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1 不憫王子、贄になる。
1ー4 男オメガ
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1ー4 男オメガ
しっかりしろ!
マクシア・フォルム・グライディン!
僕は、自分を叱咤した。
ロナは、アルファだ。
もしも、僕がオメガのような状態になっているのならロナに頼ることはできない。
「マクシア様・・・」
部屋の外から僕を心配そうに見守っているロナに僕は、なんとか安心させようと微笑んだ。
「大丈夫だから・・『古き魔女』を呼んでもらえないか?」
王族のオメガについて一番詳しいのはたぶん彼女だ。
『古き魔女』は、王族が新しく生まれるとその子の性がアルファ、ベータ、オメガのどれかを宣告する。
ただ、彼女は、僕には、何も言わなかった。
僕は、アルファでもベータでもないのだろうと乳母であるロナの母が言っていた。
だが。
オメガの筈はないのだ。
だって、男にはオメガという性は存在しない。
たまにおとぎ話としては、男オメガの話をきくこともある。
だけど、それは、ありもしない話。
物語の中に出てくる伝説の生き物ぐらいあり得ないことだ。
なのに!
僕は、自分自身を苛んでいる熱に身悶えしていた。
こんなの、聞いたこともない!
僕は、熱から逃げたくて服を脱ぎ捨てると浴室に行き頭から冷たい水をかぶった。
季節は、春とはいえまだ寒い。
体が寒さにぶるぶると震えて。
それでも僕は、水をかぶるのを止めなかった。
体は冷えても僕の芯はおさまることはなくて。
苦しくて、僕は、涙を流していた。
「マクシア様、もう、お止めください!」
背後から暖かくて柔らかいものがぎゅっと僕の冷えきった体を抱き締めた。
「ロナ」
「マクシア様」
ロナがはぁっと熱い吐息を漏らす。
ダメだ!
僕は、ロナから離れようとした。
ロナは、アルファだ。
万が一にも僕がそうならロナを巻き込んではいけない!
「ロナ!僕から離れて!」
ロナから身を離そうとするがロナは、離れようとはしない。
「苦しいのでしょう?マクシア様」
ロナが真っ赤な顔をして僕を見つめる。
「ロナは、マクシア様とならどうなってもかまいません!」
「ロナ・・・」
そのとき、誰かがロナの襟首を掴んで無理矢理僕から彼女を引き離した。
「大丈夫、か?マクシア!」
「・・ルーデニア兄上・・」
眩しい金色の髪がまるで後光のように見える。
ルーデニア兄上は、王族の中では僕の唯一の味方だった。
このグライドル王国の王太子であるルーデニア兄上は、誰からも疎まれていた僕をただ1人幼い頃からかばってくれた。
僕が今までなんとか無事に生きてこれたのは、ルーデニア兄上と乳母とその娘であるロナがいたからだ。
「兄上・・・」
僕は、ルーデニア兄上の方へと手を伸ばした。
しかし、兄上は、僕の手をとらなかった。
まるで僕が恐ろしい化物であるかのように後ろずさると声を荒げた。
「はやく!『古き魔女』よ!マクシアの発情をどうにかしろ!」
しっかりしろ!
マクシア・フォルム・グライディン!
僕は、自分を叱咤した。
ロナは、アルファだ。
もしも、僕がオメガのような状態になっているのならロナに頼ることはできない。
「マクシア様・・・」
部屋の外から僕を心配そうに見守っているロナに僕は、なんとか安心させようと微笑んだ。
「大丈夫だから・・『古き魔女』を呼んでもらえないか?」
王族のオメガについて一番詳しいのはたぶん彼女だ。
『古き魔女』は、王族が新しく生まれるとその子の性がアルファ、ベータ、オメガのどれかを宣告する。
ただ、彼女は、僕には、何も言わなかった。
僕は、アルファでもベータでもないのだろうと乳母であるロナの母が言っていた。
だが。
オメガの筈はないのだ。
だって、男にはオメガという性は存在しない。
たまにおとぎ話としては、男オメガの話をきくこともある。
だけど、それは、ありもしない話。
物語の中に出てくる伝説の生き物ぐらいあり得ないことだ。
なのに!
僕は、自分自身を苛んでいる熱に身悶えしていた。
こんなの、聞いたこともない!
僕は、熱から逃げたくて服を脱ぎ捨てると浴室に行き頭から冷たい水をかぶった。
季節は、春とはいえまだ寒い。
体が寒さにぶるぶると震えて。
それでも僕は、水をかぶるのを止めなかった。
体は冷えても僕の芯はおさまることはなくて。
苦しくて、僕は、涙を流していた。
「マクシア様、もう、お止めください!」
背後から暖かくて柔らかいものがぎゅっと僕の冷えきった体を抱き締めた。
「ロナ」
「マクシア様」
ロナがはぁっと熱い吐息を漏らす。
ダメだ!
僕は、ロナから離れようとした。
ロナは、アルファだ。
万が一にも僕がそうならロナを巻き込んではいけない!
「ロナ!僕から離れて!」
ロナから身を離そうとするがロナは、離れようとはしない。
「苦しいのでしょう?マクシア様」
ロナが真っ赤な顔をして僕を見つめる。
「ロナは、マクシア様とならどうなってもかまいません!」
「ロナ・・・」
そのとき、誰かがロナの襟首を掴んで無理矢理僕から彼女を引き離した。
「大丈夫、か?マクシア!」
「・・ルーデニア兄上・・」
眩しい金色の髪がまるで後光のように見える。
ルーデニア兄上は、王族の中では僕の唯一の味方だった。
このグライドル王国の王太子であるルーデニア兄上は、誰からも疎まれていた僕をただ1人幼い頃からかばってくれた。
僕が今までなんとか無事に生きてこれたのは、ルーデニア兄上と乳母とその娘であるロナがいたからだ。
「兄上・・・」
僕は、ルーデニア兄上の方へと手を伸ばした。
しかし、兄上は、僕の手をとらなかった。
まるで僕が恐ろしい化物であるかのように後ろずさると声を荒げた。
「はやく!『古き魔女』よ!マクシアの発情をどうにかしろ!」
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