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9 貧民院
9ー9 異状なし?
9ー9 異常なし?
「それは」
ルドルフ神官が考え込んだ。
「うちの貧民院のほとんどは傷病で働けない者ばかりですからね。難しいのではないかと」
「じゃあ、もし、その怪我や病気を治したら?」
俺は、ルドルフ神官にきいた。
ルドルフ神官は、ふぅっとため息をついた。
「はっきり言いますが、あそこにいるのは、ほとんどがこのウィルゼンターナ王国では、見捨てられた者たちです。あなたが善意から言っておられることはわかりますが・・必ずしもそれが彼らの救いになるとは限らないのです」
「じゃあ、どうすれば彼らを救えるんです?」
俺が問うとルドルフ神官が答えた。
「どうしても救えませんよ。彼らは、あそこでそっと朽ち果てていくのを待つだけの人々なんです。そして、私は、それを見守ることしかできません」
そんなこと・・
俺は、なおもルドルフ神官に告げた。
「とにかく怪我や、病気を治したら、そうすれば、もしかしたら変わるかも」
俺の言葉にルドルフ神官は答えることなく、肩をすくめてみせた。
俺は、ルドルフ神官に一方的にまた来ることを約束した。
そして、なんらかの仕事を与えられるようにすることを宣言した。
ルドルフ神官は、本気にしてないようだった。
帰るとき、ルドルフ神官は、俺に告げた。
「あなたは、いい人だ。でも、善意だけじゃなんともならないことがこの世には、たくさんあることを学ぶべきですよ、ミコト様」
俺は、その夜、1人で考えていた。
どうすればいいんだろう?
俺に何ができるだろうか?
その時、膝の上にレイモンドが乗ってきて冷たい鼻先で俺の首元をくんくんと嗅いできた。
そうだった!
まずは、レイモンドをもとに戻さないと!
俺は、レイモンドを抱き上げるとちょっとためらってから口許にちゅっとキスをした。
まあ、あまり期待はしたなかった。
だって、ラーの時は新月のときしか魔法は解けなかったからな。
でも。
レイモンドは、白い光に包まれたかと思うと次の瞬間には、ベッドの上に人に戻った裸のレイモンドが座っていた。
と。
そのとき、ドアが開かれてクロムウェルたちが現れた。
「ミコト様!ご無事ですか?」
「わわっ!」
俺は、レイモンドにばさっとシーツを被せると返事をした。
「大丈夫!異常なし!」
「異常なし?」
アルフォンスが冷ややかに告げた。
「本当ですか?ミコト様」
「それは」
ルドルフ神官が考え込んだ。
「うちの貧民院のほとんどは傷病で働けない者ばかりですからね。難しいのではないかと」
「じゃあ、もし、その怪我や病気を治したら?」
俺は、ルドルフ神官にきいた。
ルドルフ神官は、ふぅっとため息をついた。
「はっきり言いますが、あそこにいるのは、ほとんどがこのウィルゼンターナ王国では、見捨てられた者たちです。あなたが善意から言っておられることはわかりますが・・必ずしもそれが彼らの救いになるとは限らないのです」
「じゃあ、どうすれば彼らを救えるんです?」
俺が問うとルドルフ神官が答えた。
「どうしても救えませんよ。彼らは、あそこでそっと朽ち果てていくのを待つだけの人々なんです。そして、私は、それを見守ることしかできません」
そんなこと・・
俺は、なおもルドルフ神官に告げた。
「とにかく怪我や、病気を治したら、そうすれば、もしかしたら変わるかも」
俺の言葉にルドルフ神官は答えることなく、肩をすくめてみせた。
俺は、ルドルフ神官に一方的にまた来ることを約束した。
そして、なんらかの仕事を与えられるようにすることを宣言した。
ルドルフ神官は、本気にしてないようだった。
帰るとき、ルドルフ神官は、俺に告げた。
「あなたは、いい人だ。でも、善意だけじゃなんともならないことがこの世には、たくさんあることを学ぶべきですよ、ミコト様」
俺は、その夜、1人で考えていた。
どうすればいいんだろう?
俺に何ができるだろうか?
その時、膝の上にレイモンドが乗ってきて冷たい鼻先で俺の首元をくんくんと嗅いできた。
そうだった!
まずは、レイモンドをもとに戻さないと!
俺は、レイモンドを抱き上げるとちょっとためらってから口許にちゅっとキスをした。
まあ、あまり期待はしたなかった。
だって、ラーの時は新月のときしか魔法は解けなかったからな。
でも。
レイモンドは、白い光に包まれたかと思うと次の瞬間には、ベッドの上に人に戻った裸のレイモンドが座っていた。
と。
そのとき、ドアが開かれてクロムウェルたちが現れた。
「ミコト様!ご無事ですか?」
「わわっ!」
俺は、レイモンドにばさっとシーツを被せると返事をした。
「大丈夫!異常なし!」
「異常なし?」
アルフォンスが冷ややかに告げた。
「本当ですか?ミコト様」
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