もしいジオの声。母は涙腺が壊れそうになる直前。
ジオは嘗てパルメラから教えられた殺戮の女神の造形より深める事に専念した。
『──お、おぃアレ見ろよ』
『か、カーリーが変身してるね』
先ずNo10ジレリノが異変に気付き、無線で仲間に伝言する。
或る意味ただの巨神であったカーリーの姿形が変化してゆく。
東洋の白い着物風な衣装、血糊なのか或いはそうした模様なのか。
口からも血を垂らす、敵を喰い殺した伝承を彷彿させる。
腰帯や頭部の飾りも赤中心だが、神らしい威厳溢れる姿へと移り変わりを見せる。
『此処からが本番だ憐れな人間共』
生まれ変わった感じのカーリー。
デラロサ隊の絶望度合が増大の一途を辿る。
『ま、待て……あ、アレ浮いてる?』
No9暗殺者アノニモが珍しく震えを交えた声を無線で皆に届ける。オルティスタ機とディーネ機が死に物狂いで膝まで人工の沼地へ沈めた。
『巨人族を倒すには先ず足を奪うのが先決』
誰が言ったかは知らぬ。だが的を得ている。
人間ですら一番重い頭部を無意識の内、支えながら戦うものだ。
増してや巨人、腕の長さは無論出来るものなら斬り落とすべき。然し先ずは親指、足裏、膝といった具合に届く場所から撃ち滅ぼすべき。子供でも判る理屈
地味だが確実。
此方へ飛ぶように駆ける脚部を削いだ上で、致命を狙うが必然。
それにも拘わらず気球の上昇の様にゆっくりではあるが、折角仕掛けた足止めが台無しと化した。
腰から下の着飾りがやけに映える。これまで殺害してきた者達の血で染め上げた? 無駄な妄想を捗らせるのに充分過ぎる赤帯がヒラリ舞い踊る。
殺戮の女神。
女性由来とはいえ、美意識を強調された処で相対する者共達の怯えはかえって増すばかり。
『おぃ、あの鞭みてぇな剣。いつの間にか直刀に変わってやがんぞ』
『恐らくどちらでも変幻自在ね。それより血糊と言うより剣自体が吸った血ぃ吐いてる感じよ。やはりこれが本来の姿……』
暗殺特化なジレリノとアノニモが無駄口を叩き続ける程の不気味さ加減。上半身すら返り血の量が増した。
ズギューーーンッ!!
独り、たった1名。恐れ知らずな荷電粒子砲が返り血だらけのカーリーの胸を穿つ。紛れもなくチェーンの射撃。
されど余計に胸元の血が増量したのみに終わる絶望。己の血を見て増々戦意向上。戦場が全て死人と化すまで戦いを決して止めない狂戦士の様。
ガシャンガシャンッ!
「えっ?」
戦意──そんな言葉さえ知らない体の白狼が、真っ白なEL-Galestaを強引に自分の背で担ぎ上げた。
マーダ操る星の屑を見た途端、戦意喪失したラディアンヌ・マゼダリッサの省電力状態な機体を背に乗せたのである。
0
あなたにおすすめの小説
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~
ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。
王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。
15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。
国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。
これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
~最弱のスキルコレクター~ スキルを無限に獲得できるようになった元落ちこぼれは、レベル1のまま世界最強まで成り上がる
僧侶A
ファンタジー
沢山のスキルさえあれば、レベルが無くても最強になれる。
スキルは5つしか獲得できないのに、どのスキルも補正値は5%以下。
だからレベルを上げる以外に強くなる方法はない。
それなのにレベルが1から上がらない如月飛鳥は当然のように落ちこぼれた。
色々と試行錯誤をしたものの、強くなれる見込みがないため、探索者になるという目標を諦め一般人として生きる道を歩んでいた。
しかしある日、5つしか獲得できないはずのスキルをいくらでも獲得できることに気づく。
ここで如月飛鳥は考えた。いくらスキルの一つ一つが大したことが無くても、100個、200個と大量に集めたのならレベルを上げるのと同様に強くなれるのではないかと。
一つの光明を見出した主人公は、最強への道を一直線に突き進む。
土曜日以外は毎日投稿してます。
軽トラの荷台にダンジョンができました★車ごと【非破壊オブジェクト化】して移動要塞になったので快適探索者生活を始めたいと思います
こげ丸
ファンタジー
===運べるプライベートダンジョンで自由気ままな快適最強探索者生活!===
ダンジョンが出来て三〇年。平凡なエンジニアとして過ごしていた主人公だが、ある日突然軽トラの荷台にダンジョンゲートが発生したことをきっかけに、遅咲きながら探索者デビューすることを決意する。
でも別に最強なんて目指さない。
それなりに強くなって、それなりに稼げるようになれれば十分と思っていたのだが……。
フィールドボス化した愛犬(パグ)に非破壊オブジェクト化して移動要塞と化した軽トラ。ユニークスキル「ダンジョンアドミニストレーター」を得てダンジョンの管理者となった主人公が「それなり」ですむわけがなかった。
これは、プライベートダンジョンを利用した快適生活を送りつつ、最強探索者へと駆け上がっていく一人と一匹……とその他大勢の配下たちの物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
