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393.【我は神である】
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「撥水加工の糸の素材はもちろん、ジャガンダ国の織物技術を取り入れた布地は独自開発した物ですもの。
水着販売に関して数年はコード伯爵の独占市場となるでしょうから、あの方であってもそうなるのは仕方ありませんわ」
ブルグル領のレースを使った衣服の流通でタッグを組んでから随分経つ。
2人共気安い仲になったんだろうね。
思い出して艶女がクスクス笑う。
「まだまだ土地が余っておりますから、ここに織物工場を建築する予定も考えてらっしゃるようでしてよ。
この土地は流通においては便利な地形ですもの。
もちろんこの周辺国の情勢が平和的な方面で上向いてきたからに他なりませんけれど」
「左様ですのね。
水着に関してでいえば、南方のアビニシア辺境領の方が販売ルートを考えても地理的には便利でしょうが……イグドゥラシャ国との関係があるから警戒なさっているのでしょう?」
僕と違ってコード伯爵は諸外国への輸出も行っているから、何かしらの情報があるとか?
「ええ。
もちろん今のところ流通に問題はありませんけれど、ね?」
うん、艶女は教えてくれるつもりはなさそうだ。
レイチェル様はギディアス王太子の婚約者となった姫様付の女官に礼儀作法を教えていたから、機密情報でも掴んでるのかな?
なんて思っていても、今はポーカーフェイスだよ。
「ともかく、ブルグル領としましてもネイルサロンの育成所だけでなく、こちらでネイル素材を安く仕入れられるようになったのは喜ばしい事でしてよ」
おや、話題を変えられた。
そうだね。
これまでのバリーフェの素材を仕入れるには、どうしてもイグドゥラシャ国が地理的な場所の関係でネックなんだ。
何年か前まであの国を挟んだ向こう側、南の諸国との貿易は西の諸国を迂回しないといけなかった経緯がある。
もちろん僕が懇意にしているチャガン商会の拠点があるオギラドン国もそうだね。
イグドゥラシャ国が直通の交易ルートを開放したからこそ、カンガルー属のヨンニョル商会長とも知り合えたと言えるのかな。
「お陰様でネイル素材に柄やカラーをつける練習もできるようになりましたのよ。
多少なら素材が無駄になっても仕方無しと思える材料費になりましたから。
施術者の技術が向上した事でお客様の幅も広がりましたし、何より国内流通によって価格競争が起き、他国の物までいくらか値が下がったのも嬉しい誤算ですわね。
それに女官の教育中に知った、東方諸国のツボやお灸といった文化をネイルアート中のハンドケアに取り入れましたの。
元々我が国にも侍女が主人に施す美容マッサージ術がございましたけれど、それと融合させたマッサージ術を私の専属侍女に開発させましたのよ」
ちらりと奥の部屋に目を通す。
艶女の侍女はそこで待機してるんだ。
一応サウナはまだ一般公開していないから、この領では機密扱いだものね。
僕のできる専属侍女のニーアは侍女兼秘書みたいな存在だからって事で、特別扱いされてるよ。
「確かにここに来てすぐにレイチェル様の専属侍女にしていただいたマッサージは、とっても気持ち良かったですわ」
「以前真っ先にコート剤を試供品としていただいておりましたでしょう?
ほら、私の卒業式で。
あの者達もお礼を返す事ができたと喜んでおりましたわ」
「私の専属侍女にもマッサージを教えていただけて、お返しされすぎたくらいです」
マッサージ中にあまりの気持ち良さに秒で寝ちゃったら、いつの間にかニーアが教わってたんだ。
お陰で最近は毎日温泉に浸かって、ニーアにどこかしらマッサージされたりお灸されたりして体調もかなり整ってきてる。
一応アドバイザーとして関わった手前、家族達も大きく反対せずに見送ってくれたけど、来て良かった。
「貴族向けの温泉施設で施術するマッサージ技術に、東方諸国のツボやお灸という新たな文化が東の諸国からもたらされ、文化が合わさり技術も向上しておりましてよ。
この領へ体験にくる貴族も増えるでしょうね。
着実にファムント領とブルグル領それぞれでの独自文化となりますわね」
そう言って、とっても艶やかに微笑む艶女。
彼女も自領の更なる発展の為にここに来たんだもの。
ぬかりが無くて何よりだ。
「学校の方はいかがです?
そろそろある程度の進路の振り分けができる頃ですよね?」
学校に関しては完全に僕が提案したから、領に戻ってからも気にはなってるんだ。
一応僕の方からも資金は寄付したけれど、教育して定着するには時間がかかる。
「ふふふ、お見通しですのね。
アリーの思っていたように様々なアクシデントに対応する大衆向けと、より高度な礼節が必要な貴族向け。
それぞれに対応できるだけの能力と性格、それから本人の意志を元に分かれましたわ。
あの性格振り分けテストも面白くてよ。
伝えた通り、ブルグル領でも活用させてもらう事にしましたの」
「初めての試みですけれど、お役に立てたようで何よりですわ」
今回は領民に加えて元流民、留学生とかなりの人数を相手に選別する事になったんだ。
でも教師はかなり少ない。
だからあちらの世界の医療でも使う性格診断テストをアレンジして、イエス・ノー性格振り分けテストを作って渡したんだ。
そもそも何を学べば良いかわからない人も多いから、それを元に適してそうな職種に振り分けた人もいる。
あと無いとは思ったけど【我は神である】なんてのを項目に入れてみたんだ。
もちろんイエスにした人は問答無用でお断りになるんだけど……。
本当にイエスにする人いるんだね。
水着販売に関して数年はコード伯爵の独占市場となるでしょうから、あの方であってもそうなるのは仕方ありませんわ」
ブルグル領のレースを使った衣服の流通でタッグを組んでから随分経つ。
2人共気安い仲になったんだろうね。
思い出して艶女がクスクス笑う。
「まだまだ土地が余っておりますから、ここに織物工場を建築する予定も考えてらっしゃるようでしてよ。
この土地は流通においては便利な地形ですもの。
もちろんこの周辺国の情勢が平和的な方面で上向いてきたからに他なりませんけれど」
「左様ですのね。
水着に関してでいえば、南方のアビニシア辺境領の方が販売ルートを考えても地理的には便利でしょうが……イグドゥラシャ国との関係があるから警戒なさっているのでしょう?」
僕と違ってコード伯爵は諸外国への輸出も行っているから、何かしらの情報があるとか?
「ええ。
もちろん今のところ流通に問題はありませんけれど、ね?」
うん、艶女は教えてくれるつもりはなさそうだ。
レイチェル様はギディアス王太子の婚約者となった姫様付の女官に礼儀作法を教えていたから、機密情報でも掴んでるのかな?
なんて思っていても、今はポーカーフェイスだよ。
「ともかく、ブルグル領としましてもネイルサロンの育成所だけでなく、こちらでネイル素材を安く仕入れられるようになったのは喜ばしい事でしてよ」
おや、話題を変えられた。
そうだね。
これまでのバリーフェの素材を仕入れるには、どうしてもイグドゥラシャ国が地理的な場所の関係でネックなんだ。
何年か前まであの国を挟んだ向こう側、南の諸国との貿易は西の諸国を迂回しないといけなかった経緯がある。
もちろん僕が懇意にしているチャガン商会の拠点があるオギラドン国もそうだね。
イグドゥラシャ国が直通の交易ルートを開放したからこそ、カンガルー属のヨンニョル商会長とも知り合えたと言えるのかな。
「お陰様でネイル素材に柄やカラーをつける練習もできるようになりましたのよ。
多少なら素材が無駄になっても仕方無しと思える材料費になりましたから。
施術者の技術が向上した事でお客様の幅も広がりましたし、何より国内流通によって価格競争が起き、他国の物までいくらか値が下がったのも嬉しい誤算ですわね。
それに女官の教育中に知った、東方諸国のツボやお灸といった文化をネイルアート中のハンドケアに取り入れましたの。
元々我が国にも侍女が主人に施す美容マッサージ術がございましたけれど、それと融合させたマッサージ術を私の専属侍女に開発させましたのよ」
ちらりと奥の部屋に目を通す。
艶女の侍女はそこで待機してるんだ。
一応サウナはまだ一般公開していないから、この領では機密扱いだものね。
僕のできる専属侍女のニーアは侍女兼秘書みたいな存在だからって事で、特別扱いされてるよ。
「確かにここに来てすぐにレイチェル様の専属侍女にしていただいたマッサージは、とっても気持ち良かったですわ」
「以前真っ先にコート剤を試供品としていただいておりましたでしょう?
ほら、私の卒業式で。
あの者達もお礼を返す事ができたと喜んでおりましたわ」
「私の専属侍女にもマッサージを教えていただけて、お返しされすぎたくらいです」
マッサージ中にあまりの気持ち良さに秒で寝ちゃったら、いつの間にかニーアが教わってたんだ。
お陰で最近は毎日温泉に浸かって、ニーアにどこかしらマッサージされたりお灸されたりして体調もかなり整ってきてる。
一応アドバイザーとして関わった手前、家族達も大きく反対せずに見送ってくれたけど、来て良かった。
「貴族向けの温泉施設で施術するマッサージ技術に、東方諸国のツボやお灸という新たな文化が東の諸国からもたらされ、文化が合わさり技術も向上しておりましてよ。
この領へ体験にくる貴族も増えるでしょうね。
着実にファムント領とブルグル領それぞれでの独自文化となりますわね」
そう言って、とっても艶やかに微笑む艶女。
彼女も自領の更なる発展の為にここに来たんだもの。
ぬかりが無くて何よりだ。
「学校の方はいかがです?
そろそろある程度の進路の振り分けができる頃ですよね?」
学校に関しては完全に僕が提案したから、領に戻ってからも気にはなってるんだ。
一応僕の方からも資金は寄付したけれど、教育して定着するには時間がかかる。
「ふふふ、お見通しですのね。
アリーの思っていたように様々なアクシデントに対応する大衆向けと、より高度な礼節が必要な貴族向け。
それぞれに対応できるだけの能力と性格、それから本人の意志を元に分かれましたわ。
あの性格振り分けテストも面白くてよ。
伝えた通り、ブルグル領でも活用させてもらう事にしましたの」
「初めての試みですけれど、お役に立てたようで何よりですわ」
今回は領民に加えて元流民、留学生とかなりの人数を相手に選別する事になったんだ。
でも教師はかなり少ない。
だからあちらの世界の医療でも使う性格診断テストをアレンジして、イエス・ノー性格振り分けテストを作って渡したんだ。
そもそも何を学べば良いかわからない人も多いから、それを元に適してそうな職種に振り分けた人もいる。
あと無いとは思ったけど【我は神である】なんてのを項目に入れてみたんだ。
もちろんイエスにした人は問答無用でお断りになるんだけど……。
本当にイエスにする人いるんだね。
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