新月を追って

響 あうる

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第1章

【10話】終わらない悪夢※(複数)

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「ったく…そんなに前が嫌なら後ろで奉仕しろ」
「笹山さん」
「あぁん?」
「俺が準備します」

 それは外村だった。突然手首を掴まれて無理矢理引っ張りあげられ、立ち上がると今度はグイッと今まで外村がいた方に連れていこうとする。敦志は嫌がってはみたものの外村の力が強く、最後は半ば引きずられるようにして上岡、奥野の座っている横長のベンチに連れていかれた。


「上岡、お前こいつ羽交い締めにして」
「は?」
「見てるだけなんだろ?それくらいしろ」

 あぁうん、と歯切れの悪い言い方をして上岡はベンチに跨るようにして座らされた敦志を後ろから羽交い締めにする。


「なにすっ…やめろよっ」

 ジタバタする敦志を尻目に外村は手際良く制服のズボンも下着も剥ぎ取ってしまった。未だ萎えたままの敦志自身にはお構いなしに鞄からチューブを取り出すと自分の指先に中身を出す。
 透明でいてとろっとしたその物質を敦志の後ろの窄まりへと塗りつけはじめる


「ひ、ぁっ…」

 敦志は冷たさに縮み上がり思わず声を上げるがそれでも外村はお構いなしに塗りたくる。ぬぷぬぷと音を立てながら外村の指が出し入れされ羞恥に駆られた敦志は頭を横に振る。


「奥野お前、こいつ感じさせてやって」

 今まで淡々と後孔を慣らすことに専念していた外村が笑って突然そんなことを言いだした。 奥野はいいんですか?などと卑しく笑いながら上岡の後ろから敦志に手を伸ばす
 

「やっ…」

 びくっと身をすくませるものの、上岡に羽交い締めにされていて逃げることは叶わない。ブレザーのボタンが外されていき、奥野の手がシャツの上から身体を這いまわり、やがて指先は一点に集中する。



「…乳首たってきた」
「おー」

 白いシャツにその小さな主張は、とてもいやらしく映えた。上岡が感嘆するのも気にせずに、その小さな膨らみを指先で何度も摘み硬さが増してくると爪先でなぞる。
 その度に声を押し殺して身体を震わせる敦志は扇情的だった。背中に感じる上岡の身体の一部が熱く硬く背中を押し敦志は頬を赤く染めた
 

「なんかそこ弄るとさ……こっち締め付けてくる」

 こっち、と言いながら外村は少々乱暴に内壁を擦り上げた。ゾクッとして思わず、足を閉じたくなるが叶わない。


「ぁ…やめ…」
「まじですか?これはどう?」

 奥野は面白そうに何度も突起を摘み、その度に敦志の内壁は収縮し外村の指を締め付けた。
 そのうちシャツのボタンも外していき、焼けた素肌を露わにすると、その淫らさにその場にいた全員が息を呑んだ。


「あ!…あ、」
「やっぱ、そうだな…」
「へぇ…良いこと聞きました」

「おい、いつまでやってんだ?」
「あ、笹山さん…そろそろ良いっすよ」
「待たせやがって…」

 笹山は少し苛立ち気味に長い待ち時間で萎えた自身を軽く扱き再び強度を取り戻した。


「お仕置きだ、おい……そいつのチンコ縛れ」
「何でですか?」
「そいつのネクタイ、でいいだろ」

 言われるままに外村は、解かれて首にかかっていただけの敦志のネクタイをシュルッと手に取り、ひとつの歪な紐にしてしまうと敦志の根元をそれでキツク縛り付けた。
 そしてその姿のまま再び汚れたコンクリートの上に膝をつき四つん這いにさせる


「ケツ上げろよ、高くな」

 四つん這いになり、尻を突き出す姿はまるで獣の性交を思わせて大人しく陰茎に貫かれるのを待つなんて嫌だと敦志は逃げ出そうとする。すると外村がスマホを見せてきて言うのだ


「これ、なんだか分かるだろ」

 スマホに写されていたのはこの前の敦志の淫らな姿。もう見たくないというのに、よほど敦志の反応が愉悦を誘うのだろう、嬉々して見せつけてきて
 フイッと顔を逸らすと耳元で囁いてくる


「これが、うちみたいな男子校で出回ったらどうなるか想像つくよな?」 

 従う他にはない。敦志は複雑な表情をしてそれから無言で四つん這いになり尻を高く突き出して待つ。笹山に貫かれるのを


「うぁあああっ…」

 上がりそうになる悲鳴を制服の袖に口を押し付けて耐える。くぐもった悲鳴とメリメリと身体が下から、半分にされるのではないかというほどの痛み。ただそれだけしかなかった


「ぅっぅ、は…」

 笹山が腰を振るたびに漏れるのはくぐもった苦しそうな声だけ。自分の快楽しか追い求めない笹山にガクガクと人形のように後ろから揺さぶられ続ける。
やがて


「出すぞっ」

 と一声あって笹山は敦志の中に精液を放った。一人気持ちよくなった笹山はさっさと自身をしまいこみジッパーを上げベンチで見物を決め込んだ 。
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