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10 故郷
10ー2 病弱ですか?
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10ー2 病弱ですか?
「こめ?」
ライゾさんがキョトンとするので俺は、言い直す。
「ほら、イキナムチ様にお供えしていた酒のもとになった作物ですよ」
「ああ」
ライゾさんがにっこりと笑った。
「マナのことですね」
ライゾさんは、頷くが、少し不安げに辺りを見回している。
「しかし、魔物が出ませんか?」
「魔物なら、あそこに」
俺は、離れた場所で草を食んでいる一団を指差す。ライゾさんは、目をこらしていたが、頭を振る。
「魔物がいるようなところじゃ、とてもとても、農作業なんかできませんよ」
「大丈夫。あれは、おとなしい魔物ですし、ここでの農作業に必要なんで」
俺は、農作業での魔物の使い方を話した。
ライゾさんは、半信半疑だった。
「ほんとに、そんなことができるんですか?」
俺は、頷く。
「かつてこの地に来た始祖アララギの故郷の農法だよ」
「はぁ、魔物を使って田畑を耕すんですか」
ライゾさんは、しきりに関心していた。
「そんなことができるもんなんですね」
俺は、ライゾさんと話して、マナの他にも育てられそうな農作物があれば育ててもらうことにする。
また、この辺りにいる魔物(改)は、きっとみんなの生活に役立つものの筈なので殺したりせずに育てるように、とお願いする。
それから俺たちは、一緒にクルシキの町へと戻った。
門のところでオリベ君たちに声をかけられる。
「ご領主様!」
入り口のところの噴水広場では、オリベ君たちが家具を作っている。
このクルシキの町の住人は、器用でいろいろなことができる人たちだ。
もともと生業としていた木工細工は、もちろん、田畑での農作業もこなすし、また、マリさんに聞いたことによると布などの織物も作れるらしい。
オリベ君にきいたことによると家具の製作は、順調らしい。
その空いた時間でマリさんたちに頼まれて織り器なども作っているようだ。
俺は、オリベ君と相談してさらに木材を『創造』することにした。
ついでに、山に植樹するための木々の苗を『創造』する。
が、俺は、木材にも疎いのだ。
俺は、ライゾさんと相談してライゾさんの記憶する木々の苗を造り出した。
これらの苗を山に植樹し育ててもらうことによって土砂崩れが起こるのを防ぐのだ。
俺とリュートが屋敷に戻ってみるとリトが待っていた。
どうやらオリベ君の仲間の大工さんたちが屋敷の家具を作ってくれたようだ。
陽当たりのよいリビングに置かれたソファは、武骨なものだったがなんだか温もりを感じさせる家具だった。
テーブルも、椅子も、俺は、気に入っていた。
リトに促されて部屋にいってみるとそこには大きなベッドが置かれていた。
「病弱なご領主様のために、ということでしたよ」
リトが無表情に告げるが、その目がすべてを物語っていて俺は、顔がかぁっと熱くなった。
「こめ?」
ライゾさんがキョトンとするので俺は、言い直す。
「ほら、イキナムチ様にお供えしていた酒のもとになった作物ですよ」
「ああ」
ライゾさんがにっこりと笑った。
「マナのことですね」
ライゾさんは、頷くが、少し不安げに辺りを見回している。
「しかし、魔物が出ませんか?」
「魔物なら、あそこに」
俺は、離れた場所で草を食んでいる一団を指差す。ライゾさんは、目をこらしていたが、頭を振る。
「魔物がいるようなところじゃ、とてもとても、農作業なんかできませんよ」
「大丈夫。あれは、おとなしい魔物ですし、ここでの農作業に必要なんで」
俺は、農作業での魔物の使い方を話した。
ライゾさんは、半信半疑だった。
「ほんとに、そんなことができるんですか?」
俺は、頷く。
「かつてこの地に来た始祖アララギの故郷の農法だよ」
「はぁ、魔物を使って田畑を耕すんですか」
ライゾさんは、しきりに関心していた。
「そんなことができるもんなんですね」
俺は、ライゾさんと話して、マナの他にも育てられそうな農作物があれば育ててもらうことにする。
また、この辺りにいる魔物(改)は、きっとみんなの生活に役立つものの筈なので殺したりせずに育てるように、とお願いする。
それから俺たちは、一緒にクルシキの町へと戻った。
門のところでオリベ君たちに声をかけられる。
「ご領主様!」
入り口のところの噴水広場では、オリベ君たちが家具を作っている。
このクルシキの町の住人は、器用でいろいろなことができる人たちだ。
もともと生業としていた木工細工は、もちろん、田畑での農作業もこなすし、また、マリさんに聞いたことによると布などの織物も作れるらしい。
オリベ君にきいたことによると家具の製作は、順調らしい。
その空いた時間でマリさんたちに頼まれて織り器なども作っているようだ。
俺は、オリベ君と相談してさらに木材を『創造』することにした。
ついでに、山に植樹するための木々の苗を『創造』する。
が、俺は、木材にも疎いのだ。
俺は、ライゾさんと相談してライゾさんの記憶する木々の苗を造り出した。
これらの苗を山に植樹し育ててもらうことによって土砂崩れが起こるのを防ぐのだ。
俺とリュートが屋敷に戻ってみるとリトが待っていた。
どうやらオリベ君の仲間の大工さんたちが屋敷の家具を作ってくれたようだ。
陽当たりのよいリビングに置かれたソファは、武骨なものだったがなんだか温もりを感じさせる家具だった。
テーブルも、椅子も、俺は、気に入っていた。
リトに促されて部屋にいってみるとそこには大きなベッドが置かれていた。
「病弱なご領主様のために、ということでしたよ」
リトが無表情に告げるが、その目がすべてを物語っていて俺は、顔がかぁっと熱くなった。
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