侯爵様、主人公はあちらです!~BLマンガの継母に転生したんだが、主人公と攻略対象者が溺愛してくる~

トモモト ヨシユキ

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11継母冥利につきますな!

11ー8 救出

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 11ー8 救出

 「アンリ!」
 「ロゼス君?」
 俺は、突然、現れたロゼス君に驚いて目を見開いた。
 なぜ、ここにロゼス君が?
 「誰だ?ここをどこだと思ている!」
 ギードがロゼス君の前に立ち塞がるが、ロゼス君は、臆することはなかった。
 「僕は、次期グレイスフィールド伯爵、ロゼス・マチュアル。グレイスフィールド、だ。僕の大切な人を返してもらおうか!」
 「何を!」
 ギードが拳を振り上げる。
 「アンリは、誰にも渡さん!」
 ギードがロゼス君に殴りかかる。
 俺は、叫んでいた。
 「ロゼス!」
 だが、ギードの拳は、ロゼス君に届かない。
 空中でギードの拳は止まっていた。
 黒い靄のようなものがギードの腕に絡み付いて動きを止めている。
 「な、なんだ?」
 「悪あがきは、やめることだな」
 ロゼス君の背後からリュートが現れる。
 「お前の父であるロートルワーズ子爵は、騎士団の手で捕らえられた。重罪は、免れまい」
 リュートを見てギードは、ちっと舌打ちする。
 適わないと見てとったのか、ギードは、リュートたちに背を向けると俺に向かってきた。
 手には隠し持っていたらしいナイフが光っている。
 「私のものにならないなら、いっそ、お前を殺してやる!」
 俺は。
 自分を庇うように両手を前に出した。
 次の瞬間。
 ギードが悲鳴を上げる。
 ギードが持っていたナイフが赤く炎をあげて燃え、どろどろに溶け落ちる。
 手を炎に焼かれてギードが痛みにその場に倒れ込みのたうち回る。
 「ぐぁっ!あぁっ!」
 俺は、ほぁっと熱い吐息を漏らした。
 なんだか。
 体が熱い。
 でも、これぐらいのことで?
 最近は、少し、魔力耐性ができてきてたのに。
 俺は、潤んだ眼差しでリュートを見上げた。
 助けて欲しい。
 熱い魔力を俺に注ぎ込んで。
 でも。
 リュートの隣に経っているロゼス君を見て俺は、視線をそらした。
 もう、リュートに抱かれるわけにはいかない。
 だって、リュートには、ロゼス君がいる。
 俺は、発情に火照った体を両腕で抱き締めて堪えていた。
 「アンリ?」
 耳元でリュートの声がして俺は、顔を上げた。
 リュートが俺の頬にそっと触れる。
 「リュート……」
 俺は、はっとロゼス君を見た。
 ロゼス君は、リュートの背後から俺をぎらぎらと輝く瞳で見つめていた。
 「アンリ、苦しいのか?」
 ロゼス君も俺の方へと手を差し出してくるが、それをリュートが払い除ける。
 「これは、私のもの、だ」
 「くっ!」
 ロゼス君が顔を歪める。
 リュートは、俺に微笑みかけると俺を横抱きに抱き上げる。
 「屋敷に帰るぞ、アンリ」
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