異世界カフェの雇われ店長になりました~常連の騎士様や幼馴染みの聖者の熱愛に絆されそうです~

トモモト ヨシユキ

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1 異世界でスカウトされました!

1ー10 隣人

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 1ー10 隣人

 というか、あの人に僕、着替えを覗かれたんだよな?
 僕は、朝食を作りながらまた顔が熱くなる。
 しかも、あの、すけすけセクシー下着をはいてるとこを!
 僕は、食卓に2人分の朝食を用意してからさっきの覗き魔のお針子さんの部屋のドアをノックした。
 「何?」
 ドアが開いてさっきの人が顔を出した。
 どうやら着替えの途中だったらしくて半裸だった。
 小柄に見えたけどすごくいい体をしてて僕は、ちょっと焦ってしまう。
 頬が熱くなるのを堪えながらうつ向いた。
 「あの、朝食、よかったら一緒にどう?」
 赤毛は、無言でドアを閉めた。
 あれ?
 拒否された?
 僕は、ちょっと傷ついていた。
 でも、食事が冷めるのが嫌なのでテーブルにつく。
 今日の朝食は、フレンチトーストとミルクティー。それにシーザードレッシングのかかったサラダとかりかりベーコンだ。
 「いただきます」
 僕が食事を始めようとしたとき、ドアが開いて赤毛が現れた。
 彼は、服をちゃんと整えて出てくると僕の前の席についた。
 そして。
 無言で食べ始めた。
 もぐもぐと食べているが、別においしそうでもないし、かといって不味そうでもない。
 どうにも何を考えているのかがわからない。
 僕がぼんやりと彼を見つめていると彼は、フォークを僕の皿へと伸ばして僕のベーコンを一切れ奪い取っていく。
 「ふぇっ?」
 「食べないのなら、俺がもらう」
 僕は、ぶんぶんと頭を振ると慌てて食事を開始した。
 食べ終わっておかわりの紅茶を飲みながら僕たちは、しばらく話をした。
 といっても主に僕が話しかけていただけだけど。
 赤毛は、キュリア・サティラスという名前で、僕と同じようにオーナーにスカウトされてこの店に来た仕立て屋らしい。
 なんでも前任のカフェの店長のアリオさんは、下級貴族だったそうだけどキュリアは、けっこういい家柄の出のようだ。
 彼らは、王立の貴族の子女の学園でアレクセイ王太子殿下と同期だったのだとか。
 変人は、変人を引き寄せる?
 学園を卒業すると同時にアレクセイ王太子殿下がこの店を始めて、そこに仕立て屋としてスカウトされて、以来、ずっとここに住んでいるんだって。
 「アリオさん、も?」
 僕がおそるおそる聞くとキュリアは、こくりと頷いた。
 「アリオは、学園にいた頃からずっとオーナーの犬だった」
 マジで?
 学校のクラスメートを犬扱いって!
 ひいてる僕にかまわずキュリアは、続けた。
 「あいつは、ほんとにいい犬っぷりだった。なんで今さら逃げたのか、わからない」
 そうなの?
 いい犬っぷりって!
 僕は、ひきつった笑みを浮かべていた。
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