307 / 491
7―2
306.白いムササビのデビュー譚3
しおりを挟む
「これ、どうしたらいいかな?
まるで鹿の頭の壁掛けオーナメントだよ」
なんて言いつつ、内心は焦りまくりだ。
あと少ししたら、義父様が帰って来るはず。
そうだ、レイヤード義兄様だって····マズイぞ。
バレたらタマシロ君を没収される?!
ううん、それどころか何かしらお仕置きペナルティを科せられそう!!
もふもふ自主規制が全面解除になったばかりなのに!!
僕からもふもふを取り上げたら、何を楽しみに生きればいいの?!
というか、このままだと義父様がまず気づいて心配かけちゃう!
下手したら使用人達含めて捜索隊が結成されちゃうよね?!
どうしよう?!
段々とマイナス思考に囚われ始め、感情が揺れて涙が溢れる。
「う、うえーん····」
恥ずかしいし、お仕置きが怖い。
何より家族にまた迷惑かけちゃうのも嫌だ。
なのに自分ではどうもできない。
「うー、グス、えっ、えっ」
誰もいないのをいい事に、ひとまず気が済むまで泣いていた。
その時だ。
「アリアチェリーナ嬢?」
不意に聞き覚えのある声が聞こえ、視界に人影が写り、顔を上げた。
予想外の人物に驚いて涙が止まる。
「····リューイさん?」
夕日に照らされる青銀の髪と目の、レイヤード義兄様と同い年くらいにしか見えない彼は隣国ザルハード国の第1王子の護衛だ。
知り合って何年か経って、お互い口調はいくらか気安いものに変わっている。
無表情がデフォルトの彼だけど、表情が変わらないわけではない。
少なくとも今、彼のお顔からはとてつもなく困惑しているのが伝わってくる。
「その、どういう状況か教えてくれますか?」
た、助かった····。
そう思って安堵する。
でもそれだけじゃなくて、リューイさんは昔から不思議な安心感を与えてくれるんだ。
と、再び涙がポロポロ溢れてきた?!
あ、あれ?!
「どこかお怪我を?!」
リューイさんも慌てるし、僕も意図しない涙に慌ててしまう。
「あ、違うの。
その、お尻がハマッて抜けなくなっちゃって、家族に内緒で来ちゃったから、ばれるとまずくて、それで····」
「もう大丈夫ですよ。
触れてもかまいませんか?」
目を擦りながら、かなり端折って説明する僕の早口言葉を優しく遮って許可を求められる。
もちろんブンブンと首を縦に振った。
「失礼」
リューイさんの大きな両手が僕の脇に入れられる。
ふと、その手が小さな子供の手に見えた。
『初めまして、お姫様』
性別はわからない。
幼い子供の声が聞こえた気がして、固まっていると、風がお尻の周りの木を削り、僕の丸いお尻は穴から救出された。
「アリアチェリーナ嬢?
どこか痛みますか?」
僕の脇を支えたまま、ぷらんぷらんしている僕の顔を心配そうに覗き込んでくる美形なお顔に現実に戻る。
「いえ、どこも。
助かりました。
ありがとうございます。
あ、リュック!」
ぷらんぷらんしていた僕を抱え直してくれたお陰で視界が広がり、元いた僕の真上の枝に引っかかるリュックを発見した。
「待って下さい」
するとリューイさんが風魔法を使って枝を揺らし、リュックが落下した。
さすがリューイさん。
僕を片腕に乗せて片手で空中キャッチだ。
「どうぞ」
「ありがとうございます!
あの、降ろしてあっちを向いててもらえますか」
「わかりました」
リュックを受け取って降ろしてもらい、木の後ろに回ってベストを脱いでタマシロ君を外す。
元の姿に戻るとリュックならぬマジック巾着から服を一式取り出して着替えた。
ニーアお手製のベストは忘れず中に入れておく。
「色々助かりました。
あの、この事は····」
「もちろん他言無用にします。
あのペンダントで白い獣になるんですね」
そういえば、タマシロ君で変身した姿は初めて見せたんだっけ?
「はい。
初めてご覧になったのに、よくあのムササビが私だとわかりましたね。
鑑定魔法ですか?」
「初めてではありませんが、鑑定魔法は使いました。
あの卒業式の日は白いイタチでしたよね」
「ああ、レイチェル様の卒業式の時····」
そうだ、あの日はレイヤード義兄様の使い魔って事にしといたんだ。
「それにムササビは泣いたりしませんし、ここはグレインビル領でアリアチェリーナ嬢がいらっしゃる邸にも近い。
もしやと思って良かった」
「あの、どうしてここに?」
「今日はゼストと共にレイヤード殿に会いに。
ルドルフ殿下はレイヤード殿と転移魔法の練習がてら直にいらっしゃいます。
私とゼストは先に到着したので、今はゼストだけ邸で待っています。
グレインビル邸なら短時間なら護衛が離れても問題はありませんから、私は以前から気になっていたここの山を散策していたところです」
「左様でしたか」
あ、危なかった····。
このままただの散策なら僕が早めにお昼寝から目を覚まして邸の周りを散歩した体にできなくもないもの。
リューイさんグッジョブ!
「リューイさん、お手間をかけて申し訳ないのですが、邸まで転移で連れ帰っていただけませんか?
できれば私と出くわしたのを邸の周りを散策していた時と口裏も合わせて欲しいです。
お礼はバリーフェフライと酒精の高いブランデーでいかがでしょう」
「その話、乗りましょう」
ふふふ、リューイさんと義父様が食に関して同じ嗜好で良かった。
こうして無事に邸に戻った僕は、疑わしげなニーアの目を掻い潜り、完全犯罪に成功した。
間一髪、義父様とレイヤード義兄様が帰宅直前に戻れた事も大きいと思う。
後日。
あの日の深夜、久々に高熱を出した僕は数日ふせった。
これは熱が下がって数日したある日。
僕は久々にムササビに変身して義父様の頭から飛び降りる。
そんな僕をいつものように空中キャッチして、けれどいつもと違ってありし日のリューイさんのように脇に手を入れてぷらんぷらんする。
「私の可愛いアリー」
「なあに、父様?」
今日も僕の義父様はダンディで渋かっこいい。
「本番は4年後だよ」
「········はい」
····お顔は微笑んでいるのに紅い目は笑っていない。
間違いなくバレていた。
今度は涙は出なかった。
※※※※※※※※※
お知らせ
※※※※※※※※※
お気に入り登録やいつも読んでいただきありがとうございますm(_ _)m
次の章に移るまでの閑話という事で、デビュー譚シリーズ全3話これにて終了です。
同時進行中の下の作品もよろしければご覧下さい。
1話1600文字程度のお話なので、サラッと読める仕様です。
【稀代の悪女と呼ばれた天才魔法師は天才と魔法を淑女の微笑みでひた隠す~だって無才無能の方が何かとお得でしょ?】
まるで鹿の頭の壁掛けオーナメントだよ」
なんて言いつつ、内心は焦りまくりだ。
あと少ししたら、義父様が帰って来るはず。
そうだ、レイヤード義兄様だって····マズイぞ。
バレたらタマシロ君を没収される?!
ううん、それどころか何かしらお仕置きペナルティを科せられそう!!
もふもふ自主規制が全面解除になったばかりなのに!!
僕からもふもふを取り上げたら、何を楽しみに生きればいいの?!
というか、このままだと義父様がまず気づいて心配かけちゃう!
下手したら使用人達含めて捜索隊が結成されちゃうよね?!
どうしよう?!
段々とマイナス思考に囚われ始め、感情が揺れて涙が溢れる。
「う、うえーん····」
恥ずかしいし、お仕置きが怖い。
何より家族にまた迷惑かけちゃうのも嫌だ。
なのに自分ではどうもできない。
「うー、グス、えっ、えっ」
誰もいないのをいい事に、ひとまず気が済むまで泣いていた。
その時だ。
「アリアチェリーナ嬢?」
不意に聞き覚えのある声が聞こえ、視界に人影が写り、顔を上げた。
予想外の人物に驚いて涙が止まる。
「····リューイさん?」
夕日に照らされる青銀の髪と目の、レイヤード義兄様と同い年くらいにしか見えない彼は隣国ザルハード国の第1王子の護衛だ。
知り合って何年か経って、お互い口調はいくらか気安いものに変わっている。
無表情がデフォルトの彼だけど、表情が変わらないわけではない。
少なくとも今、彼のお顔からはとてつもなく困惑しているのが伝わってくる。
「その、どういう状況か教えてくれますか?」
た、助かった····。
そう思って安堵する。
でもそれだけじゃなくて、リューイさんは昔から不思議な安心感を与えてくれるんだ。
と、再び涙がポロポロ溢れてきた?!
あ、あれ?!
「どこかお怪我を?!」
リューイさんも慌てるし、僕も意図しない涙に慌ててしまう。
「あ、違うの。
その、お尻がハマッて抜けなくなっちゃって、家族に内緒で来ちゃったから、ばれるとまずくて、それで····」
「もう大丈夫ですよ。
触れてもかまいませんか?」
目を擦りながら、かなり端折って説明する僕の早口言葉を優しく遮って許可を求められる。
もちろんブンブンと首を縦に振った。
「失礼」
リューイさんの大きな両手が僕の脇に入れられる。
ふと、その手が小さな子供の手に見えた。
『初めまして、お姫様』
性別はわからない。
幼い子供の声が聞こえた気がして、固まっていると、風がお尻の周りの木を削り、僕の丸いお尻は穴から救出された。
「アリアチェリーナ嬢?
どこか痛みますか?」
僕の脇を支えたまま、ぷらんぷらんしている僕の顔を心配そうに覗き込んでくる美形なお顔に現実に戻る。
「いえ、どこも。
助かりました。
ありがとうございます。
あ、リュック!」
ぷらんぷらんしていた僕を抱え直してくれたお陰で視界が広がり、元いた僕の真上の枝に引っかかるリュックを発見した。
「待って下さい」
するとリューイさんが風魔法を使って枝を揺らし、リュックが落下した。
さすがリューイさん。
僕を片腕に乗せて片手で空中キャッチだ。
「どうぞ」
「ありがとうございます!
あの、降ろしてあっちを向いててもらえますか」
「わかりました」
リュックを受け取って降ろしてもらい、木の後ろに回ってベストを脱いでタマシロ君を外す。
元の姿に戻るとリュックならぬマジック巾着から服を一式取り出して着替えた。
ニーアお手製のベストは忘れず中に入れておく。
「色々助かりました。
あの、この事は····」
「もちろん他言無用にします。
あのペンダントで白い獣になるんですね」
そういえば、タマシロ君で変身した姿は初めて見せたんだっけ?
「はい。
初めてご覧になったのに、よくあのムササビが私だとわかりましたね。
鑑定魔法ですか?」
「初めてではありませんが、鑑定魔法は使いました。
あの卒業式の日は白いイタチでしたよね」
「ああ、レイチェル様の卒業式の時····」
そうだ、あの日はレイヤード義兄様の使い魔って事にしといたんだ。
「それにムササビは泣いたりしませんし、ここはグレインビル領でアリアチェリーナ嬢がいらっしゃる邸にも近い。
もしやと思って良かった」
「あの、どうしてここに?」
「今日はゼストと共にレイヤード殿に会いに。
ルドルフ殿下はレイヤード殿と転移魔法の練習がてら直にいらっしゃいます。
私とゼストは先に到着したので、今はゼストだけ邸で待っています。
グレインビル邸なら短時間なら護衛が離れても問題はありませんから、私は以前から気になっていたここの山を散策していたところです」
「左様でしたか」
あ、危なかった····。
このままただの散策なら僕が早めにお昼寝から目を覚まして邸の周りを散歩した体にできなくもないもの。
リューイさんグッジョブ!
「リューイさん、お手間をかけて申し訳ないのですが、邸まで転移で連れ帰っていただけませんか?
できれば私と出くわしたのを邸の周りを散策していた時と口裏も合わせて欲しいです。
お礼はバリーフェフライと酒精の高いブランデーでいかがでしょう」
「その話、乗りましょう」
ふふふ、リューイさんと義父様が食に関して同じ嗜好で良かった。
こうして無事に邸に戻った僕は、疑わしげなニーアの目を掻い潜り、完全犯罪に成功した。
間一髪、義父様とレイヤード義兄様が帰宅直前に戻れた事も大きいと思う。
後日。
あの日の深夜、久々に高熱を出した僕は数日ふせった。
これは熱が下がって数日したある日。
僕は久々にムササビに変身して義父様の頭から飛び降りる。
そんな僕をいつものように空中キャッチして、けれどいつもと違ってありし日のリューイさんのように脇に手を入れてぷらんぷらんする。
「私の可愛いアリー」
「なあに、父様?」
今日も僕の義父様はダンディで渋かっこいい。
「本番は4年後だよ」
「········はい」
····お顔は微笑んでいるのに紅い目は笑っていない。
間違いなくバレていた。
今度は涙は出なかった。
※※※※※※※※※
お知らせ
※※※※※※※※※
お気に入り登録やいつも読んでいただきありがとうございますm(_ _)m
次の章に移るまでの閑話という事で、デビュー譚シリーズ全3話これにて終了です。
同時進行中の下の作品もよろしければご覧下さい。
1話1600文字程度のお話なので、サラッと読める仕様です。
【稀代の悪女と呼ばれた天才魔法師は天才と魔法を淑女の微笑みでひた隠す~だって無才無能の方が何かとお得でしょ?】
0
あなたにおすすめの小説
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!
ミミリン
恋愛
小学校教師として長年勤めた独身の皐月(さつき)。
退職間近で突然異世界に転生してしまった。転生先では醜いどうしようもない貴族令嬢リリア・アルバになっていた!
私を陥れようとする兄から逃れ、
不器用な大人たちに助けられ、少しずつ現世とのギャップを埋め合わせる。
逃れた先で出会った訳ありの美青年は何かとからかってくるけど、気がついたら成長して私を支えてくれる大切な男性になっていた。こ、これは恋?
異世界で繰り広げられるそれぞれの奮闘ストーリー。
この世界で新たに自分の人生を切り開けるか!?
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
傷物転生令嬢マグダリーナと原初の魔法使いエステラの幻想譚-女神とスライムの光とともに- (旧タイトル:ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
※他サイトでも掲載しています
※ちょいちょい手直ししていってます
2026.12.14 タイトル変更 旧タイトル:ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜
櫛田こころ
ファンタジー
僕は、諏方賢斗(すわ けんと)十九歳。
パンの製造員を目指す専門学生……だったんだけど。
車に轢かれそうになった猫ちゃんを助けようとしたら、あっさり事故死。でも、その猫ちゃんが神様の御使と言うことで……復活は出来ないけど、僕を異世界に転生させることは可能だと提案されたので、もちろん承諾。
ただ、ひとつ神様にお願いされたのは……その世界の、回復アイテムを開発してほしいとのこと。パンやお菓子以外だと家庭レベルの調理技術しかない僕で、なんとか出来るのだろうか心配になったが……転生した世界で出会ったスライムのお陰で、それは実現出来ることに!!
相棒のスライムは、パン製造の出来るレアスライム!
けど、出来たパンはすべて回復などを実現出来るポーションだった!!
パン職人が夢だった青年の異世界のんびりスローライフが始まる!!
元社畜悪役令嬢、辺境のボロ城を全自動ボタニカル美容スパに大改造して引きこもる ~前世コスメで冷徹公爵を完治させたら溺愛されました~
季未
恋愛
「貴様のような悪逆非道な女は、極寒の辺境へ追放だ!」
建国記念の夜会で王太子から婚約破棄を突きつけられた公爵令嬢シャルロッテ。
しかし、彼女の中身は前世でブラック企業に殺された過労で過労死したマーケターだった!
(激務の王妃ルート回避!? しかも辺境は誰にも邪魔されないブルーオーシャン! 最高のフリーランス生活の始まりじゃない!)
理不尽な追放を究極のホワイト・スローライフへのパスポートだと歓喜した彼女は、あてがわれた辺境のボロ城を、前世の「DIY・スマートホーム知識」と「土・水魔法」を駆使して爆速で大改造!
隙間風の吹く部屋は、一瞬で「床暖房完備の全自動温水スパ」へ。
辺境に自生する雑草からは「極上ボタニカルコスメ」を開発し、自らも絶世の美女へと変貌していく。
さらに「お前には干渉しない」と白い結婚を突きつけてきたはずの、呪いで顔に火傷を負った氷の公爵に特製マッサージと美肌治療を施したところ……。
「お前が作ったこの空間と、お前自身が……俺のすべてだ」
冷徹だったはずの公爵様が、極上の癒やし空間と彼女の手技で完全に骨抜きにされ、異常なまでの過保護・溺愛モードに突入!?
現代マーケティングと美容チートで辺境を超高級スマート・リゾートへと再生させ、かつて自分を追放した王太子たちを大後悔させる!
爽快&極甘な、異世界リゾート経営×溺愛ファンタジー、堂々開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる