ゲームちっくな異世界でゆるふわ箱庭スローライフを満喫します 〜私の作るアイテムはぜーんぶ特別らしいけどなんで?〜

ことりとりとん

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111.完成品送付

翌朝。


「よーし、今日も頑張るよー!」


昨日のまな板に印を付けて、説明と共にプロキオンに送っておいた。
そのうち返事が来るでしょ。


「錬成の続きをやろうかと思ったけど、もう素材がないねぇ。プロキオンが切るよりは、私が使う方が早いだろうし」


こっちはスキル使って一瞬でできるから、比べる方が可哀想だよね。
いつも料理の素材は余り倒してるから気にしてなかったけど、本来はこうなんだ。


「この、スキル上げ用に作ったやつは全部カストルさんに送ろっか。要るって言ってたよね?」


ざっと200ほどあると思う。
半分くらいはプロキオンが切ってくれたやつで、あとは昨日私が切ったのもある。

ただ、もう切りたくはない。
あれは面倒くさすぎるから。
ずっとやってくれてるプロキオンには頭が上がらないよ。

彼に経験値が貯まらないのが非常に申し訳ない部分だから、他の方法で恩返し出来ないか、考えておこう。


「ん~? カストルさんからメッセージだ。
アパー草なのに★★なのはどういうこと? って、説明しなかったっけ? レア度上げるためにプロキオンに頼んだのに」


メッセージを送ったけど、イマイチ伝わらなかったのか、また質問が返ってきた。


「確か、アカリさまは目的については説明せずにやって欲しい内容そのものしか言っていなかったと思いますよ」


「カストルさんが妙に混乱してたからねぇ。あんまり詳しく説明してなかったかも。
これは直接行った方が早そうかな? メールはあるけど電話がないのがツラい所なんだよね」

「電話、とは?」

「音声を相手に伝えて、離れていても会話出来るようにするもの、かな。
無いものねだりをしても仕方ないね。
最近毎日行ってる気がするけど、今日も行こうか」



また王都西側のポイントに出て、てくてく歩く。

「スピカちゃん、このポイント、もうちょっと近い所に移動できないかな?
毎日通うには地味に遠いんだけど」


クランホームまでは歩いて10分弱。
めちゃくちゃ遠くはないが鬱陶しい距離がある。


「ポイントの設営道具も、錬成で作れますよ。
必要素材は既に揃っていますので、Lv.40になり次第、作れるかと思います」


「またレベルが足りないのかー! でも、素材があるならカストルさんに頼んでLv.40越えてる人を紹介してもらう?」


「レシピを伝えるのは、信頼できる人に限っておいた方が良いかと思います。
特に、今回のレシピはアカリさまの自作ではなくベガさまのものですから。
弟子だと言っていますので怒りはしないと思いますが……」


「なるほど。それもそうね。
じゃあ、やっぱり錬成のレベル上げ頑張らないと!」


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