スラムに堕ちた追放聖女は、無自覚に異世界無双する~もふもふもイケメンも丸っとまとめて面倒みます~

トモモト ヨシユキ

文字の大きさ
74 / 170
6 交易とか開発とか

6ー8 なんでもするだろう。

しおりを挟む
 6ー8 なんでもするだろう。

 私たちは、今日は、クルの実を入れて運ぶ木箱を作る予定だった。
 そう、だったのだ。
 朝食後に外のクルの木の根本に行くとすでにそこには木箱が置かれていた。
 もしかして精霊さん?
 なんだか、みんながじとっと私を見ているので私は、笑顔を浮かべた。
 「もしかして私たちの熱烈なファンからの贈り物?せっかくだから使わしてもらおう!」
 ルシアさんがこくこくと頷くとノマさんとクーノが肩をすくめた。
 「いいんじゃね?」
 「今さらだし」
 エリクさんも諦めた様子で船に乗り込むと他の住民たちのところを見回りに出ていった。
 私は、いつものようにクルの巨木によじ登ると子供の頭ぐらいはありそうなクルの実をもいで下にいるルシアさんに渡していった。クーノも私と一緒に木に上ってクルの実をもいだ。
 私たちがもいだ実をノマさんとルシアさんが木箱に詰めていく。
 5箱分ぐらい詰めるとノマさんがクーノと私に降りてくるようにと合図をした。
 「これぐらいあればいいだろう」
 クルの実の木箱は、飲まさんとクーノが船に積み込み神龍族のみなさんがいる森の近くの岸辺へと運ばれた。
 私たちが岸辺に到着すると見知らぬ女の人と少年が待っていた。
 どことなく誰かに似ている2人は、シーラとロイと名乗った。
 「我々は、神龍族でも特に力が強く、飛ぶのも速い」
 長い美しい黒髪を後ろでまとめているシーラさんがにこりと微笑む。
 「だから、長にあなたのお手伝いをするようにと言われた」
 「どうか、命じてくれ。聖女よ」
 シーラさんと同じく長く伸ばした黒髪を後ろでまとめている少年、ロイが跪く。
 「我々は、あなたのためならなんでもするだろう」
 なんでもする?
 私は、美少年に見上げられそんなことを言われてもう少しで意識が飛びそうになった。
 マジで!
 女の人と美少年は、なんでもするとか言っちゃダメ!
 2人にクルの実の入った木箱を見せて運べるかきくと2人は、頷いた。
 「これなら赤子の手を捻るより簡単だ」
 目的地が森の向こう側にある隣国だときくと2人は、すぐに竜の姿に戻ろうとしたので、私は、それを止めた。
 だって、まだツテもないし。
 どこに持っていくのかもわからない。
 それをきくとシーラさんが考え込んだ。
 「恐らく人が多い場所に行けば誰かが買ってくれるのでは?」
 いや。
 そんな簡単なことじゃないのでは?
 だって、突然、見知らぬ竜が空から降りてきてクルの実を買ってくれませんかとか。
 シュールな話しすぎる!
 「そのことなんだが、私に協力させてもらえないか?」
 背後から声がして振り向くとエリクさんが立っていた。
 「エリクさんに?」
 「ああ。私は、王族だった頃、隣国に遊学に出ていたことがあって向こうのことを少しは、知っているし、商会にも心当たりがある」

 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

『身長185cmの私が異世界転移したら、「ちっちゃくて可愛い」って言われました!? 〜女神ルミエール様の気まぐれ〜』

透子(とおるこ)
恋愛
身長185cmの女子大生・三浦ヨウコ。 「ちっちゃくて可愛い女の子に、私もなってみたい……」 そんな密かな願望を抱えながら、今日もバイト帰りにクタクタになっていた――はずが! 突然現れたテンションMAXの女神ルミエールに「今度はこの子に決〜めた☆」と宣言され、理由もなく異世界に強制転移!? 気づけば、森の中で虫に囲まれ、何もわからずパニック状態! けれど、そこは“3メートル超えの巨人たち”が暮らす世界で―― 「なんて可憐な子なんだ……!」 ……え、私が“ちっちゃくて可愛い”枠!? これは、背が高すぎて自信が持てなかった女子大生が、異世界でまさかのモテ無双(?)!? ちょっと変わった視点で描く、逆転系・異世界ラブコメ、ここに開幕☆

子供にしかモテない私が異世界転移したら、子連れイケメンに囲まれて逆ハーレム始まりました

もちもちのごはん
恋愛
地味で恋愛経験ゼロの29歳OL・春野こはるは、なぜか子供にだけ異常に懐かれる特異体質。ある日突然異世界に転移した彼女は、育児に手を焼くイケメンシングルファザーたちと出会う。泣き虫姫や暴れん坊、野生児たちに「おねえしゃん大好き!!」とモテモテなこはるに、彼らのパパたちも次第に惹かれはじめて……!? 逆ハーレム? ざまぁ? そんなの知らない!私はただ、子供たちと平和に暮らしたいだけなのに――!

【完結】神から貰ったスキルが強すぎなので、異世界で楽しく生活します!

桜もふ
恋愛
神の『ある行動』のせいで死んだらしい。私の人生を奪った神様に便利なスキルを貰い、転生した異世界で使えるチートの魔法が強すぎて楽しくて便利なの。でもね、ここは異世界。地球のように安全で自由な世界ではない、魔物やモンスターが襲って来る危険な世界……。 「生きたければ魔物やモンスターを倒せ!!」倒さなければ自分が死ぬ世界だからだ。 異世界で過ごす中で仲間ができ、時には可愛がられながら魔物を倒し、食料確保をし、この世界での生活を楽しく生き抜いて行こうと思います。 初めはファンタジー要素が多いが、中盤あたりから恋愛に入ります!!

異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜

恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。 右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。 そんな乙女ゲームのようなお話。

【完結】身分を隠して恋文相談屋をしていたら、子犬系騎士様が毎日通ってくるんですが?

エス
恋愛
前世で日本の文房具好き書店員だった記憶を持つ伯爵令嬢ミリアンヌは、父との約束で、絶対に身分を明かさないことを条件に、変装してオリジナル文具を扱うお店《ことのは堂》を開店することに。  文具の販売はもちろん、手紙の代筆や添削を通して、ささやかながら誰かの想いを届ける手助けをしていた。  そんなある日、イケメン騎士レイが突然来店し、ミリアンヌにいきなり愛の告白!? 聞けば、以前ミリアンヌが代筆したラブレターに感動し、本当の筆者である彼女を探して、告白しに来たのだとか。  もちろんキッパリ断りましたが、それ以来、彼は毎日ミリアンヌ宛ての恋文を抱えてやって来るようになりまして。 「あなた宛の恋文の、添削お願いします!」  ......って言われましても、ねぇ?  レイの一途なアプローチに振り回されつつも、大好きな文房具に囲まれ、店主としての仕事を楽しむ日々。  お客様の相談にのったり、前世の知識を活かして、この世界にはない文房具を開発したり。  気づけば店は、騎士達から、果ては王城の使者までが買いに来る人気店に。お願いだから、身バレだけは勘弁してほしい!!  しかしついに、ミリアンヌの正体を知る者が、店にやって来て......!?  恋文から始まる、秘密だらけの恋とお仕事。果たしてその結末は!? ※ほかサイトで投稿していたものを、少し修正して投稿しています。

【完結】 異世界に転生したと思ったら公爵令息の4番目の婚約者にされてしまいました。……はあ?

はくら(仮名)
恋愛
 ある日、リーゼロッテは前世の記憶と女神によって転生させられたことを思い出す。当初は困惑していた彼女だったが、とにかく普段通りの生活と学園への登校のために外に出ると、その通学路の途中で貴族のヴォクス家の令息に見初められてしまい婚約させられてしまう。そしてヴォクス家に連れられていってしまった彼女が聞かされたのは、自分が4番目の婚約者であるという事実だった。 ※本作は別ペンネームで『小説家になろう』にも掲載しています。

【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~

きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。 前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。

お兄様、冷血貴公子じゃなかったんですか?~7歳から始める第二の聖女人生~

みつまめ つぼみ
ファンタジー
 17歳で偽りの聖女として処刑された記憶を持つ7歳の女の子が、今度こそ世界を救うためにエルメーテ公爵家に引き取られて人生をやり直します。  記憶では冷血貴公子と呼ばれていた公爵令息は、義妹である主人公一筋。  そんな義兄に戸惑いながらも甘える日々。 「お兄様? シスコンもほどほどにしてくださいね?」  恋愛ポンコツと冷血貴公子の、コミカルでシリアスな救世物語開幕!

処理中です...