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164.追跡~ギディアスside
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「それにしてもうちの天使は本当に男装しているつもりなのか?
ニーアは何をしていたんだ」
「兄上、アリーの可愛らしさがあの程度で隠せるはずがないでしょう。
アリーも今年はニーアの手を借りて化粧で汚れを装ってるけど、立ち居振舞いからして可愛らしさと清楚さを醸し出されてはなす術がなかったんでしょう。
それに気付かず町中男子コーデは完璧だと思っている所がほんの少し抜けてて、でもそこが天使たる所以じゃないですか」
何かいつぞや聞いたような会話をしてないか?
いや、あの時よりグレードアップしている。
「ふっ、俺の天使は仕方のない天使だな。
おい、ケルトは近すぎだろう。
何だあの包みは」
「····そうですね。
包みは朝からアリーが厨房で揚げていたあの団子ですね。
甘いので僕達は1個が限界ですが、美味しかったでしょう」
「何?!
手土産用があったのか?!」
「大丈夫です。
僕達のは手ずから揚げていましたが、あれは料理人達が作っていたやつです。
ケルトにはとりあえず後で雷落としましょうか」
「ならいい。
そうしろ」
「「「いや、駄目だ!」」」
慌てて王族3人で止めに入る。
今回は前回と違い隣国との2国間共同グレインビル制止体制となっている。
護衛2人は気配を消して静観を決め込んでいるものの、シルは私達の言葉にうんうんと頷いている。
もう1人は無言無表情だが。
口を挟んでんじゃねえよ、と目で物を言う2人に私達は3人体制で畳み掛ける。
私達は王族だったはずなんだけど····。
「ほら、バルトス。
ケルトはアリーに万が一体調不良が起きた時の為にそれとなく人員増やして待機してくれてるだろう?
今動けなくするのは得策じゃないよ」
「レイ、ケルトはもふもふしてない。
アリー嬢は全く興味をそそられないつるつるの人属だ。
見逃してやろう」
「あ、向こうに向かったぞ!
バルトス殿、レイヤード殿、追いかけた方がいいんじゃないか!」
「行くぞ」
「もちろんです」
ゼストウェル王子の言葉で義兄2人の注意はケルトから離れたようで私達王族組はほっとしてすぐに後を追う。
この2人の起爆スイッチは確実に無自覚のアリーが手にしているだけに妙な緊張感が私達を支配している。
こんな時に例の留学生達と出くわしたりして、万が一あの子に絡んだりしたらと思うとぞっとする。
普通に考えればそうそうあり得ない可能性が、これまでのあの子のトラブルに関する引きの良さにあり得そうだから怖い。
それにしても····どうしてあそこまでどこにでもいそうな平民に見えないんだ?!
確かに今年は服装にも化粧にも余念がない。
あの子なりに気をつけているのはよくわかる。
パッと見ると町中男子コーデとやらは成功しているかのように見える。
の、だけど····レイヤードの言うように清楚さと愛らしさが隠せていない。
恐らく長年の貴族令嬢としての姿勢の良さと、元気な男子をアピールするのに表情が良く変わるからだろうけど、だからこそ愛らしさと親しみ安さが出てしまっている。
むしろそのせいで逆に周囲と浮いて見えて目立つという奇跡的悪循環に陥っている。
少し顔をのぞき込めば、整った顔立ちにも気づくだろう。
そして恐らくそれを本人が全く気づいていない。
胃が痛くなりそうなんだけど····。
今日を無事に過ごせるだろうか····。
それにしてもこの2人、気配を消すのが格段にうまくなっている。
何かの魔具を使っているのか、魔力が動いている気配がほとんどない。
もしかして昨年の誘拐事件の時にアリーがルドルフに貸したケープと同じような物を身につけているのかな?
「ねえ、もしかして気配隠しの魔具を使ってない?」
「使っているのはレイヤードだ。
俺は幻覚と水と風を使っているが、少ない魔力を圧縮しているから魔力察知にはほとんど引っかからんだけだ」
予想は半分外れていたらしい。
「レイ、もしかしてその外套か?」
「そうだよ。
試作品を試しているんだ。
うまくいけばこのままアリーの側についていられるからね」
「え、俺のも作ってくれ」
「嫌だよ。
自分で作るかせめてギディ様くらいには気配を隠すかすればいいでしょ。
ちなみにこういうのは犯罪に使われないように売りに出される事はまずないから、自力でどうにかするしかないよ」
うん、遠回しに私の気配隠しはまだまだって言われてる気がするな。
「うぐっ。
少しは上達したと思ってたんだが····」
「上達はしたけど、2年前が酷すぎたんだから比べる昔が悪すぎるよ」
「レイヤード殿、私の気配隠しはどうだろうか」
「論外。
聞いてくるのも烏滸がましいんだけど?
2年前のルドより出来が悪いなんて、あり得ない。
君のせいでアリーが気づいたら雷撃するから覚悟しておいて」
「ろ、論外····雷撃····」
うちのと他国の王子2人は容赦ない言葉に撃沈した。
後ろにいる竜人の護衛は雷撃の言葉に何も反応しないけど、いいのかな?
多分本気で雷撃すると思うけど。
「まだまだこれからだから、学生のうちに自己研鑽に励めって事だよ。
ほら、今日はうちの王宮魔術師団副団長を見て学ぶいい機会でしょ」
「そ、そうだな。
お互い頑張ろう、ゼスト」
「ああ、ここで挫けるつもりはない」
そうそう、未来ある若者達には頑張ってもらわないとね。
「そうだよね。
いざって時はせめて自分の身くらい自分で守ってもらわないとね」
「全くだ」
うん、それとなく兄弟仲良く誘拐事件の時の事を皮肉ってるね。
「もちろんわかっている。
2度とあんな無様な真似はしない」
両手を握りしめて兄弟を見返す。
弟はこの1年を自己研鑽に努めて冒険者登録もした。
ギルドは彼らと同じくブレイバーで、先日B級に昇格したところだ。
あと2年でA級に昇格するつもりらしい。
そこのもう1人の王子はブレイバーでの冒険者登録が認められたばかりでE級スタート。
卒業までにB級に昇格する事が目標だと聞いている。
「ついたみたいだな」
バルトスの声でそれぞれ物陰に隠れる。
私はバルトス、ゼストウェル王子とその護衛と一緒だ。
シルをつけたルドルフはやはりレイヤードと一緒になるのを選ぶ。
最初は東のブースか。
今年は南に新しい商会が参加したりしてるから、東から南を通って西に周るのかな?
ニーアは何をしていたんだ」
「兄上、アリーの可愛らしさがあの程度で隠せるはずがないでしょう。
アリーも今年はニーアの手を借りて化粧で汚れを装ってるけど、立ち居振舞いからして可愛らしさと清楚さを醸し出されてはなす術がなかったんでしょう。
それに気付かず町中男子コーデは完璧だと思っている所がほんの少し抜けてて、でもそこが天使たる所以じゃないですか」
何かいつぞや聞いたような会話をしてないか?
いや、あの時よりグレードアップしている。
「ふっ、俺の天使は仕方のない天使だな。
おい、ケルトは近すぎだろう。
何だあの包みは」
「····そうですね。
包みは朝からアリーが厨房で揚げていたあの団子ですね。
甘いので僕達は1個が限界ですが、美味しかったでしょう」
「何?!
手土産用があったのか?!」
「大丈夫です。
僕達のは手ずから揚げていましたが、あれは料理人達が作っていたやつです。
ケルトにはとりあえず後で雷落としましょうか」
「ならいい。
そうしろ」
「「「いや、駄目だ!」」」
慌てて王族3人で止めに入る。
今回は前回と違い隣国との2国間共同グレインビル制止体制となっている。
護衛2人は気配を消して静観を決め込んでいるものの、シルは私達の言葉にうんうんと頷いている。
もう1人は無言無表情だが。
口を挟んでんじゃねえよ、と目で物を言う2人に私達は3人体制で畳み掛ける。
私達は王族だったはずなんだけど····。
「ほら、バルトス。
ケルトはアリーに万が一体調不良が起きた時の為にそれとなく人員増やして待機してくれてるだろう?
今動けなくするのは得策じゃないよ」
「レイ、ケルトはもふもふしてない。
アリー嬢は全く興味をそそられないつるつるの人属だ。
見逃してやろう」
「あ、向こうに向かったぞ!
バルトス殿、レイヤード殿、追いかけた方がいいんじゃないか!」
「行くぞ」
「もちろんです」
ゼストウェル王子の言葉で義兄2人の注意はケルトから離れたようで私達王族組はほっとしてすぐに後を追う。
この2人の起爆スイッチは確実に無自覚のアリーが手にしているだけに妙な緊張感が私達を支配している。
こんな時に例の留学生達と出くわしたりして、万が一あの子に絡んだりしたらと思うとぞっとする。
普通に考えればそうそうあり得ない可能性が、これまでのあの子のトラブルに関する引きの良さにあり得そうだから怖い。
それにしても····どうしてあそこまでどこにでもいそうな平民に見えないんだ?!
確かに今年は服装にも化粧にも余念がない。
あの子なりに気をつけているのはよくわかる。
パッと見ると町中男子コーデとやらは成功しているかのように見える。
の、だけど····レイヤードの言うように清楚さと愛らしさが隠せていない。
恐らく長年の貴族令嬢としての姿勢の良さと、元気な男子をアピールするのに表情が良く変わるからだろうけど、だからこそ愛らしさと親しみ安さが出てしまっている。
むしろそのせいで逆に周囲と浮いて見えて目立つという奇跡的悪循環に陥っている。
少し顔をのぞき込めば、整った顔立ちにも気づくだろう。
そして恐らくそれを本人が全く気づいていない。
胃が痛くなりそうなんだけど····。
今日を無事に過ごせるだろうか····。
それにしてもこの2人、気配を消すのが格段にうまくなっている。
何かの魔具を使っているのか、魔力が動いている気配がほとんどない。
もしかして昨年の誘拐事件の時にアリーがルドルフに貸したケープと同じような物を身につけているのかな?
「ねえ、もしかして気配隠しの魔具を使ってない?」
「使っているのはレイヤードだ。
俺は幻覚と水と風を使っているが、少ない魔力を圧縮しているから魔力察知にはほとんど引っかからんだけだ」
予想は半分外れていたらしい。
「レイ、もしかしてその外套か?」
「そうだよ。
試作品を試しているんだ。
うまくいけばこのままアリーの側についていられるからね」
「え、俺のも作ってくれ」
「嫌だよ。
自分で作るかせめてギディ様くらいには気配を隠すかすればいいでしょ。
ちなみにこういうのは犯罪に使われないように売りに出される事はまずないから、自力でどうにかするしかないよ」
うん、遠回しに私の気配隠しはまだまだって言われてる気がするな。
「うぐっ。
少しは上達したと思ってたんだが····」
「上達はしたけど、2年前が酷すぎたんだから比べる昔が悪すぎるよ」
「レイヤード殿、私の気配隠しはどうだろうか」
「論外。
聞いてくるのも烏滸がましいんだけど?
2年前のルドより出来が悪いなんて、あり得ない。
君のせいでアリーが気づいたら雷撃するから覚悟しておいて」
「ろ、論外····雷撃····」
うちのと他国の王子2人は容赦ない言葉に撃沈した。
後ろにいる竜人の護衛は雷撃の言葉に何も反応しないけど、いいのかな?
多分本気で雷撃すると思うけど。
「まだまだこれからだから、学生のうちに自己研鑽に励めって事だよ。
ほら、今日はうちの王宮魔術師団副団長を見て学ぶいい機会でしょ」
「そ、そうだな。
お互い頑張ろう、ゼスト」
「ああ、ここで挫けるつもりはない」
そうそう、未来ある若者達には頑張ってもらわないとね。
「そうだよね。
いざって時はせめて自分の身くらい自分で守ってもらわないとね」
「全くだ」
うん、それとなく兄弟仲良く誘拐事件の時の事を皮肉ってるね。
「もちろんわかっている。
2度とあんな無様な真似はしない」
両手を握りしめて兄弟を見返す。
弟はこの1年を自己研鑽に努めて冒険者登録もした。
ギルドは彼らと同じくブレイバーで、先日B級に昇格したところだ。
あと2年でA級に昇格するつもりらしい。
そこのもう1人の王子はブレイバーでの冒険者登録が認められたばかりでE級スタート。
卒業までにB級に昇格する事が目標だと聞いている。
「ついたみたいだな」
バルトスの声でそれぞれ物陰に隠れる。
私はバルトス、ゼストウェル王子とその護衛と一緒だ。
シルをつけたルドルフはやはりレイヤードと一緒になるのを選ぶ。
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