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6 新しい町
6ー2 聖域
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6ー2 聖域
暗闇の中をリュートが灯した魔法の光が明るく照らすと奥の方に小さな祠のようなものがあるのがわかった。
その祠の前には、丸太を組み合わせて作られた門のようなものが建てられていた。
もしかしてあれは、鳥居?
だとしたら、ここは、神社みたいな神々を奉っている場所なのかも。
俺は、奥へと踏み込もうとするロングィユとリュートを止める。
「ここは、もしかしたら神聖な場所かもしれないから気をつけて近づいた方がいいと思います」
「神聖な場所?」
リュートに聞かれて俺は、小首を傾げる。
「神殿、みたいな場所、というか。その、異教の神の家というか、そういう場所じゃないか、と」
俺は、鳥居もどきの方へと近づいていくとそっと手を伸ばしてみる。
指先にばちっと静電気のような感覚があって俺は、慌てて手をひいた。
「どうした?アンリ」
「なんらかの障壁があるみたいです」
俺は、鳥居の奥へと目を凝らす。
奥には、小さな小屋が1つあるだけのようだ。
「ロングィユさん、町の生き残りの人は、ここにいるんですか?」
俺が問うとロングィユが頷く。
「この奥へと人影が入っていくのを確かに見ました!」
うん。
俺は、頷くと鳥居もどきに近づき声を張り上げる。
「俺は、グレイスフィールド伯爵代理のアンリといいます!もしかしてここにクルシキの町の方が避難しておられますか?」
岩穴の中に俺の声が反響するが、誰も応えるものはいなかった。
もしかしてロングィユの見間違いだったのかも。
そう、俺が思いかけた時、小屋の背後から数人の人影が現れた。
それは、薄汚れているが確かに人のようだった。
人影は、最初、5、6人だったが、どんどんと増えていき、最終的には数十人にまで増えていった。
ええっ?
俺は、驚きを隠せなかった。
だって、ここは、そんなたくさんの人が入れるような場所には、思えないし!
気がつくと鳥居もどきの向こうには、泥まみれになった老若男女が溢れていた。
どういうこと?
俺が振り向くとリュートとロングィユが身構えていた。
もしかしたら魔物の類いだとか?
俺は、鳥居もどきの前まで近づくとそこに手を伸ばした。
ぱりっと電気が走る。
痛みに顔を歪めながらも俺は、その障壁をなんとか通り抜けられないかと手を伸ばした。
「アンリ!」
リュートが俺の体に触れた時、不意に目の前にいるものが見えた。
それは、うっすらと発光している白いイタチのようなもののようだった。
それがこの場所を守る障壁を張り巡らせているのだ。
俺は、手をひくとその何かに呼び掛けた。
「俺たちは、味方だ!敵じゃない!みんなを助けに来た!」
鳥居もどきの方からぶわっと突風が吹き、低い地鳴りのような大きな音が聞こえてきて俺は、耳を塞ぐ。
リュートは、俺を守るように自分の胸元に俺を抱え込んだ。
暗闇の中をリュートが灯した魔法の光が明るく照らすと奥の方に小さな祠のようなものがあるのがわかった。
その祠の前には、丸太を組み合わせて作られた門のようなものが建てられていた。
もしかしてあれは、鳥居?
だとしたら、ここは、神社みたいな神々を奉っている場所なのかも。
俺は、奥へと踏み込もうとするロングィユとリュートを止める。
「ここは、もしかしたら神聖な場所かもしれないから気をつけて近づいた方がいいと思います」
「神聖な場所?」
リュートに聞かれて俺は、小首を傾げる。
「神殿、みたいな場所、というか。その、異教の神の家というか、そういう場所じゃないか、と」
俺は、鳥居もどきの方へと近づいていくとそっと手を伸ばしてみる。
指先にばちっと静電気のような感覚があって俺は、慌てて手をひいた。
「どうした?アンリ」
「なんらかの障壁があるみたいです」
俺は、鳥居の奥へと目を凝らす。
奥には、小さな小屋が1つあるだけのようだ。
「ロングィユさん、町の生き残りの人は、ここにいるんですか?」
俺が問うとロングィユが頷く。
「この奥へと人影が入っていくのを確かに見ました!」
うん。
俺は、頷くと鳥居もどきに近づき声を張り上げる。
「俺は、グレイスフィールド伯爵代理のアンリといいます!もしかしてここにクルシキの町の方が避難しておられますか?」
岩穴の中に俺の声が反響するが、誰も応えるものはいなかった。
もしかしてロングィユの見間違いだったのかも。
そう、俺が思いかけた時、小屋の背後から数人の人影が現れた。
それは、薄汚れているが確かに人のようだった。
人影は、最初、5、6人だったが、どんどんと増えていき、最終的には数十人にまで増えていった。
ええっ?
俺は、驚きを隠せなかった。
だって、ここは、そんなたくさんの人が入れるような場所には、思えないし!
気がつくと鳥居もどきの向こうには、泥まみれになった老若男女が溢れていた。
どういうこと?
俺が振り向くとリュートとロングィユが身構えていた。
もしかしたら魔物の類いだとか?
俺は、鳥居もどきの前まで近づくとそこに手を伸ばした。
ぱりっと電気が走る。
痛みに顔を歪めながらも俺は、その障壁をなんとか通り抜けられないかと手を伸ばした。
「アンリ!」
リュートが俺の体に触れた時、不意に目の前にいるものが見えた。
それは、うっすらと発光している白いイタチのようなもののようだった。
それがこの場所を守る障壁を張り巡らせているのだ。
俺は、手をひくとその何かに呼び掛けた。
「俺たちは、味方だ!敵じゃない!みんなを助けに来た!」
鳥居もどきの方からぶわっと突風が吹き、低い地鳴りのような大きな音が聞こえてきて俺は、耳を塞ぐ。
リュートは、俺を守るように自分の胸元に俺を抱え込んだ。
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