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14.神の手触り
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「なにしてらっしゃるんです」
「そう嫌そうな顔をするな。
お忍びで見識を広めているだけだ」
バルトス義兄様とは対照的に、黒髪の第二王子はご機嫌だ。
「····レイヤードですね。
弟ながら、何を使ってでも今日は俺と天使との時間を邪魔しようするとは。
大方俺がアリーを抱き上げれば頭1つ分飛び出て目印になるから見つけやすいとでもそそのかされましたか。
さ、アリー、挨拶も終わったからデートの続きをしよう」
「いやいや、待て待て。
せっかくアリアチェリーナ嬢と再会したのだ、少しくらい一緒に出店を回っても良いだろう!」
「え、嫌ですよ。
邪魔しないでいただきたい」
バルトス義兄様、あからさま過ぎていっそ清々しい。
殿下はお茶会の時と違って取り繕った話し方じゃないね。
まさか仮にも王子ともあろう者がレイヤード義兄様に踊らされたの?
てか何で踊らされてるんだろ····バカなのかな?
「そちらが訪問の打診を全て断るからだろう!
婚約者にしようとかじゃないんだ、遊び仲間にくらいなっても良いだろう!」
「それなら他を当たって下さい。
そもそも男性のあなたの遊び友達って、何ですか。
うちの天使は女の子ですし、下手な事されてご両親が目をつけたらどうしてくれるんです」
お忍びと言われて王子に繋がる言葉は使わない。
しかし不遜····義兄様、護衛の騎士に殺されるんじゃない····。
そう思ってチラリと2人の獣人に目をやる。
黒目の黒猫さんはにこりと笑って手を振る。
青目の銀灰犬さんはそっと目を反らす。
····お犬様には嫌われたのかな。
どうでもいいけど、モフりたいなぁ····。
「見ないで下さい、減ります」
護衛との密かなコンタクトに気づいた義兄様があいてる方の手で僕を目隠しして頭を肩に押し当てる。
そんなに邪魔されたくないなんて、ちょっと可愛い。
そう思ってぎゅっと抱きついておく。
これはこれで役得だ。
「くっ、妹いいなっ」
ギリリと歯を食いしばって低く呟いたの聞こえましたよ、殿下。
仕方ないなぁ。
「護衛の人が抱っこしてお耳と尻尾触らせてくれるなら、あっちの端っこのブースまでご一緒しますよ?」
あ、義兄様すっごいショック受けてる。
「そのかわり兄様、帰りはずっと抱っこして下さい」
「····くっ、小悪魔なアリーも可愛いなぁっ」
天使だったり悪魔だったり、義兄様の中の僕は忙しそうだ。
「それなら俺が抱っこするぞ!」
「お断りします。
護衛さんのお耳と尻尾以外に興味ありません」
うん、僕も大概不敬だ。
ルドルフ殿下ってば固まっちゃった。
「でも触られるのがお嫌なら、無理しないで下さい。
兄様とこのままブースにまいりましょう。
残念だけど、無理矢理に触りたいわけではないので」
「じゃあ俺が····」
「私が抱えよう」
優男風な黒猫さんが近づく前に厳つめの銀灰犬さんが手を伸ばす。
あれ、嫌われてないのかな?
そのまま手を差し出して移動する。
····うん、更に目線が高くなった····ちょっと怖い。
無意識に大きな肩に置いた手に力が入る。
「すまない、よく怖がられるんだがアイツの方が良かったか?」
お犬様のお耳がへにゃりと垂れる。
「違うの。
思ってたより目線が高くなったから、びっくりしただけです。
重くても落とさないで下さいね?」
つり上がり気味の青い目を覗き込む。
「軽すぎるし、鍛えているから落とさないよ」
ふっと笑うお犬様。
笑顔も渋くて格好いいね。
それに尻尾が左右に揺れてて可愛いなぁ。
「アリアチェリーナです。
アリーって呼んで下さい。
猫と犬の獣人さんですか?
お耳触ってもいいですか?」
「シルヴァイト=ルーベンス、シルと呼んでくれ。
俺は狼、こいつは豹だ。
尻尾も触ってかまわない」
「ありがとうございます、シル様」
「俺はアント=モーガ。
アンて呼んで、アリー嬢。
俺の耳と尻尾も触って、触って」
「ありがとうございます、アン様」
ふふふ、お言葉に甘えてスリスリ、なでなでしまくる。
シル様はふわふわ触感、アン様はつるつる触感でどちらも気持ち良い手触りだ。
「俺の天使が脳筋野郎達の毒牙にっ。
でもその笑顔は反則っ」
「なぜだっ。
王子なのに、耳と尻尾に負けるのかっ」
義兄様、発言が完全に変態だよ。
殿下、ケモ耳とケモ尻尾は神!
神の手触りなのだよ!
神に王子とはいえ人ごときが勝つのは不可能かつその考えそのものが不遜!
怪しい集団とかした僕達は、出店に立ち寄りつつ目的のブースへと足を進めたのだった。
「そう嫌そうな顔をするな。
お忍びで見識を広めているだけだ」
バルトス義兄様とは対照的に、黒髪の第二王子はご機嫌だ。
「····レイヤードですね。
弟ながら、何を使ってでも今日は俺と天使との時間を邪魔しようするとは。
大方俺がアリーを抱き上げれば頭1つ分飛び出て目印になるから見つけやすいとでもそそのかされましたか。
さ、アリー、挨拶も終わったからデートの続きをしよう」
「いやいや、待て待て。
せっかくアリアチェリーナ嬢と再会したのだ、少しくらい一緒に出店を回っても良いだろう!」
「え、嫌ですよ。
邪魔しないでいただきたい」
バルトス義兄様、あからさま過ぎていっそ清々しい。
殿下はお茶会の時と違って取り繕った話し方じゃないね。
まさか仮にも王子ともあろう者がレイヤード義兄様に踊らされたの?
てか何で踊らされてるんだろ····バカなのかな?
「そちらが訪問の打診を全て断るからだろう!
婚約者にしようとかじゃないんだ、遊び仲間にくらいなっても良いだろう!」
「それなら他を当たって下さい。
そもそも男性のあなたの遊び友達って、何ですか。
うちの天使は女の子ですし、下手な事されてご両親が目をつけたらどうしてくれるんです」
お忍びと言われて王子に繋がる言葉は使わない。
しかし不遜····義兄様、護衛の騎士に殺されるんじゃない····。
そう思ってチラリと2人の獣人に目をやる。
黒目の黒猫さんはにこりと笑って手を振る。
青目の銀灰犬さんはそっと目を反らす。
····お犬様には嫌われたのかな。
どうでもいいけど、モフりたいなぁ····。
「見ないで下さい、減ります」
護衛との密かなコンタクトに気づいた義兄様があいてる方の手で僕を目隠しして頭を肩に押し当てる。
そんなに邪魔されたくないなんて、ちょっと可愛い。
そう思ってぎゅっと抱きついておく。
これはこれで役得だ。
「くっ、妹いいなっ」
ギリリと歯を食いしばって低く呟いたの聞こえましたよ、殿下。
仕方ないなぁ。
「護衛の人が抱っこしてお耳と尻尾触らせてくれるなら、あっちの端っこのブースまでご一緒しますよ?」
あ、義兄様すっごいショック受けてる。
「そのかわり兄様、帰りはずっと抱っこして下さい」
「····くっ、小悪魔なアリーも可愛いなぁっ」
天使だったり悪魔だったり、義兄様の中の僕は忙しそうだ。
「それなら俺が抱っこするぞ!」
「お断りします。
護衛さんのお耳と尻尾以外に興味ありません」
うん、僕も大概不敬だ。
ルドルフ殿下ってば固まっちゃった。
「でも触られるのがお嫌なら、無理しないで下さい。
兄様とこのままブースにまいりましょう。
残念だけど、無理矢理に触りたいわけではないので」
「じゃあ俺が····」
「私が抱えよう」
優男風な黒猫さんが近づく前に厳つめの銀灰犬さんが手を伸ばす。
あれ、嫌われてないのかな?
そのまま手を差し出して移動する。
····うん、更に目線が高くなった····ちょっと怖い。
無意識に大きな肩に置いた手に力が入る。
「すまない、よく怖がられるんだがアイツの方が良かったか?」
お犬様のお耳がへにゃりと垂れる。
「違うの。
思ってたより目線が高くなったから、びっくりしただけです。
重くても落とさないで下さいね?」
つり上がり気味の青い目を覗き込む。
「軽すぎるし、鍛えているから落とさないよ」
ふっと笑うお犬様。
笑顔も渋くて格好いいね。
それに尻尾が左右に揺れてて可愛いなぁ。
「アリアチェリーナです。
アリーって呼んで下さい。
猫と犬の獣人さんですか?
お耳触ってもいいですか?」
「シルヴァイト=ルーベンス、シルと呼んでくれ。
俺は狼、こいつは豹だ。
尻尾も触ってかまわない」
「ありがとうございます、シル様」
「俺はアント=モーガ。
アンて呼んで、アリー嬢。
俺の耳と尻尾も触って、触って」
「ありがとうございます、アン様」
ふふふ、お言葉に甘えてスリスリ、なでなでしまくる。
シル様はふわふわ触感、アン様はつるつる触感でどちらも気持ち良い手触りだ。
「俺の天使が脳筋野郎達の毒牙にっ。
でもその笑顔は反則っ」
「なぜだっ。
王子なのに、耳と尻尾に負けるのかっ」
義兄様、発言が完全に変態だよ。
殿下、ケモ耳とケモ尻尾は神!
神の手触りなのだよ!
神に王子とはいえ人ごときが勝つのは不可能かつその考えそのものが不遜!
怪しい集団とかした僕達は、出店に立ち寄りつつ目的のブースへと足を進めたのだった。
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