転生DKは、オーガさんのお気に入り~姉の婚約者に嫁ぐことになったんだが、こんなに溺愛されるとは聞いてない!~

トモモト ヨシユキ

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3 冬の魔法演出会

3ー3 味見

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 3ー3 味見

 サフィラス王太子殿下は、しょげている俺を見てため息をついた。
 「だいたい、ちょこれいとってなんなんだ?聞いたこともないが」
 「それは!」
 俺は、がばっと顔を上げてぱぁっと微笑んだ。気のせいか、王太子殿下の顔がうっすら赤くなった。
 もしかして本気で怒ってる?
 だが、ここでひくわけにはいかないのだ!
 「私たちが市場で手に入れた南国の果実から作った甘くて苦い、とっても美味しい食べ物です!」
 「甘くて苦い?」
 訝しげな顔をする王太子殿下の前で俺は、カップの中身を飲み干して舌でぺろっと唇を舐めた。
 王太子殿下が再び、ごくりと喉を鳴らす。
 「どうしたら飲んでみていただけます?」
 俺が問うと王太子殿下がしぶしぶという感じで部屋の角に置かれた茶器のセットののったテーブルを指す。
 「あれでみんなの分も用意してくれたら飲んでもかまわない」
 そうなの?
 それから、俺とディナとラナン王子で生徒会の役員全員分のココアを入れてお茶の用意をした。
 甘い香りにみんな、ソファに集まってくる。
 生徒会の役員は、5人ほどいて内訳は、王太子殿下を含む3人が二年生で後の2人が一年生だった。
 今日は、その内の3人が生徒会室に顔を出していた。
 ちなみに俺は、ラナン王子の饗応役なので生徒会には縁がある。
 この王立高等学園は、男子生徒の方が圧倒的に多いからか、生徒会も女子はいない。
 前世なら男尊女卑とか言われそうだな、とか思いながら俺は、ココアが入ったカップを手に取り匂いを嗅いでいる王太子殿下たちを見つめていた。
 「これは、なかなかいい匂いがしますね」
 そういってくれたのは副会長である宰相の令息であり王太子殿下の右腕になるであろうと思われているダリウス・ロン・ナパードだった。
 黒ブチメガネのダリウスは、黒髪に青い目の真面目そうなイケメンだ。
 ダリウスの隣に座ってくんくん匂いを嗅いでいる小柄な一年生は、ロニー・サラ・クレイ。
 騎士団長の令息で伯爵家の嫡男だが、くるくるのストロベリーブロンドの緑の目をした美少年。
 ロニーは、俺と同じぐらいチビだけど根性は座っている。
 「あの、それじゃ、いただきます!」
 みんなが見ている中でロニーは、カップの中身をごくんと飲んだ。
 「あれっ?」
 ロニーは、カップを持ったまま固まってしまった。
 「どうしたんだ?ロニー」
 ダリウスに問われてロニーがぽっと頬を赤らめた。
 「これ、すごく美味しいです!なんか、驚いちゃいました!」
 「そうなのか?」
 頷くロニーを見ていたダリウスと王太子殿下もココアのカップに口をつけた。
 「うん?」
 王太子殿下が目を見開く。
 「確かに、これは美味しいかも」
 「私は、この甘さは、苦手かもしれないな。だけど、香りとちょっと感じる苦味は、癖になりそうだ」
 ダリウスがココアを飲み干す。
 「これを露店で売るならやらせてみてもいいのではないですか?サフィラス様」
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