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第10章 兄と弟
10ー10 婚約
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10ー10 婚約
「調整は、順調です」
わたしが答えるとルシーディア様は、満足そうに頷いた。
「それはよかった。ところで、カイラ、君に頼みたいことがあるんだ」
ルシーディア様は、ついでのように切り出された。
「君にわたしの婚約者になって欲しいんだ」
はい?
わたしは、晴天の霹靂にぽかんとしていた。
わたしがルシーディア様の婚約者?
ルシーディア様はというと、にこにこしてわたしのことを見つめている。
「すでに君のご両親には連絡がいっている筈だし、後は、君の返事次第だ」
ルシーディア様は、わたしに訊ねられた。
「この話を受けてくれるだろうか?カイラ・ルドクリフ嬢」
「なんで?」
わたしは、ルシーディア様に訊ねた。
「わたしなんかに?」
「それは」
ルシーディア様がしごく真面目な表情で答えられた。
「君が好きだからだよ、カイラ」
ルシーディア様は、話された。
「それに君は、政治的に中立だし。君のご家族もどこの派閥にもくみしてないし」
「なんで、また、こんな急に?」
わたしがオタオタしているとルシーディア様は、説明してくれた。
「今度のムスタファ王国との交流戦にわたしの婚約者候補が加わっていることは、知ってるかな?」
「確か、聖女様候補だとか」
わたしが答えるとルシーディア様の表情が一瞬だけこわばった。
「まあ、そうだ。彼女、リータ・ハッタ―ズは、確かに聖女候補だな」
「その、聖女候補の方が、なぜ、他国の王太子であるルシーディア様の婚約者候補に?」
わたしが訊ねるとルシーディア様がため息をついた。
「リータは、彼女は、わたしの従姉妹にあたる人物なんだ。彼女の母は、わたしの父であるこの国の王の妹にあたる」
「なぜ、リータ様との婚約を拒まれているんですか?」
わたしは、ルシーディア様に訊ねた。
「この国にとってもよい話のように思われますが」
「それは、わたしが嫌だからだよ、カイラ」
ルシーディア様が真剣な表情で話した。
「おそらくムスタファ王国の目的は、聖女候補とわたしを婚約させることで我が国を手中に納めようとしているんだろう」
まあ、そんな感じかも。
わたしは、頷いていた。
「調整は、順調です」
わたしが答えるとルシーディア様は、満足そうに頷いた。
「それはよかった。ところで、カイラ、君に頼みたいことがあるんだ」
ルシーディア様は、ついでのように切り出された。
「君にわたしの婚約者になって欲しいんだ」
はい?
わたしは、晴天の霹靂にぽかんとしていた。
わたしがルシーディア様の婚約者?
ルシーディア様はというと、にこにこしてわたしのことを見つめている。
「すでに君のご両親には連絡がいっている筈だし、後は、君の返事次第だ」
ルシーディア様は、わたしに訊ねられた。
「この話を受けてくれるだろうか?カイラ・ルドクリフ嬢」
「なんで?」
わたしは、ルシーディア様に訊ねた。
「わたしなんかに?」
「それは」
ルシーディア様がしごく真面目な表情で答えられた。
「君が好きだからだよ、カイラ」
ルシーディア様は、話された。
「それに君は、政治的に中立だし。君のご家族もどこの派閥にもくみしてないし」
「なんで、また、こんな急に?」
わたしがオタオタしているとルシーディア様は、説明してくれた。
「今度のムスタファ王国との交流戦にわたしの婚約者候補が加わっていることは、知ってるかな?」
「確か、聖女様候補だとか」
わたしが答えるとルシーディア様の表情が一瞬だけこわばった。
「まあ、そうだ。彼女、リータ・ハッタ―ズは、確かに聖女候補だな」
「その、聖女候補の方が、なぜ、他国の王太子であるルシーディア様の婚約者候補に?」
わたしが訊ねるとルシーディア様がため息をついた。
「リータは、彼女は、わたしの従姉妹にあたる人物なんだ。彼女の母は、わたしの父であるこの国の王の妹にあたる」
「なぜ、リータ様との婚約を拒まれているんですか?」
わたしは、ルシーディア様に訊ねた。
「この国にとってもよい話のように思われますが」
「それは、わたしが嫌だからだよ、カイラ」
ルシーディア様が真剣な表情で話した。
「おそらくムスタファ王国の目的は、聖女候補とわたしを婚約させることで我が国を手中に納めようとしているんだろう」
まあ、そんな感じかも。
わたしは、頷いていた。
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