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「…………………………」
……なんか、ベッドが冷たい……それに硬い。いつも寝ているのとは何かが違う。
「…………んん」
体を起こして、辺りを見回してみる。焦点も合ってないし、辺りもまだ暗いせいか、よく見えない。
夏姉がかけてくれたっぽい毛布がなかったら風邪引いてたかも、と思うくらいには肌寒い。
「んー、誰?」
「日和か。おはよう」
「あぁ、おはよー優也。今何時か分かる?」
「さぁ。六時にもなってないと思うけど」
「なんか微妙な時間ね。どーする? 寝る?」
「中途半端になりそうだから起きとくよ。寝るなら起こすぞ?」
「いいわ、あたしも起きとく」
だんだん暗闇にも目が慣れ、深鈴と千秋、夏姉もこの部屋にいるのが分かった。
「ここで話しててもいいけど、起こしそうだし、外でも行きましょ」
「だな」
「毛布でも何でもいいから羽織りなさいよ、風邪でも引かれたら面倒だし」
「了解」
目をこらして、物音をできるだけ立てないようにして、外に出る。
「今更だけど、夏姉のところもバルコニーあるんだな」
「美風の家なら、丘の方を向いてだいたいあるわよ」
「そうなのか」
「そういやあんた、頭大丈夫?」
「どういう意味だ……」
「あんた寝落ちする時、床に頭ぶつけてたけど、それ」
「そんなことがあったのか。何ともないよ」
「そう」
欠伸したり背伸びしたり、二人とも頭が回ってないし会話の内容も適当だ。
「全員寝落ちっぽいのは分かるけど、最初ってやっぱり俺?」
「んー、あんたと秋が同じくらいね、その次が多分あたし」
「そっか」
「あんた、秋にちゃんと案内のお礼言った?」
「うん、言った」
「及第点。秋の目を盗んでプレゼントを買って……とか、なかったの?」
「迷子になるわ」
「はぁ……ま、いいけど」
「あとプレゼントなんて買ったことないからな、分からん」
向こうはさて置き、昔ここに居た時は小学生だし、プレゼントとかそんなこと頭になかった。
「秋は気にしない……というか、そんなこと思ってなさそうだけど、気が向いたら考えてあげなー」
「ちなみに女子って何が喜ぶんだ?」
「人による。分からなかったら本人に聞くことね」
「それはそうなんだけど……一般的というか、その辺の意見を」
「そんなことあたしが知ってるわけないでしょ。ちなみにあたしなら簡単に喜ぶ方法があるわよ」
「お、どんなの?」
「ダラダラさせてくれれば」
「……参考にならん」
「明日……というか、今日も秋にお世話になりまくるんでしょ?」
「そうならないようにしたいけど、そうなりそうだよなぁ」
「最初はそういうもんだって。急がなくてもいいし何でもいいし、相談くらいなら乗ってあげるわよ」
「……まぁ、一日考えてみるよ」
「考えるのはいいけど、ちゃんと授業は聞くこと。いい?」
「授業? どうした急に」
宿題を最後まで溜めてたやつから授業なんて単語、似合わない。
「あんたが授業を理解してくれないと、テスト前にあたしが困る。鈴は分かりやすいけど厳しいのよね」
「そういうことか。一ヶ月後くらいだろ」
「そうそう。テスト……暇だから賭けない?」
「賭け?」
「あたしが平均七十点取ったら、あんたに一週間晩ご飯をお願いする」
「取れなかったら?」
「あたしが作る」
一週間交代で家事を分けようって話になったけど、割と曖昧だし晩ご飯くらい賭けなくても作るんだけどな。一応、居候だし。
「いいよ、乗った」
「よしっ、頑張りますかー」
少しだけ頑張る気が出たらしい。
「中、戻ろっか。鈴あたり、起きてるっぽいし」
「だな」
「……優君、お疲れさま~」
閉店後、晩ご飯を食べながら、今日の振り返りのようなことをしていた。
「夏姉、お客さん少ない話はどこ行ったの……」
団体のお客さんが来たり、何だかんだでずっとお客さんが来ていた。
「ま、まぁほら、今日でほぼ完璧になったから良しってことで」
「でも優也さん、最後の方は慣れた感じでしたよ」
「そうかな……でも、そうだとしたら千秋のおかげだよ、ありがとう」
「いえいえっ、私は何も……」
「ううん、千秋ちゃん本当にありがとね。キッチンから出られなくてホールのこと任せちゃったし」
「最初はびっくりしましたけど、忙しくなったのが、優也さんが入ってすぐじゃなかったのは助かりましたね」
「あー、それは思った。いきなりアレだったらやばかった」
言い方はあれだけど、最初の方に来てくれたお客さんは常連っぽい人が多く、ちょっとしたミスも「頑張れよ」と励ましてくれた。
「でも、接客って緊張するな。最初、いらっしゃいませって言うのかなり緊張した……というか、千秋の声に続くのでギリギリだった」
「あ、分かります。私も慣れるまで夏菜さんの声に続くので精一杯でした」
「そういえば……千秋が人見知りって不思議だったけど、この仕事してたから?」
「そうですね……祭りの時期は観光地や場所を聞かれることも多いので、少しずつ話せるようになりました」
「観光地や場所、やっぱり聞かれたりするんだ」
「優君には、今度よく聞かれる場所なんかを教えるよ。今日は聞かれたりしなかった?」
「今日は聞かれなかったよ」
「もし聞かれて、分からなかったら、少々お待ちくださいって言って、私か千秋ちゃんに聞いてね~」
「うん、了解」
ご飯を食べ終わり、食器をキッチンに運んでから、三人でお店の後片付けなどを始めようとする。
「あ、優君、明日も学校でしょ? もう結構な時間だから上がって~。後片付けは私がやっておくから」
「夏菜さん、私も手伝います」
「ダーメ、二人とも学生なんだから夜遅い仕事は私の役目。優君は早く帰って早く寝て、千秋ちゃんはお風呂、先に入っちゃって」
夏姉、こうなると反論は認めない! って空気を出してくるから、何も言い返せずに言葉を飲み込む。
圧倒的なお姉ちゃん。あんな風に言われてしまえば、俺たち弟妹は何も言えない。
「それじゃあ、お疲れ様でした」
「うん、お疲れ様~。次は……土曜日ね。十時くらいに来てね」
「ん、了解」
「待ってるね~」
「優也さん、お疲れ様でしたっ」
「千秋もお疲れ様。本当にありがとう」
「いえいえっ」
そう言って、ほど良い疲労感のまま、家へと帰った。
「お疲れ―」
家に帰って、リビングの中へ入る。日和はソファに寝転がっていたようで、体を起こしながら労ってくれる。
「初日、どうだった?」
「労働があんなに大変なものだったとは、って感じ」
「ミスでも連発した?」
「それはそうなんだけど、千秋にお世話になりまくった」
「予想通りね。ミスってなにやらかしたのよ、水かけたとか?」
「流石にそこまではやらかしてない。呼ばれた時に気付かなかったり、オーダーミスしそうになったり」
「あー、あたしもやったわ。あれ、呼んでる側だと声出してるつもりなのに、呼ばれる側だと聞こえにくいのよね」
「気を向ける箇所が多いもんな」
「まあ、慣れれば聞き漏らさないようになるけどね」
「そうなんだろうなー。俺より遠い場所にいた千秋が、俺が聞こえなかった声とか、聞こえてたし」
「お店にいる時の秋、楽しそうなのよね。あの仕事、好きっぽい気がする」
「人見知り、俺もそうだけど仕事の時はあんまり気にならないんだよな」
「働いてる時って、そういうの気にしてられないからね。目の前にお客さんがいたら、やるしかないし」
「確かにな」
お客さんが目の前に居て、「あ、あの……い、いらっしゃいませ……」って言うのは、一部需要がありそうではあるけど、男がやるのはアウトだ。
あと、情けない姿はあんまり見せたくない。
「あ、悪いわね。疲れてるのに色々聞いて。お風呂入ってきな~」
「俺こそ悪いな、晩ご飯とか順番俺だったのに」
「何、疲れた体にあたしの一撃は響くと思うけど?」
そんなこと気にするな……ということらしい。
「ありがとな」
「はぁ……お礼言うくらいなら、明日は頼むわ」
「りょーかい」
「あ、お風呂。お湯まだ抜かないでねー、あたしまだ」
「日和、まだだったのか」
「さっきまで鈴と電話してたのよ。そしたら、こんな時間に」
「だったら先に──」
「──(キッ)」
睨まれた。
「そんじゃ、先に頂くよ」
「ほいほーい」
前にもやったけど、あのまま続けてたら日和に怒られそうだ。
何だかんだ、一度決めたら曲げないし、言い方はやっぱりアレだけど優しい。あと、俺と深鈴に関しては扱い方が分かってる……っていうのが一番正しそうだ。
……なんか、ベッドが冷たい……それに硬い。いつも寝ているのとは何かが違う。
「…………んん」
体を起こして、辺りを見回してみる。焦点も合ってないし、辺りもまだ暗いせいか、よく見えない。
夏姉がかけてくれたっぽい毛布がなかったら風邪引いてたかも、と思うくらいには肌寒い。
「んー、誰?」
「日和か。おはよう」
「あぁ、おはよー優也。今何時か分かる?」
「さぁ。六時にもなってないと思うけど」
「なんか微妙な時間ね。どーする? 寝る?」
「中途半端になりそうだから起きとくよ。寝るなら起こすぞ?」
「いいわ、あたしも起きとく」
だんだん暗闇にも目が慣れ、深鈴と千秋、夏姉もこの部屋にいるのが分かった。
「ここで話しててもいいけど、起こしそうだし、外でも行きましょ」
「だな」
「毛布でも何でもいいから羽織りなさいよ、風邪でも引かれたら面倒だし」
「了解」
目をこらして、物音をできるだけ立てないようにして、外に出る。
「今更だけど、夏姉のところもバルコニーあるんだな」
「美風の家なら、丘の方を向いてだいたいあるわよ」
「そうなのか」
「そういやあんた、頭大丈夫?」
「どういう意味だ……」
「あんた寝落ちする時、床に頭ぶつけてたけど、それ」
「そんなことがあったのか。何ともないよ」
「そう」
欠伸したり背伸びしたり、二人とも頭が回ってないし会話の内容も適当だ。
「全員寝落ちっぽいのは分かるけど、最初ってやっぱり俺?」
「んー、あんたと秋が同じくらいね、その次が多分あたし」
「そっか」
「あんた、秋にちゃんと案内のお礼言った?」
「うん、言った」
「及第点。秋の目を盗んでプレゼントを買って……とか、なかったの?」
「迷子になるわ」
「はぁ……ま、いいけど」
「あとプレゼントなんて買ったことないからな、分からん」
向こうはさて置き、昔ここに居た時は小学生だし、プレゼントとかそんなこと頭になかった。
「秋は気にしない……というか、そんなこと思ってなさそうだけど、気が向いたら考えてあげなー」
「ちなみに女子って何が喜ぶんだ?」
「人による。分からなかったら本人に聞くことね」
「それはそうなんだけど……一般的というか、その辺の意見を」
「そんなことあたしが知ってるわけないでしょ。ちなみにあたしなら簡単に喜ぶ方法があるわよ」
「お、どんなの?」
「ダラダラさせてくれれば」
「……参考にならん」
「明日……というか、今日も秋にお世話になりまくるんでしょ?」
「そうならないようにしたいけど、そうなりそうだよなぁ」
「最初はそういうもんだって。急がなくてもいいし何でもいいし、相談くらいなら乗ってあげるわよ」
「……まぁ、一日考えてみるよ」
「考えるのはいいけど、ちゃんと授業は聞くこと。いい?」
「授業? どうした急に」
宿題を最後まで溜めてたやつから授業なんて単語、似合わない。
「あんたが授業を理解してくれないと、テスト前にあたしが困る。鈴は分かりやすいけど厳しいのよね」
「そういうことか。一ヶ月後くらいだろ」
「そうそう。テスト……暇だから賭けない?」
「賭け?」
「あたしが平均七十点取ったら、あんたに一週間晩ご飯をお願いする」
「取れなかったら?」
「あたしが作る」
一週間交代で家事を分けようって話になったけど、割と曖昧だし晩ご飯くらい賭けなくても作るんだけどな。一応、居候だし。
「いいよ、乗った」
「よしっ、頑張りますかー」
少しだけ頑張る気が出たらしい。
「中、戻ろっか。鈴あたり、起きてるっぽいし」
「だな」
「……優君、お疲れさま~」
閉店後、晩ご飯を食べながら、今日の振り返りのようなことをしていた。
「夏姉、お客さん少ない話はどこ行ったの……」
団体のお客さんが来たり、何だかんだでずっとお客さんが来ていた。
「ま、まぁほら、今日でほぼ完璧になったから良しってことで」
「でも優也さん、最後の方は慣れた感じでしたよ」
「そうかな……でも、そうだとしたら千秋のおかげだよ、ありがとう」
「いえいえっ、私は何も……」
「ううん、千秋ちゃん本当にありがとね。キッチンから出られなくてホールのこと任せちゃったし」
「最初はびっくりしましたけど、忙しくなったのが、優也さんが入ってすぐじゃなかったのは助かりましたね」
「あー、それは思った。いきなりアレだったらやばかった」
言い方はあれだけど、最初の方に来てくれたお客さんは常連っぽい人が多く、ちょっとしたミスも「頑張れよ」と励ましてくれた。
「でも、接客って緊張するな。最初、いらっしゃいませって言うのかなり緊張した……というか、千秋の声に続くのでギリギリだった」
「あ、分かります。私も慣れるまで夏菜さんの声に続くので精一杯でした」
「そういえば……千秋が人見知りって不思議だったけど、この仕事してたから?」
「そうですね……祭りの時期は観光地や場所を聞かれることも多いので、少しずつ話せるようになりました」
「観光地や場所、やっぱり聞かれたりするんだ」
「優君には、今度よく聞かれる場所なんかを教えるよ。今日は聞かれたりしなかった?」
「今日は聞かれなかったよ」
「もし聞かれて、分からなかったら、少々お待ちくださいって言って、私か千秋ちゃんに聞いてね~」
「うん、了解」
ご飯を食べ終わり、食器をキッチンに運んでから、三人でお店の後片付けなどを始めようとする。
「あ、優君、明日も学校でしょ? もう結構な時間だから上がって~。後片付けは私がやっておくから」
「夏菜さん、私も手伝います」
「ダーメ、二人とも学生なんだから夜遅い仕事は私の役目。優君は早く帰って早く寝て、千秋ちゃんはお風呂、先に入っちゃって」
夏姉、こうなると反論は認めない! って空気を出してくるから、何も言い返せずに言葉を飲み込む。
圧倒的なお姉ちゃん。あんな風に言われてしまえば、俺たち弟妹は何も言えない。
「それじゃあ、お疲れ様でした」
「うん、お疲れ様~。次は……土曜日ね。十時くらいに来てね」
「ん、了解」
「待ってるね~」
「優也さん、お疲れ様でしたっ」
「千秋もお疲れ様。本当にありがとう」
「いえいえっ」
そう言って、ほど良い疲労感のまま、家へと帰った。
「お疲れ―」
家に帰って、リビングの中へ入る。日和はソファに寝転がっていたようで、体を起こしながら労ってくれる。
「初日、どうだった?」
「労働があんなに大変なものだったとは、って感じ」
「ミスでも連発した?」
「それはそうなんだけど、千秋にお世話になりまくった」
「予想通りね。ミスってなにやらかしたのよ、水かけたとか?」
「流石にそこまではやらかしてない。呼ばれた時に気付かなかったり、オーダーミスしそうになったり」
「あー、あたしもやったわ。あれ、呼んでる側だと声出してるつもりなのに、呼ばれる側だと聞こえにくいのよね」
「気を向ける箇所が多いもんな」
「まあ、慣れれば聞き漏らさないようになるけどね」
「そうなんだろうなー。俺より遠い場所にいた千秋が、俺が聞こえなかった声とか、聞こえてたし」
「お店にいる時の秋、楽しそうなのよね。あの仕事、好きっぽい気がする」
「人見知り、俺もそうだけど仕事の時はあんまり気にならないんだよな」
「働いてる時って、そういうの気にしてられないからね。目の前にお客さんがいたら、やるしかないし」
「確かにな」
お客さんが目の前に居て、「あ、あの……い、いらっしゃいませ……」って言うのは、一部需要がありそうではあるけど、男がやるのはアウトだ。
あと、情けない姿はあんまり見せたくない。
「あ、悪いわね。疲れてるのに色々聞いて。お風呂入ってきな~」
「俺こそ悪いな、晩ご飯とか順番俺だったのに」
「何、疲れた体にあたしの一撃は響くと思うけど?」
そんなこと気にするな……ということらしい。
「ありがとな」
「はぁ……お礼言うくらいなら、明日は頼むわ」
「りょーかい」
「あ、お風呂。お湯まだ抜かないでねー、あたしまだ」
「日和、まだだったのか」
「さっきまで鈴と電話してたのよ。そしたら、こんな時間に」
「だったら先に──」
「──(キッ)」
睨まれた。
「そんじゃ、先に頂くよ」
「ほいほーい」
前にもやったけど、あのまま続けてたら日和に怒られそうだ。
何だかんだ、一度決めたら曲げないし、言い方はやっぱりアレだけど優しい。あと、俺と深鈴に関しては扱い方が分かってる……っていうのが一番正しそうだ。
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