68 / 90
7 冒険者と男娼
7ー8 どこにも行けない。
しおりを挟む
7ー8 どこにも行けない。
「へっ?」
俺は、クルーゼの突然の告白に驚きを隠せなかった。
てか、クルーゼは、セシーという婚約者がいるじゃないか!
俺がそう言うとクルーゼは、視線をそらした。
「セシーとは、もう別れた。というか俺が捨てられたんだ」
クルーゼは、ぐすっと鼻をすすると俺の方へと近づき跪いた。
「俺は・・お前を愛していることを受け入れられなかった。だから、あんな酷いことをしてしまった。でも・・お前を抱いて始めてわかった」
クルーゼは、俺の手を額にあてた。
「頼む。俺を捨てないでくれ、ルシウス。俺のもとに戻ってきて。お願いだ」
「それは、無理、だ」
俺が答えるとクルーゼは、信じられないという表情で俺を見た。でも、俺の返事は変わらない。
「俺は、今は、ここのオーナーであるアンリの奴隷であり、この娼館の男娼でしかない」
もう、俺は、どこにもいけない。
ここに。
ここしか居場所はない。
「そんなこと」
クルーゼが俺の手を握り絞めた。
「俺がなんとかする。そうだ!お前を俺が買えばいい!」
「そんな簡単なことじゃ、ないんだ」
俺は、クルーゼから視線をそらした。クルーゼは、呆然として俺を見つめていた。
「でも!」
「やめるんだ、クルーゼ」
扉の方を振り向いたクルーゼがぐぅっと呻いた。そこには、王太子殿下が立っていた。
「アンリから急ぎの知らせがきてね。慌ててきたんだが」
王太子殿下は、クルーゼを冷ややかに見下ろした。
「まさか、お前がこんな問題を起こすなんてな、クルーゼ」
「これは・・」
「いいわけは、父上の前でしろ」
そう言うと王太子殿下は、一緒に来ていた近衛たちに命じてクルーゼを連れていかせた。
「すまなかったな、ルシウス」
王太子殿下が俺の方へと近づくとそっと俺の頬に触れた。
「クルーゼに無体を働かれたそうだが、どこも怪我はないか?見せてくれないか?ルシウス」
王太子殿下は、聖属性で 治癒魔法は得意だ。だからか、王太子殿下は、シーツにくるまっている俺の体を暴いて見ようとした。俺は、仕方なくシーツを手放す。
王太子殿下は、俺の体をくまなく見ていく。ねっとりとした視線が熱く感じられて。まるで視線で犯されているような気がして俺は、顔が熱くなった。
「もう、いい。大丈夫、だから」
「まだ、ここ、確認してない」
王太子殿下は、そう言うと俺の足を開かせた。俺は、慌てて両手で股間を隠そうとした。けど、王太子殿下は、その俺の手を掴むと脇にどけた。
「隠さないで」
「でもっ!」
王太子殿下は、俺の奥のすぼまりを覗き込むとふぅっと吐息を漏らした。
「へっ?」
俺は、クルーゼの突然の告白に驚きを隠せなかった。
てか、クルーゼは、セシーという婚約者がいるじゃないか!
俺がそう言うとクルーゼは、視線をそらした。
「セシーとは、もう別れた。というか俺が捨てられたんだ」
クルーゼは、ぐすっと鼻をすすると俺の方へと近づき跪いた。
「俺は・・お前を愛していることを受け入れられなかった。だから、あんな酷いことをしてしまった。でも・・お前を抱いて始めてわかった」
クルーゼは、俺の手を額にあてた。
「頼む。俺を捨てないでくれ、ルシウス。俺のもとに戻ってきて。お願いだ」
「それは、無理、だ」
俺が答えるとクルーゼは、信じられないという表情で俺を見た。でも、俺の返事は変わらない。
「俺は、今は、ここのオーナーであるアンリの奴隷であり、この娼館の男娼でしかない」
もう、俺は、どこにもいけない。
ここに。
ここしか居場所はない。
「そんなこと」
クルーゼが俺の手を握り絞めた。
「俺がなんとかする。そうだ!お前を俺が買えばいい!」
「そんな簡単なことじゃ、ないんだ」
俺は、クルーゼから視線をそらした。クルーゼは、呆然として俺を見つめていた。
「でも!」
「やめるんだ、クルーゼ」
扉の方を振り向いたクルーゼがぐぅっと呻いた。そこには、王太子殿下が立っていた。
「アンリから急ぎの知らせがきてね。慌ててきたんだが」
王太子殿下は、クルーゼを冷ややかに見下ろした。
「まさか、お前がこんな問題を起こすなんてな、クルーゼ」
「これは・・」
「いいわけは、父上の前でしろ」
そう言うと王太子殿下は、一緒に来ていた近衛たちに命じてクルーゼを連れていかせた。
「すまなかったな、ルシウス」
王太子殿下が俺の方へと近づくとそっと俺の頬に触れた。
「クルーゼに無体を働かれたそうだが、どこも怪我はないか?見せてくれないか?ルシウス」
王太子殿下は、聖属性で 治癒魔法は得意だ。だからか、王太子殿下は、シーツにくるまっている俺の体を暴いて見ようとした。俺は、仕方なくシーツを手放す。
王太子殿下は、俺の体をくまなく見ていく。ねっとりとした視線が熱く感じられて。まるで視線で犯されているような気がして俺は、顔が熱くなった。
「もう、いい。大丈夫、だから」
「まだ、ここ、確認してない」
王太子殿下は、そう言うと俺の足を開かせた。俺は、慌てて両手で股間を隠そうとした。けど、王太子殿下は、その俺の手を掴むと脇にどけた。
「隠さないで」
「でもっ!」
王太子殿下は、俺の奥のすぼまりを覗き込むとふぅっと吐息を漏らした。
373
あなたにおすすめの小説
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
【BL】捨てられたSubが甘やかされる話
橘スミレ
BL
渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。
もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。
オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。
ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。
特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。
でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。
理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。
そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!
アルファポリス限定で連載中
二日に一度を目安に更新しております
「これからも応援してます」と言おう思ったら誘拐された
あまさき
BL
国民的アイドル×リアコファン社会人
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
学生時代からずっと大好きな国民的アイドルのシャロンくん。デビューから一度たりともファンと直接交流してこなかった彼が、初めて握手会を開くことになったらしい。一名様限定の激レアチケットを手に入れてしまった僕は、感動の対面に胸を躍らせていると…
「あぁ、ずっと会いたかった俺の天使」
気付けば、僕の世界は180°変わってしまっていた。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
初めましてです。お手柔らかにお願いします。
人気俳優に拾われてペットにされた件
米山のら
BL
地味で平凡な社畜、オレ――三池豆太郎。
そんなオレを拾ったのは、超絶人気俳優・白瀬洸だった。
「ミケ」って呼ばれて、なぜか猫扱いされて、執着されて。
「ミケにはそろそろ“躾”が必要かな」――洸の優しい笑顔の裏には、底なしの狂気が潜んでいた。
これは、オレが洸の変態的な愛情と執着に、容赦なく絡め取られて、逃げ道を失っていく話。
異世界転移して美形になったら危険な男とハジメテしちゃいました
ノルジャン
BL
俺はおっさん神に異世界に転移させてもらった。異世界で「イケメンでモテて勝ち組の人生」が送りたい!という願いを叶えてもらったはずなのだけれど……。これってちゃんと叶えて貰えてるのか?美形になったけど男にしかモテないし、勝ち組人生って結局どんなん?めちゃくちゃ危険な香りのする男にバーでナンパされて、ついていっちゃってころっと惚れちゃう俺の話。危険な男×美形(元平凡)※ムーンライトノベルズにも掲載
美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜
飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。
でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。
しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。
秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。
美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。
秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる