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第一章 旅の始まり
7話 二人の激熱エルフ
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ノルポ村から旅立ってからもう一週間が経つ。
その間に例の黒騎士以外の人間と出会う事はなく、どこもかしこも同じ様な風景が延々と続く。
荒野、廃墟、荒野、砂地、荒野、偶に自然。
毎日がこれだった。
面倒ごとに巻き込まれないというのは良い事だ。
しかしそれはそれで非常につまらない旅でもあった。
見晴らしのいい小高い岩場を見つけそこで火を焚き休息を取る事にした。
そこから少し離れた場所ではアリサとレミナがストレス軽減も兼ねた戦闘訓練で汗を流している。
「はああ!行くッスよレミナちゃん!」
「はい!アリサ様、それでは!ファイヤボール!」
研鑽し合う事で実力を磨き、互いを知る事が出来る。
その経験は共に戦う時に活かす事も出来る。
それに元騎士であったアリサはともかく、レミナには上位魔法を使える魔術の才があるとはいえ圧倒的に実戦経験が足りていなかった。
目の前の目標に向かって魔法を撃つ……当然そんな直線的な戦い方ではアリサに攻撃を当てる事は出来ず……。
「ほい、一本」
「あいた!」
「まだまだ修行が足りないッスね」
簡単に距離を詰められたレミナにアリサの手刀がヒットする。
「ははっ、やるわねアリサ」
岩場の上で周囲を警戒しながら眺めていた二人の訓練のレベルはかなりのもので私も思わずうなってしまう。
(アリサは騎士の頃より更に動きが速く鋭くなっている……レミナもその動きを目で追えるだけでも大したものなんだけどね)
「ねぇ?イルぅ私達は訓練やらないのかしら?……それとも貴女は夜の訓練の方が……」
退屈に耐えられない様子のナナが岩場に上がり声をかけてきた。
「はいはい!いらない事は言わないで!それに訓練は交代で行い、片方は見張りに徹し敵を警戒すべきよ……ナナは交代に備えて休む!」
「……はぁーい」
ナナは相手をしてもらえないと察するとつまらなそうに返事をして焚火の近くにダラダラと戻っていった。
こればかりは仕方ない。
全員が疲労している所にもしも野盗や魔物が現れれば大変な事になる。
これは規律や秩序が失われつつある物騒な世の中で自分達を守る術だ。
……例えば遠くに明かりが見えている時なんかは特に警戒に努める必要がある。
「アリサー!レミナ!今日はその位にしときなさい!もしかしたら今日はお客さんが来るかもしれないわよ」
………………
「……うーん見た所、子供二人を連れた冒険者?ゴブリンやオークじゃないみたい」
「それよりさフーリちゃんあいつら、こっちに気付いてるんじゃね?ぱない位辺りを警戒してるっしょ?」
「そりゃアホなあんたが道が暗いからって途中で松明なんて焚いたからでしょうが!」
「フーリちゃん、メンゴメンゴ~」
「クララちゃんと反省してるの!あんたってやつは!!……はっ思わず大きな声を!」
(……あの、丸聞こえですよ。その会話)
「そろそろ出て来てもらえるか?そこにいるんでしょ?」
「敵襲?にしては随分と間抜けすぎる人達ね」
生き物の鳴き声すら殆ど聴こえない無音に近い場所で警戒態勢を取っている者の付近でごにょごにょと会話するなんて随分とお粗末な連中だ。
これにはナナはおろかレミナですら呆れた表情で声の方向を見つめていた。
「げげっ!あいつら完全にアタイ達に気付いている!」
「……音を立て過ぎたか、ならば隠れている意味は無いわクララ」
私の呼び掛けに応じ、少し離れた岩の裏から武器を構えたとんがり耳の二人組が私達の前に姿を現した。
「私はダマヤ族のエルフ、フーリ。人の子に問う、この地に何用だ?」
「そしてアタイはビッカ族のダークエルフのクララッス!よろしくぅ!」
「こらっ!クララ!」
「なんッスか?あの二人」
「……私には分かりませんアリサ様。ですがあの耳を持つという事はエルフで間違いないかと」
フーリは輝く金髪に透き通るような白い肌と整った顔に小さな丸眼鏡をかけて、手には杖を持ち羽衣を纏う姿から聡明な印象を強く受ける小柄なエルフであった。
(全体的にちんまりしているのだが胸だけは発育が良い様だ)
対するクララはエルフ特有の美貌はフーリと変わらないが非常に大柄で肌は褐色、髪は白髪という違いがあった。
そしてなによりフーリと違うのはその装束だ。
短すぎるスカートと下着がうっすらと見える上着、派手な装飾品をゴチャゴチャと纏う姿はサキュバスものと言われても違和感がない位の情欲的なものであった。
「私達は旅の者、この地にタリケスなるエルフの集落が存在すると聞き訪ねてきた……出来れば通行と宿泊の許可を貰いたい」
「……そんな事なら別にいいっしょ、フーリちゃん」
「……いや、まだあの者達が安全かどうかは分からないでしょ……ここはコル様に判断を任せよう」
「ええー?コル様の家ここから遠いじゃんめんどっちぃ!」
「仕方ないでしょ!それが仕事なのよ!」
クララとフーリは何やら会話を交わした後に私達の方に向き直る。
「おほん……旅の者達よ、申し訳ないが貴公らの事については私達では決めかねる。上の者に判断を仰がせてもらおう……ついて来い」
こうして私達はフーリとクララ。
二人のエルフの案内で彼らの上司、コルの元へと歩みを進めていった。
その間に例の黒騎士以外の人間と出会う事はなく、どこもかしこも同じ様な風景が延々と続く。
荒野、廃墟、荒野、砂地、荒野、偶に自然。
毎日がこれだった。
面倒ごとに巻き込まれないというのは良い事だ。
しかしそれはそれで非常につまらない旅でもあった。
見晴らしのいい小高い岩場を見つけそこで火を焚き休息を取る事にした。
そこから少し離れた場所ではアリサとレミナがストレス軽減も兼ねた戦闘訓練で汗を流している。
「はああ!行くッスよレミナちゃん!」
「はい!アリサ様、それでは!ファイヤボール!」
研鑽し合う事で実力を磨き、互いを知る事が出来る。
その経験は共に戦う時に活かす事も出来る。
それに元騎士であったアリサはともかく、レミナには上位魔法を使える魔術の才があるとはいえ圧倒的に実戦経験が足りていなかった。
目の前の目標に向かって魔法を撃つ……当然そんな直線的な戦い方ではアリサに攻撃を当てる事は出来ず……。
「ほい、一本」
「あいた!」
「まだまだ修行が足りないッスね」
簡単に距離を詰められたレミナにアリサの手刀がヒットする。
「ははっ、やるわねアリサ」
岩場の上で周囲を警戒しながら眺めていた二人の訓練のレベルはかなりのもので私も思わずうなってしまう。
(アリサは騎士の頃より更に動きが速く鋭くなっている……レミナもその動きを目で追えるだけでも大したものなんだけどね)
「ねぇ?イルぅ私達は訓練やらないのかしら?……それとも貴女は夜の訓練の方が……」
退屈に耐えられない様子のナナが岩場に上がり声をかけてきた。
「はいはい!いらない事は言わないで!それに訓練は交代で行い、片方は見張りに徹し敵を警戒すべきよ……ナナは交代に備えて休む!」
「……はぁーい」
ナナは相手をしてもらえないと察するとつまらなそうに返事をして焚火の近くにダラダラと戻っていった。
こればかりは仕方ない。
全員が疲労している所にもしも野盗や魔物が現れれば大変な事になる。
これは規律や秩序が失われつつある物騒な世の中で自分達を守る術だ。
……例えば遠くに明かりが見えている時なんかは特に警戒に努める必要がある。
「アリサー!レミナ!今日はその位にしときなさい!もしかしたら今日はお客さんが来るかもしれないわよ」
………………
「……うーん見た所、子供二人を連れた冒険者?ゴブリンやオークじゃないみたい」
「それよりさフーリちゃんあいつら、こっちに気付いてるんじゃね?ぱない位辺りを警戒してるっしょ?」
「そりゃアホなあんたが道が暗いからって途中で松明なんて焚いたからでしょうが!」
「フーリちゃん、メンゴメンゴ~」
「クララちゃんと反省してるの!あんたってやつは!!……はっ思わず大きな声を!」
(……あの、丸聞こえですよ。その会話)
「そろそろ出て来てもらえるか?そこにいるんでしょ?」
「敵襲?にしては随分と間抜けすぎる人達ね」
生き物の鳴き声すら殆ど聴こえない無音に近い場所で警戒態勢を取っている者の付近でごにょごにょと会話するなんて随分とお粗末な連中だ。
これにはナナはおろかレミナですら呆れた表情で声の方向を見つめていた。
「げげっ!あいつら完全にアタイ達に気付いている!」
「……音を立て過ぎたか、ならば隠れている意味は無いわクララ」
私の呼び掛けに応じ、少し離れた岩の裏から武器を構えたとんがり耳の二人組が私達の前に姿を現した。
「私はダマヤ族のエルフ、フーリ。人の子に問う、この地に何用だ?」
「そしてアタイはビッカ族のダークエルフのクララッス!よろしくぅ!」
「こらっ!クララ!」
「なんッスか?あの二人」
「……私には分かりませんアリサ様。ですがあの耳を持つという事はエルフで間違いないかと」
フーリは輝く金髪に透き通るような白い肌と整った顔に小さな丸眼鏡をかけて、手には杖を持ち羽衣を纏う姿から聡明な印象を強く受ける小柄なエルフであった。
(全体的にちんまりしているのだが胸だけは発育が良い様だ)
対するクララはエルフ特有の美貌はフーリと変わらないが非常に大柄で肌は褐色、髪は白髪という違いがあった。
そしてなによりフーリと違うのはその装束だ。
短すぎるスカートと下着がうっすらと見える上着、派手な装飾品をゴチャゴチャと纏う姿はサキュバスものと言われても違和感がない位の情欲的なものであった。
「私達は旅の者、この地にタリケスなるエルフの集落が存在すると聞き訪ねてきた……出来れば通行と宿泊の許可を貰いたい」
「……そんな事なら別にいいっしょ、フーリちゃん」
「……いや、まだあの者達が安全かどうかは分からないでしょ……ここはコル様に判断を任せよう」
「ええー?コル様の家ここから遠いじゃんめんどっちぃ!」
「仕方ないでしょ!それが仕事なのよ!」
クララとフーリは何やら会話を交わした後に私達の方に向き直る。
「おほん……旅の者達よ、申し訳ないが貴公らの事については私達では決めかねる。上の者に判断を仰がせてもらおう……ついて来い」
こうして私達はフーリとクララ。
二人のエルフの案内で彼らの上司、コルの元へと歩みを進めていった。
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