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     俺が家に行って、呼び鈴を押すと、すぐに、春名が現れた。
   「レイちゃん」
   俺は、玄関の扉が開くとすぐに、春名に抱きついた。春名の胸の音が聞こえて、俺は、落ち着いていった。春名は、俺を抱いたまま、きいた。
   「レイちゃん、どうしたんや?」
   「春名さん」
   俺は、春名の胸に顔を埋めて言った。
   「俺を抱いてください」
   「レイちゃん」
   春名が、俺にキスしてきた。激しい、全てを奪い尽くそうとするような口づけだった。俺は、春名のキスに応じた。二人で、お互いを貪りあって、やがて、唇を離すと、俺たちは、お互いを熱い眼差しで見つめあい、呼吸を荒げた。
   「そがいなこと言われたら、俺、自分を止められんようになってまうで。レイちゃんを壊しとうないんや。俺は、レイちゃんをもっと、大事にしたいんや」
   「壊して。俺を、めちゃめちゃにして」
   俺は、自分から、春名の唇にキスして言った。
   「春名さんのための俺に、俺を作り変えて」
   「レイちゃん」
  春名は、俺をじっと、見つめていたが、俺をぐっと抱き寄せると言った。
  「もう、知らへんで、どうなっても」
   俺は、春名の言葉に、頷いた。
  「春名さんの好きなようにして」
    俺の言葉をきくと、春名は、堪えきれないという様に、俺を乱暴に抱き上げると、寝室へ向かって歩き出した。
   俺たちは、何も、言わなかった。
  もう、俺たちに、言葉は、必要なかった。
   聞こえるのは、二人の乱れた呼吸音だけだった。
   春名は、俺をベットへ横たわらせると、荒々しく俺の服を脱がせていった。全て脱がされて、横たえられた俺を春名は、まじまじと眺めて言った。
  「きれいや、レイちゃんは、ほんまに、きれいや」
   春名は、俺の両足を掴んで俺の体を折り曲げた。そして、さらけ出された俺の後孔を見つめて、言った。
      「ここも、うっすらとピンクに色づいて、ひくひくしとる。ほんまに、レイちゃんは、体の隅々まで、別嬪さんや」
   「そんな、とこ、見たら、やだっ!」
   春名は、俺のことを無視して、俺のそこに吸い付いてきた。
   「だめぇっ、そんな、汚い・・」
   「汚いことなんか、あらへん」
   春名が、舌先でそこを舐め上げながら、言った。
  「レイちゃんの体に、汚いとこなんかあらへん」
   「あぁっ!」
    俺は、春名に中まで舌を入れられて、ぞくぞくとして、体を震わせた。春名は、ぴちゃぴちゃと淫音を立てながら、俺の体を貪った。
   「おいしいわ、レイちゃんのここ」
   「んぅっ・・春名さ、ん・・」
   春名は、俺のそこに舌で唾液を送り込むと、指で中を弄った。くちゅくちゅという音がして、俺は、奥が疼くのを感じた。
      「春名さん、きて」
    「レイちゃん」
   春名は、俺の後孔に猛り立った自分自身をあてがうと、一気に俺の体を貫いた。
   「あぅっ!・・くっ・・」
    「レイちゃんの中、熱いわぁ、燃えとるみたいや、炎みたいに俺に絡み付いてきとる」
   「あぁっ・・春名さ・・」
    「五月、いうてや、レイちゃん」
   春名に言われて、俺は、春名の名を呼んだ。
   「五月、さん・・」
    俺は、春名に奥深くまで突かれて、言った。
  「俺を、離さないで」
   「あたりまえや」
   春名は、言って、腰を動かして、俺を突き始めた。
   「あんたが、なんぼ、嫌や言うても、もう、離さへんで、レイちゃん、地獄の底まで、一緒やでぇ」
   「んぅっ!・・あっ・・はぁっ、んっ・・」
   俺は、意識を飛ばして、喘いでいた。ただ、春名の熱だけを感じていた。快感のあまりに、俺は、体を捩って、腰を揺らして叫んだ。
   「あっ、あぁっ・・さつ、き・・いいっ!すごく、気持ちいっ・・も、だ、めぇっ!死んじゃう!」
   「レイちゃん」
   春名が、俺を呼んだのが、微かに、きこえた。
   「いくで!」
   「あぁっ!」
    俺たちは、同時に達した。

  俺たちは、満ち足りた気分で、目覚めた。
   春名が、すぐ横に眠っていた。彼は、俺を抱き締めていた。俺は、彼の胸に耳を押し当ててその音を聞いていた。
   幸せすぎて、涙が零れた。
   「何で、泣いとるんや?レイちゃん」
   いつの間にか、目覚めていた春名が、俺を見つめてきいた。
   俺は、頭を振った。
  俺にも、その涙の理由は、わからなかった。
   でも。
   俺は、春名の胸に頬をくっつけて、微笑んだ。
  「愛しとるで、レイちゃん」
   春名が囁いた。
   俺は、小さな声で呟いた。
  「俺も」
   「ええっ?」
    春名が、大きな声できいた。
   「今、なんて言うたんや?レイちゃん、も、一回、言うてや」
   「俺も」
   俺は、頬を染めて言った。
   「愛してる」
    世界に一人だけの、俺の恋人。
  俺だけの、恋人。
  俺の好きになった人。
  少し、変わってるけど、というか、変態だけど、それでも、愛している。
   俺は、ぎゅっと春名のことを抱き締めた。
   「レイちゃん」
    春名が感極まったというように言って、俺を抱いて、キスした。
  「もう、ホンマに、離さへんでぇ」
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