悪役令息物語~呪われた悪役令息は、追放先でスパダリたちに愛欲を注がれる~

トモモト ヨシユキ

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5 竜人族の里

5ー2 薬屋ですか?

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 5ー2 薬屋ですか?

 「嫌だ」
 僕は、キーンの言葉にきっぱりと返した。
 キーンがじとっとした目で僕を見つめてきいた。
 「じゃあ、これからどうやって暮らしていくおつもりですか?ラムダ様」
 「僕は、ここで薬屋を開こうと思っているんだよ、キーン」
 僕は、この数日、考えていたことをキーンに話した。
 「僕の魔法で薬を作って売ればきっと生活していくぐらいは容易いことだ」
 「薬屋、ですか?」
 キーンが胡散臭そうに僕を見た。
 「この人里離れた魔物の森の中で薬屋を開く、と?」
 「そうだ」
 僕は、にっこりと微笑んだ。
 「いい考えだろう?キーン」
 「・・・その、ラムダ様?」
 キーンがもじもじしているので僕は、何か言いたいことがあるのだろうと思っているんだろうと耳を傾けた。
 すると、キーンは、涙ながらに僕に訊ねてきた。
 「ラムダ様は、やっぱりバカだったんですね?」
 はい?
 僕は、口に含んでいたお茶を吹き出してしまった。
 「な、なんで僕が、バカなんだ?」
 「だって、そうじゃないですか!」
 キーンがえぐえぐと泣きながら僕に訴えかけた。
 「こんな魔物の住みかにほいほいと近寄ってくる人間なんて僕らか、冒険者ぐらいしかいませんよ?いったい何を相手に商売されるおつもりなんですか?」
 「いや、だから」
 僕は、キーンの訴えに驚きつつも答えた。
 「えっと・・冒険者、かな?」
 「何が『冒険者かな?』ですか!」
 キーンがかっと目を見開いてシャウトした。
 「こんなところにわざわざくるような冒険者なんてめったにいませんよ?それに商品はどうされるおつもりですか?商品は?物もないのに何が薬屋ですか!」
 「と、当分の間は、僕の治癒魔法で客の病や怪我を治す。その間に裏の畑で薬草を育てればいいだけじゃないか!」
 僕が言い返すとキーンがはぁっとため息を漏らしたので、僕は、恐る恐るキーンに訊ねた。
 「なんだ?これ以上何か言いたいことがあるのか?キーン」
 「畑ですか?どこにそんなものがあるんですか?裏にあるのは魔の森の木々だけですよ?第一、魔法を使ったりしたらラムダ様は例のエロエロモードになっちゃうじゃないですか。どうするんです?こんなところで発情したりしたら。いったい誰に慰めてもらうつもりなんです?」
 
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