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1 不憫王子、贄になる。
1ー1 兄と弟
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1ー1 兄と弟
強く打ち据えられて僕は、思わず喘いだ。
長い銀色の髪がほどけて頬にかかる。
「どうした?もう、終わりか?マクシア」
1つ年下の弟であるクーリアスが赤みがかった茶髪を逆立てて意地悪そうに笑うのを見上げて僕は、なんとか立ち上がろうと両腕に力を込めた。
だが、足に力が入らなくて立ち上がることもできない。
苦しげな呼吸を繰り返している僕を見て騎士団長が慌てて止めに入ってくれた。
「それぐらいにしてください、クーリアス様。このままではマクシア様が死んでしまいます!」
クーリアスは、ふん、と鼻を鳴らして僕に背を向けた。
「この程度で音をあげるとは、騎士の風上にも置けないな!軟弱者が!」
クーリアスが去ると騎士団長は、はぁっと安堵のため息を漏らした。
「大丈夫か?マクシア」
「は、はいっ!」
僕は、ぼろぼろになっていたがなんとかその場に体を起こした。
座り込んだまま動けない僕に騎士団長は、青い液体が入った小瓶を渡す。
「ポーションだ。飲んでおけ」
「あ、りがとうございます!」
僕は、騎士団長から小瓶を受けとるとそれを飲み干した。
うん?
なんだかいつもと味が違う?
僕は、小首を傾げた。
「どうした?マクシア」
「い、いえ、なんでもありません!」
僕は、なんとか立ち上がると訓練場から出ていく。
すれ違う騎士たちがじろじろ見ているのがわかって顔が熱くなる。
クーリアスの奴のせいだった。
あいつ。
わざと僕と対戦するときは、木剣で服を引っ掻けて破こうとするのだ。
おかげで僕は、訓練が終わると上半身には、ぼろぼろの布切れをまとっているだけの状態になっていることが多い。
僕は、両手でピンク色に色づいた胸の頂を隠して更衣室へと急いだ。
クーリアスのやつ!
僕は、早足で歩きながら唇を噛んだ。
いつも、僕を女みたいだとかいってからかう。
なんとかやり返したいのだが、それも思うようにはならない。
小柄な僕とは違って、体格も大きくて力も強いクーリアスは、すでに副騎士団長の座についている。
上官なのをいいことに僕を何かと理由をつけては酷くしごくので、いつも騎士団長が間に入ってくれるが、それでも僕は、生傷がたえない。
奴は、僕の1つ年下の弟なのだが、なぜか、子供の頃から僕を目の敵にしてくるのだ。
このグライドル王国の貴族の子弟が通う学園に通うときも、わざと僕と同じ学年に入学してくると僕に度々絡んできたし!
嫌いならほっといてくれたらいいのにわざわざ父王に頼んで僕まで騎士団に入団させて自分の下士官にしたりするし。
僕は、更衣室の前で立ち止まるとはぁ、っと吐息を漏らす。
どうせ、今、入っていったら。
また、クーリアスの奴にねちねちといびられるんだろうな。
だが。
いつまでもこんなみっともない格好で廊下に立っているわけにも行かないしな。
僕は、思いきって更衣室のドアを開いた。
強く打ち据えられて僕は、思わず喘いだ。
長い銀色の髪がほどけて頬にかかる。
「どうした?もう、終わりか?マクシア」
1つ年下の弟であるクーリアスが赤みがかった茶髪を逆立てて意地悪そうに笑うのを見上げて僕は、なんとか立ち上がろうと両腕に力を込めた。
だが、足に力が入らなくて立ち上がることもできない。
苦しげな呼吸を繰り返している僕を見て騎士団長が慌てて止めに入ってくれた。
「それぐらいにしてください、クーリアス様。このままではマクシア様が死んでしまいます!」
クーリアスは、ふん、と鼻を鳴らして僕に背を向けた。
「この程度で音をあげるとは、騎士の風上にも置けないな!軟弱者が!」
クーリアスが去ると騎士団長は、はぁっと安堵のため息を漏らした。
「大丈夫か?マクシア」
「は、はいっ!」
僕は、ぼろぼろになっていたがなんとかその場に体を起こした。
座り込んだまま動けない僕に騎士団長は、青い液体が入った小瓶を渡す。
「ポーションだ。飲んでおけ」
「あ、りがとうございます!」
僕は、騎士団長から小瓶を受けとるとそれを飲み干した。
うん?
なんだかいつもと味が違う?
僕は、小首を傾げた。
「どうした?マクシア」
「い、いえ、なんでもありません!」
僕は、なんとか立ち上がると訓練場から出ていく。
すれ違う騎士たちがじろじろ見ているのがわかって顔が熱くなる。
クーリアスの奴のせいだった。
あいつ。
わざと僕と対戦するときは、木剣で服を引っ掻けて破こうとするのだ。
おかげで僕は、訓練が終わると上半身には、ぼろぼろの布切れをまとっているだけの状態になっていることが多い。
僕は、両手でピンク色に色づいた胸の頂を隠して更衣室へと急いだ。
クーリアスのやつ!
僕は、早足で歩きながら唇を噛んだ。
いつも、僕を女みたいだとかいってからかう。
なんとかやり返したいのだが、それも思うようにはならない。
小柄な僕とは違って、体格も大きくて力も強いクーリアスは、すでに副騎士団長の座についている。
上官なのをいいことに僕を何かと理由をつけては酷くしごくので、いつも騎士団長が間に入ってくれるが、それでも僕は、生傷がたえない。
奴は、僕の1つ年下の弟なのだが、なぜか、子供の頃から僕を目の敵にしてくるのだ。
このグライドル王国の貴族の子弟が通う学園に通うときも、わざと僕と同じ学年に入学してくると僕に度々絡んできたし!
嫌いならほっといてくれたらいいのにわざわざ父王に頼んで僕まで騎士団に入団させて自分の下士官にしたりするし。
僕は、更衣室の前で立ち止まるとはぁ、っと吐息を漏らす。
どうせ、今、入っていったら。
また、クーリアスの奴にねちねちといびられるんだろうな。
だが。
いつまでもこんなみっともない格好で廊下に立っているわけにも行かないしな。
僕は、思いきって更衣室のドアを開いた。
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