異世界から嫁に来ました~あんなこと(エロ)もこんなこと(子作り)もなく冷遇されてますが、何か?~

トモモト ヨシユキ

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6 新月と猫の夜

6ー3 からかい?

 6ー3 からかい?

 「こいつ、最近見かけないと思っていたら、ミコト様のとこに住み着いてたのか」
 リモーナ騎士団長が俺の手からラーを奪い取るとラーの首根っこを掴んでプラーンとぶら下げる。
 ラーは、じたばた暴れるが逃げられない。
 「まったく可愛げのない猫だな」
 リモーナ騎士団長が覗き込んだ一瞬をラーは、逃さなかった。
 「にゃがっ!」
 ラーは、近づいてきたリモーナ騎士団長の顔を引っ掻いた。
 「うぐっ!」
 リモーナ騎士団長が呻いて顔を押さえた瞬間にラーは、騎士団長の手から逃れて地面に降り立つと全身の毛を逆立てて低く呻いた。
 「にゃぐるるる!」
 押さえた手の指の間から出血しているのが見える。
 俺は、なんとかラーを押さえ込もうとしたがラーの興奮は収まらない。
 どうしたらいいんだ?
 俺が困っていると急にリモーナ騎士団長が片手を上げた。
 「降参、降参です。兄上」
 はい?
 俺は、目を丸くしてリモーナ騎士団長を見つめた。
 
 「事情は、だいたいバーナードから聞いています」
 俺は、水で濡らした清潔な布でリモーナ騎士団長の顔の傷をそっと拭き取るとそこに『猫の軟膏』をたっぷりと塗り込めてやる。
 すると、すぐに血が止まり傷も目立たなくなっていく。
 さすが!
 この軟膏は、めっちゃよく効くからな!
 「この軟膏、すごく傷に効くのでうちの騎士団でも常備してるんですよ」
 騎士団長に言われて俺は、ちょっと気をよくしていた。
 うん。
 お客様は、大切にしないとな!
 ラーは、落ち着いていたが、まだ、警戒中だった。
 ちょっとでも騎士団長が油断したら止めを差す気満々だし!
 そんなラーを見てリモーナ騎士団長は、苦笑していた。
 「安心してください、兄上。もう、ミコト様に手を出そうとしたりしませんから」
 「で?」
 俺は、軟膏を塗り終わるとリモーナ騎士団長に問いかけた。
 「ほんとの目的は?俺をからかいにきたわけじゃないんだろう?」
 「いや。主にあなたをからかうのが目的でしたが」
 はい?
 ぬけぬけと言う騎士団長にまた、ラーがガルルルと唸り声を上げたので、騎士団長が慌ててラーを手で制した。
 「冗談です!もう、兄上の思い人に手を出そうとしたりしませんて!」
 俺は、ちょっと呆れていた。
 俺のこと、からかってたの?
 ちょっとむすっとしている俺にリモーナ騎士団長が真面目な顔をして話しかけた。
 「この離宮を警備するにあたりお聞きしたいことが2、3あるんですが」
 
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