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1 不憫王子、贄になる。
1ー10 抑制剤
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1ー10 抑制剤
僕の喉を焼くように熱い液体が流れ込んできて僕は、咳き込んだ。
苦しんでいる僕を囲んで薄笑いを浮かべている神官たちの間を抜けて小柄な人影が駆け込んでくる。
「近づくな!」
それは、ロナだった。
剣を両手で構えたロナは、神官たちを牽制した。
「この方に近づくな!」
「ロナ!」
「大丈夫ですか?マクシア様!」
ロナが僕に歩み寄ると心配そうに僕の背をさすった。
「んっ!」
僕は、思わず甘い声を上げていた。
ロナが熱いものに触れてしまったかのように体を飛び退いた。
体が熱い。
僕は、はぁっと吐息を漏らした。
「大丈夫。薬のせいだ」
「マクシア様」
涙ぐんだロナが僕にそっと寄り添う。
「ご安心ください。決して、この者たちの誰にもマクシア様には触れさせはしません!」
「ヒートを起こしているんだぞ?」
神官がロナに告げる。
「そのまま放置することは、マクシア様にとって堪えがたい苦しみだ」
「その苦しみを与えたのはあなた方でしょう?」
ロナが剣先を神官たちに向けると彼らは、怯んだ。
「しかし、薬を与えて体を慣らさなくては。さもなくば尊きお方に愛されれば一瞬で絶命してしまうぞ」
「一瞬?」
僕は、喘ぎながらも笑みを浮かべた。
「望むところだ!」
こいつらに好きなようにされてまで生き長らえようとは思わない!
僕は、神官たちを睨み付けた。
「出ていけ!お前たちの顔など見たくもない!」
神官たちは、舌打ちすると部屋を出ていった。
ロナと2人きりになった僕は、安堵のため息をついた。
けど。
今の僕の発するフェロモンは、アルファであるロナにはきつい筈だ。
僕は、ロナを見つめた。
ロナは、首を振った。
「大丈夫、です」
ロナは、ローブを脱ぐと髪をよけて自分のうなじを見せた。
そこにはがっちりと首輪のような魔道具がはめられていた。
「これは、アルファの奴隷ようの隷属の首輪です。これをしていればマクシア様のフェロモンにも堪えられます」
「ロナ・・・」
僕は、潤んだ瞳でロナを見つめた。
僕は、ロナにそんなことまでさせてしまったのか?
「すまない・・・」
「いいえ」
ロナが僕の前に跪いた。
「私は、幼い頃からあなた様にだけ忠誠を誓った騎士でございますから」
ロナは、僕に頭を垂れる。
「生きる時も死ぬ時も、私は、あなた様とご一緒いたします」
「ロナ」
僕は、暖かな気持ちに満たされていた。
僕は、1人ではない。
「ありがとう、ロナ」
僕は、感涙を流していた。
ロナは、微笑むと僕に錠剤が入った小瓶を差し出した。
「これは、オメガの抑制剤です。気休めかもしれませんが、飲めば少し楽になる筈です」
僕は、頷いてそれを受け取るとざらざらっと口の中に錠剤を流し込んだ。
苦味が口の中に広がって。
僕を苦しめる熱が少しだけおさまるのがわかった。
僕の喉を焼くように熱い液体が流れ込んできて僕は、咳き込んだ。
苦しんでいる僕を囲んで薄笑いを浮かべている神官たちの間を抜けて小柄な人影が駆け込んでくる。
「近づくな!」
それは、ロナだった。
剣を両手で構えたロナは、神官たちを牽制した。
「この方に近づくな!」
「ロナ!」
「大丈夫ですか?マクシア様!」
ロナが僕に歩み寄ると心配そうに僕の背をさすった。
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僕は、思わず甘い声を上げていた。
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体が熱い。
僕は、はぁっと吐息を漏らした。
「大丈夫。薬のせいだ」
「マクシア様」
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「ご安心ください。決して、この者たちの誰にもマクシア様には触れさせはしません!」
「ヒートを起こしているんだぞ?」
神官がロナに告げる。
「そのまま放置することは、マクシア様にとって堪えがたい苦しみだ」
「その苦しみを与えたのはあなた方でしょう?」
ロナが剣先を神官たちに向けると彼らは、怯んだ。
「しかし、薬を与えて体を慣らさなくては。さもなくば尊きお方に愛されれば一瞬で絶命してしまうぞ」
「一瞬?」
僕は、喘ぎながらも笑みを浮かべた。
「望むところだ!」
こいつらに好きなようにされてまで生き長らえようとは思わない!
僕は、神官たちを睨み付けた。
「出ていけ!お前たちの顔など見たくもない!」
神官たちは、舌打ちすると部屋を出ていった。
ロナと2人きりになった僕は、安堵のため息をついた。
けど。
今の僕の発するフェロモンは、アルファであるロナにはきつい筈だ。
僕は、ロナを見つめた。
ロナは、首を振った。
「大丈夫、です」
ロナは、ローブを脱ぐと髪をよけて自分のうなじを見せた。
そこにはがっちりと首輪のような魔道具がはめられていた。
「これは、アルファの奴隷ようの隷属の首輪です。これをしていればマクシア様のフェロモンにも堪えられます」
「ロナ・・・」
僕は、潤んだ瞳でロナを見つめた。
僕は、ロナにそんなことまでさせてしまったのか?
「すまない・・・」
「いいえ」
ロナが僕の前に跪いた。
「私は、幼い頃からあなた様にだけ忠誠を誓った騎士でございますから」
ロナは、僕に頭を垂れる。
「生きる時も死ぬ時も、私は、あなた様とご一緒いたします」
「ロナ」
僕は、暖かな気持ちに満たされていた。
僕は、1人ではない。
「ありがとう、ロナ」
僕は、感涙を流していた。
ロナは、微笑むと僕に錠剤が入った小瓶を差し出した。
「これは、オメガの抑制剤です。気休めかもしれませんが、飲めば少し楽になる筈です」
僕は、頷いてそれを受け取るとざらざらっと口の中に錠剤を流し込んだ。
苦味が口の中に広がって。
僕を苦しめる熱が少しだけおさまるのがわかった。
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