死に戻り悪役令息は、魔法騎士になって無双する~男女逆転世界に転生した俺は、なぜか、王女殿下たちから溺愛されてます~

トモモト ヨシユキ

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9 バサーラ王国からの使者

9ー1 婚約パーティー

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 9ー1 婚約パーティー

 秋がくる頃、俺とバルトレット王女殿下とアウラ王女殿下との正式な婚約が発表された。
 俺は、本心では気が進まなかったが、王国側が譲歩して俺が王家に入内するのは、エルガーナ辺境伯領の次の嫡女が決まってからでもよいということになったので話を受けることにした。
 王家に入内するまでは、俺は、エルガーナ辺境伯を相続してもいいわけだ。
 できれば次代の辺境伯は、俺の子供がいいんだが、この際、二人の兄上の血を引く子供でもいい。
 そして。
 俺は、久しぶりに王城へと来ていた。
 婚約祝いのパーティーが開かれることになったからだ。
 だが、俺は、複雑な気持ちだった。
 前の生のとき、俺が断罪されたのもパーティーのときのことだった。
 なぜか、今生では、バルトレット王女殿下は、俺のことを執着といってもいいぐらい溺愛している。
 それに、前回のときは、外国に留学していたはずのアウラ王女殿下も俺と婚約することになってしまった。
 まあ、俺が断罪された原因であった聖者はすでにいないし、その背後にいたグーズリー神官長も失脚している。
 残された宰相の動きがよくわからないのが不安だが、二人の王女殿下からの情報だと宰相であるクルシーア卿は、俺にあまり悪意を持ってないらしい。
 ってか、信じられるか?
 前回のときに俺を陥れ、さらには、死ぬまで凌辱を繰り返し、苛んだ女だぞ?
 何かたくらんでいるのに決まっている。
 だから、俺は、ほんとに王城に来たくはなかったんだが、女王陛下がどうしても会いたいとおっしゃっているとかで来ないわけにいかなくてな。
 しかも、母上や父様、俺の兄上まで招待されていた。
 俺は、できるだけの準備を整えてパーティーに向かうことにした。
 まず、ローナに製作してもらった人工魔道回路を家族全員に配った。
 その上に、俺用に魔改造した人工魔道回路も用意していた。
 もちろんこれは、ただの人工魔法回路ではない。
 俺の魔力を増幅してくれる力を持つ魔道具になっている。
 まあ、最大の俺の武器はローエルタールなわけだがな。
 ロタにも正装させて一緒にパーティーに参加してもらうことにした。
 まあ、もし、来るなといってもロタは、ついてくるだろうけどな。
 
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