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11 恋とか愛とか

11ー2 神々のいない世界

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 11ー2 神々のいない世界

 俺は、じっと画面を見つめているアイラを見て考えていた。
 ミミアスは、俺の隷属の魔法の解呪を望まなかった。
 理由は、俺と戦うのが嫌だから。
 俺との隷属の魔法を解かれることを拒否したのは、ミミアスだけではなかった。
 クルトゥやラキアスもまた、同じ意見だった。
 「私は、この者に囚われてこの世界『ダルダス』に詣りましたがこの世界は、とても興味深いことがおおうございます」
 ラキアスがアイラに告げた。
 「この失われた世界『ダルダス』においては、魔法は、公には使われてはいないのです」
 「魔法が?」
 アイラが驚きを隠せずにラキアスたちを見回した。
 「それでは、いったいどうやって民草は暮らしている?」
 「はい」
 ミミアスがすっとアイラに向かって身を乗り出した。
 「この世界では、魔法ではなく、科学と呼ばれるものが使われているのです」
 「科学?」
 アイラがポカンとする。
 「なんだ?それは」
 「早く言えば、物理で魔法を再現したもののようですわ」
 クルトゥが答えると、アイラが信じられないという表情をして弟妹たちのことを見回した。
 「そんな下等な力で人が暮らしていけるのか?」
 「アイラ姉上、この世界では、物理的な力は、決して下等なものではないようなのです」
 ラキアスが自分も信じられないというように話した。
 「もちろん、この世界にも魔法はありますが、それよりもずっと物理的な力の方が発達しているのです」
 「そうなのか?」
 アイラがきくと弟妹たちは頷く。
 「信じられないことですが」
 ミミアスが話した。
 「神というものすらここにはほとんどそんざいしておりません」
 「なんだと?神が存在しない?」
 アイラが1番驚いているところがそこなのがおれにとっては驚きだった。
 だが、ミミアスは、真剣な表情で続けた。
 「古き神は、いるようですが人々は、それに頼ってはおりません。この世界は、神が必要とされていない人の子の世界なのです」
 「なんとな」
 アイラは、ため息をついた。
 「そんな世界が存在するとはな」
 
 
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